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トッモの誕生日です。おめでとう。
付き合ってる夜倭綾斗×山田一郎
祝われた推し散らかせよ本当に(?)
短いけどすまん
10月22日。
俺の誕生日前日だった。
普段通り学校で過ごして、友達と他愛のない話をして過ごして家に帰ってきた。
明日誕生日だねー、とか、そんな他愛のない話。
午後11時を回った頃だろうか。
そう言えば今日一郎に会ってないなぁ~、と。
なんとなくそう思って電話してみた。
そしたらワンコールで出たんだよ。
『なぁ一郎、今暇?』
『今ですか?!すっごい暇です!!!!』
声大きいな。(笑)
あー、どうしよ。
得になんも考えてなかったから話す事ないわ。
『そういえば明日誕生日ッスよね?祝わせてください!』
『全然いーよ。つか祝ってくれんの?』
『勿論です!!』
『ははっ、明日楽しみにしとくわ。』
『絶対びっくりすると思うんで、楽しみにしてて下さい!!!!!!!』
『すげー気合いだな。今日は何してたん?』
『今日ですか?今日はですね~!』
そんな感じで数時間。もうそろそろ0時になる。
『そろそろ俺の誕生日だな』
『ですね!あっ、もう寝ちゃいます?』
『ん?あー、いやまだ寝ないと思う。課題もしなきゃだし』
『よかった!ちょっと玄関の方見に行ってくれませんか?』
『玄関?』
ピンポーン
一郎の電話からもインターホンの音が聞こえた。
まさか。
インターホンを確認すると、フードを被っている男の姿が見えた。
見覚えがある。というかあいつしかいない。
急いで玄関へ走って、扉を開ける。
「お誕生日おめでとうございますっ!」
いきなりクラッカーを鳴らされて、思わず声が出た。
今深夜だぞ。
…?
「一郎、耳赤くない?」
「耳?あー、走って来たからですかね?」
「この時期寒いのに?!」
「まだ冬よりはマシですよ!むしろ走って来たから身体温まってますし!」
余裕そうに笑ってはいるけど、鼻の先も赤い。
どんくらい走って来たんだろう。
「…とりあえずこっちこい。あったかい飲みもんとか用意するから」
「わーいっ!お邪魔します!」
最初から泊まるつもり出来てたクセに…
そんなとこが好きなんだけどさ。(大声)
とりあえず一郎を家にあげて、暖かいココアを淹れた。
ソファーに座っている一郎を抱きしめると、やっぱり少し冷たい。
俺の為に走って来てくれたのか。
「別に無理して走って来なくても良かったんだぞ?俺一郎に祝って貰えるならいつでも嬉しいし」
「いえっ!俺が一番に祝いたくて勝手に来たんです!」
「でもこんな冷たくなるくらい無理するのはダメ。ちゃんと暖かい格好しないと、冷え込むから」
「う…はい…。」
「ん、いい子いい子。これ飲み終わったら寝るぞ」
「あっ、その前にちょっとだけ!」
「?」
そう言うと、一郎が鞄から何やらゴソゴソと何かを取り出し始めた。
何だろ。
「これ!誕生日プレゼントです!」
「プレゼント?」
手のひらサイズの箱を、ぽんと手渡された。
無地の黒の箱に、赤色のリボンで綺麗に巻かれている。
シンプルで、好きなデザイン。
「これ開けて良いの?」
「勿論です!喜んでもらえると嬉しいんですけど…」
丁寧にリボンを解いて、箱を開ける。
そこには時計とまた小さな箱が。
そういえばこの前デートした時に時計壊したって話したっけ。
「この前時計壊れたって話してたんで…余計なお世話かもしれないですけど…」
黒色がベースに、所々赤色が入ったオシャレな時計。
しかも結構これ良い奴じゃないか…?
「いいの?これほんとに貰って」
「貰ってください!!綾斗さんにつけて欲しくて、その、一生懸命選んだので…」
少し顔を赤らめながらもこちらを見つめてくる一郎から、ちゃんと俺の事を考えて選んでくれたんだって思いが伝わってきた。
あー、やばい。めっちゃ嬉しい。
「めっちゃ嬉しいわ。ありがと」
「よかった!…あの、そっちの箱も開けちゃってください!」
「これ?」
時計が入っていた箱を置いて、中に入っていた小さな箱を手に取った。
なんだろうこの箱、なんか見たことあるような。
そっと箱を開けると、中から指輪が出て来た。
見覚えのあるデザインのやつ。
一郎の手元に視線を送ると、一郎が嬉しそうに言った。
「あっ、気が付きました?俺とお揃いの指輪なんスよ!…指輪とか重かったですかね、?」
うちの一郎可愛すぎないか。
一郎に指輪を渡して、「つけて、この指輪」って言ってみた。
一瞬固まったと思ったら、片膝をついて指輪を指にはめて来た。
「…今年も綾斗さんと、一緒に居れますように」
そう言うと手にそっとキスをした。
どこで覚えたんだこんなの。
「んなこと言わなくても一緒に居るっての」
「えへへ、ありがとうございます!」
すっと立ち上がって、抱きしめてきた。
「どした?」
「綾斗さん」
「んー?」
「今年も世界で一番幸せでありますように!」