⚠️ATTENTION⚠️
・BLではなくて友情です(男同士)
・嘔吐、過呼吸の表現あります
・嘔吐恐怖症の子が右です
・高熱
〇登場人物
・柏木 瑚春(かしわぎ こはる)
・嘔吐恐怖症
・DK
・佐瀬 悠翔(させ ゆうと)
・怖そうで実は優しい
・DK
瑚春sideー授業中
なんか、寒気がする。別に朝から元気だったけど、なんだろ…?
俺は羽織っていたカーディガンの裾をぎゅ、と握った。
しばらくすると、胃がむかむかしてきて。とにかく嘔吐するのが怖い俺は、気を逸らそうと必死に板書を写した。背中に汗をかいてきて、本気でやばいかも、と感じ始める。
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い…、
身体は汗だくで、呼吸も荒くなってきた。勇気を出して、前の席の佐瀬のシャツをつまんでみる。
「ん、何。」
「っ…」
口を開けば吐きそうで、喋りたくなくて。言葉が詰まる。
「顔色終わってんじゃん。」
「きもち、わるい…」
「あー、おけ。」
佐瀬は手を上げた。
「せんせー、柏木体調悪いらしいんで保健室行ってきまーす。」
先生は承諾してくれて、俺は胸を撫で下ろした。とりあえず保健室行けるなら大丈夫、そう思えた。
佐瀬の手を取って教室を出る。
佐瀬、歩くの早い。し、めっちゃ吐きそう。
「まって…、たん、ま、」
俺が歩くのをやめると、佐瀬も止まった。
「どした?」
「は…く、」
「吐く?どーしよ、」
口を押さえて、吐きそうなのを必死に耐える。めっちゃ怖い、吐きたくない…、
「あっちのトイレ行こ、な?」
「…ッ、」
俺は無言のまま佐瀬に手を引っ張られて、トイレに連行された。
「吐いていいから。」
便器の前にしゃがみ込むと、強い恐怖が押し寄せてくる。佐瀬は俺の背中をさすってくれているけど、吐きたくない。
めっちゃ怖い、怖い…、吐きたくない、やだ、やだ…無理無理、
思わず目から涙があふれる。
「柏木ー?マジで吐いていいけど。」
「…ッは…ぅ゛ぷ、」
吐きそう、だけど絶対吐きたくない。 何度も何度も、上がってきたものを飲み込む。
「無理すんなって…」
あ、だめ、これ飲み込めない、
「お゛ぇぇ、っ、げぇ…ッ…」
待って、俺今吐いた…、?最悪最悪最悪…
「おー、吐けんじゃん。」
息が吸えない。できない。
「かひゅ、はぁッ、ふ…」
「大丈夫、俺のこと見てて。
すー、はー、すー、はー…」
佐瀬はそう繰り返した。
「すっ、は…ッ、す…、」
真似しようとするも、パニックでなかなか上手くできない。
「そ、息多めに吐いてみ。」
息を吐くと、さっきより楽な気がする。
「はぁ、ッ…ふ、は、ッ」
「ちょっとは楽か? 」
佐瀬の問いかけに、俺は頷く。
「ん、よかった。」
「っご、ごぇ、なさ…ッ」
「なんで謝んの、何も思ってねーよ笑」
佐瀬は俺の頭をわしゃわしゃしてくる。
「ありがと…、」
「一緒に保健室行こーな。」
「ん、」
情けないけど、俺は佐瀬におんぶされて保健室までたどり着いたのだった。
_𝐹𝑖𝑛.
コメント
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フォロー失礼します、! 最高です(* • ω • )b
最高です