テラーノベル
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ピッピッ ピチュンピチュン
ぴーちゅん達が鳴いている。ピッピッはラーファの鳴き声だったのね。
そういえば、ルードはあれから何処に居たんだろう。
「おはよー。リサちゃん」
「おはよう、アリスちゃん」
アリスはもう起きて準備が終わっている。
はやいなぁ。
「ボク、先にドレン達のところに行ってるね!」
いってらっしゃーいと手を振って、私も朝の支度を始めた。
ーーー
「おはよう、嬢ちゃん。もう行っちまうんだな」
「あ、はい」
「また、この国にきたら、ここに永住してくれよな!」
「あの、それは流石に……」
アリスをちらりと見る。
「新居はボク達二人で決めることだからね!」
「ハイハイ、お熱いこって」
ドレンが大きく笑って、牙がまたキラリと光っていた。
「じゃあ、またな。アリスト、嬢ちゃん!」
「うん、またね!ドレン」
「お世話になりました」
「こっちこそ」
お互い手を振り、私達は隊舎から出た。
外に出ると、目の下にクマを作ったルードがぬぼーっと立って待ち構えていた。
まさか、ずっとソコにいたの?!
「アリスト様、リサ様! 私の話を……。監視の命……」
バタリ
ルードはそこで力尽きた。
あ、えっと、どうしよう……。
アリスに目で問いかけてみる。
「さぁ、いこっか! リサちゃん」
まさかのスルー!?
「まって、まって。流石にこの状況を放っておけないでしょう!」
「えー、だって面倒になるでしょ。絶対。ルードなら大丈夫だよ!」
面倒になるのはわかっているけれど、これを置いたままにするほどの……。パタリと倒れて動かないルード。うん、無理です。
「マタタビ一本あげるから!」
アリスは耳としっぽをピクリと動かしたが、嫌そうな表情は変わらない。
少ししてから、諦めたように耳を垂れて頭を掻きながら言った。
「しょうがないなぁ」
よっと、ルードを背負ってから、アリスはぴーちゅんを呼んだ。
大きくなったぴーちゅんにくるくるとロープで縛って固定する。
「よし!」
よし……なのだろうか。
「それじゃあ行こうか、水の精霊の国フルムーンレイクへ!」
「あ、ちょっとまって!アリスちゃん」
「んー?」
「この指輪って、国に縛られるヤツだったり……しないよね」
そうだ、何の説明もサラから聞いていない。
アリスがぴーちゅんの背から降り、すっと近づいてきて指輪を確かめるために手をとった。
「それ、アタシのだから大丈夫よー?」
突然、私の横にサラが現れた。
「アイツの指輪だと、フレアストーンから離れられないけどね」
アイツ? あの瑠璃色の髪の鬼さんのことかな?
「そのかわり、アタシがオプションでくっついてきます!」
うふふと笑うサラ。なんだか、逆にとても危険な契約をしてしまった気がします。
私、契約するなんて一言も言ってないんだけど。
「手を出したから、契約成立よね! あ、そうだ。真の名前を聞きたい時は言ってね。リサがどうしてもほ・し・い!って時には教えてあげる!!」
サラもサラマンデルも真の名前じゃなかったんだ。そういえば魔法を使った後、眠気がなかった。いったい何て言うんだろう? だけど聞くのがとても怖いです。
「リサちゃん?」
「あ、ごめんね。いまサラに聞いたの。大丈夫だって」
「そうなんだ」
手をそっと引いて、アリスが私を抱き上げた。それを見ていたサラはぷぅと頬をふくらませ姿を消した。
「それじゃ、いこっか」
「うん」
バサリ
空高くぴーちゅんが飛び上がる。お供に赤い光と黒いローブと白い小鳥を追加して。
目指すは水の精霊の国フルムーンレイク。
コメント
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ルードが力尽きてバタリ、からのアリスが「マタタビ一本あげるから!」でスルーしようとするの笑ったw でもちゃんと背負って連れて行く優しさもあって、この二人の距離感がすごく好きだな。サラが突然現れて「手を出したから契約成立よね!」って押し通す感じも、リサの戸惑いが伝わってきて可愛い。お供が増えて水の国へ向かうラスト、ワクワクするね!今回も楽しかったです、ありがとうございます🕊️
comi
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#異世界転生
しめさば
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花月夜れん
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