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異界への門(ゲート)が舞い降りた。片道切符が未来の在り処を手繰り寄せるイヤーワームとなり戦士達の魂の器を見開く!深層心理の鏡の桃源郷から始まる最高なるストーリーが禁断の瞳に映る!無常は宣告した。
「人間讃歌の愛の極限へ……彼方へ消し飛べ我が奇跡よ!完成した絆の構築は黄泉へと続く総意なり!!」
リザレクション始動!計画は第二段階へ移行する。アルター狩りは歯止めを効かず都市部と最果ての地に影響を及ぼす、新世界のハッピーエンドの壮大なる一部始終の目撃者は全国民だ!!無常は食事を終えジグマールにZoomアプリで戦況を報告した。
「HOLYも仮の姿、来たるべき未来の為の一興デス」
「あなたには主戦力になって頂きたい。我が組織の盤石を期す警察との共謀です」
「人聞きの悪い、上司の背中を見て部下は学ぶもの……ネイティブの処刑にも飽きた事でしょう」
「と、いいますと?」
無常は一枚の絵を見せた。
「バトル・ファイトの一匹狼、カズマ。凶暴な猛獣デス。大至急、劉鳳に仕事の指示を」
劉鳳のアルターはNo.1の強さといっても過言では無い。逆スパイの危惧を仄めかす提言を二人はまだ知る由もない、会話は終わった。
「三十七……三十八」
ジムでカズマはトレーニングを怠らなかった。目の前の壁、劉鳳!俺の敵は其処にいる!!
「シェルブリットの弾丸は三発。もっと強くなりてェ」
俺は甘い。世界はもっと広い、警察もHOLYも武力介入の医療班のチーム編成に拍車が掛かった現状の心配が止まない、これは戦争だ。
「カズマさん、ですね?」
ジムの一室に見知らぬ女性が話し掛けてきた。俺は首にタオルを巻きながらエナジードリンクを飲み干した。
「あんたは……」
「私は此処の医師です。君島さんのLINEであなたを探していました。ネイティブ・アルターの保護を仕事としています」
「医者?あいにく健康だ。金なら無ェぞ」
「レジスタンスのボランティアをしている者です」
名刺には日本赤十字社のマークが大きく描かれている。
「失礼ですが、血液型は?」
「AB型だ。採血でもするか?天涯孤独の異端児に親は居ねェ」
水守はメモを取った。この人が劉鳳の……。
「バトル・ファイトの犠牲が後を絶ちません。アルターの力が必要なのです。強さは優しさ、令和は新時代の象徴です」
カズマの後を追いジャンクダウンの追風を肌で感じる。海の向こうでは未だに分かり合えない人種同士核戦争の黒歴史を刻んでいる。これが世界。
「ほら、ドンパチだ」
無法地帯にいざこざは付き物。俺はそのブレーキの役目!
「ちょ、いきなり!?」
「背に腹は代えられねェ!いいぜ、面接受けてやるよ!!」
あれが本場のネイティブ!水守は動画の撮影を開始した。荒野が再び戦場と化す!!
「なんだテメェ、勝手に土足で入ってくんな!」
「喧嘩両成敗だ!!ここであったが運の尽きさ!!」
不良グループの仲介の請負人、これがカズマの仕事!イイねえバトル・ファイトは。給与明細を見るのが楽しみだ!!楽しそう……HOLYの好敵手(ライバル)!鉄拳の制裁は狂犬の牙の噛み砕く音と相重なり静寂さを取り戻す。
「……また喧嘩。怒られちまう、あいつの説教が身に沁みるぜ」
この人なら出来る……ロストグラウンドを変える事が。
「私はずっと探していた、あなたの様なインフルエンサーを。働かせて下さい」
「俺でいいのか?」
「はい」
真っ直ぐで透き通った瞳。桐生水守。彼女もまた時代の荒波にもまれる反逆者の一人。ライダーズのバイクが迫り来る。
「どいてな姉ちゃん。純情派だか何だか知らねェが男のプライド黙って見てろ」
無数の敵!シェルブリットに熱が籠もる!!
「ハーハッハッハッ!!核もミサイルも撃ちまくれ!!荒くれ者の血が滾るぜ、少年!!」
「同じ穴の狢。蛇の道は蛇ってな」
「大丈夫ですか?」
「心配要らねェよ。クレジットカードは一回切りだ」
君島からのLINEをポケットの中のバイブが告げた。白昼堂々のアルター戦!大地が流天し空が堕ちる、鐘の音色が高鳴った!
「桐生さんって言ったなあ。どう落とし前付ける」
水守は即答する。
「オーケー。そんじゃ」
頼もしい人……似ているわ、彼に。
「女に色目使ってんじゃねェぞ!!さっさとバトれ!!」
「衝撃の……」
絶対知覚!!視界が暗転した。アイツ等だ、劉張!!
「ゲートをも越えられない愚者共が。黙って迫害を受けろ」
辺りが騒然とする。殺気立つ忠犬の闘志が飛び交う!イーリャンのテレポートによって二人のアルター使いが三度交える刹那の邂逅、ギャラリーは爆風を受けて消え去った!
「HOLY!?話が違うぜ、ずらかるぞ!」
「逃げろ〜!田舎の母ちゃん、死にたくねェよ〜!!」
「本土のパシリが、偉そうにっ」
「行くぞ。何の用も無ェ」
カズマと劉鳳は口籠る、やがて。
「さて、おっ始めるか」
「矯正してやる。全ては理想郷の一途な祈りへの道」
「気が付いた?」
水守はHOLY支部の暗室で目を覚ました。ジグマールが意識を問い正す。
「この状況がお分かりですか」
「逆スパイの犯人を捕らえるのが先では?」
隊員達の視線。本土にワープした?アルター能力。
「私をHOLYに入れてください」
ジグマールは拍手をする。イーリャンは劉鳳の様子を伺っている、他意は無い。
「歓迎しますよ。桐生水守さん」
「撃滅のセカンド・ブリット!!」
「絶影刀流弾!」
戦士達の愚行、醜い争い。無常は勝利を確信する。
「これが向こう側の世界の力」
人類の夢。進化の過程の立会人。何たる喜び!
「ゴシュジンサマ、オワリマシタ」
無意識の揺蕩う心と精神の狭間でアルター結晶体が勃つ!!
「見せてあげなさい。貴方の力を」
「ユメヲカナエタ……ボクハウレシイ」
立ち上がった無常は彼を抱きしめた。
「さあ、無限の快楽を楽しみましょう。生きなさい」
時代は次のエリアへ……カズマと劉鳳は叫んでいる。
「神は昇天した。思し召しへの第一歩」
ワールド・オルタネイション。