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ゆひ
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とは言ったものの…
ご飯は時間的にまだ早いしお互いにお腹も空いていない
そもそもおうちデート自体が初めてだった
いつもは外かはやとの家だった
だけど
最近になって同棲を始めた
なんかはやとがしたい!って言ってきたし
まぁ移動すんのも面倒は面倒だったので
同棲を2ヶ月前に始めた
同棲を始めたから当たり前なんだけど
ここもはやとの家になる
そう言えば同棲してからデートしてなかったなぁ、
思い返せば恋人らしくないことばかりで
なんだか悔しくなる
と、ベットで二度寝をするはやとの横で耳をぴーんと立てて考えていると
はやとの足が俺のしっぽに触れた
振り返ると俺がさっき丁寧に掛けてあげた布団はくしゃくしゃになって
床に落ちてるし
…おい、せっかく綺麗に掛けてやったのに。
まぁはやとはこうだもんな
なんて謎の納得をしたのち
布団を拾ってまた掛けてあげようとすると
「ん〜じんとぉ〜」
寝言を言いながら布団を掴んでいる俺の手をぐいっと引っ張ってきた
もちろん体制を崩して傾れ込むように布団の中に引き摺り込まれた
そして気づけばはやとの腕の中
だけどそれ以上に困るのが
足にはやとのしっぽが巻き付いてることだ
くすぐったくてたまらない
とにかく離れようとしても力の差で無理
まぁよかったことと言えば
布団が宙を舞って上手いこと俺とはやとを包み込んでくれてることくらい
なんでそんなピンポイントで布団降りてくるんだろう
まいい…か、
はやとの大きな手と大好きなはやとの匂いにしだいに安心して
眠くなってきた
どうせはやとが起きるまでここから出られないんだろうし
寝るかぁ…と諦めて丸まって寝ようとすると
「さむいぃ」
とか言いながらはやとがもっとぎゅっと抱きしめてきた
全くもう…俺を湯たんぽか何かと思ってるんかこいつ?
ぎゅっと抱きしめられたことによりさらに感じるはやとの匂いと体温
…めっちゃ安心するなあ
そう思った時にはもう目の前は真っ暗だった
「…ん〜?」
起きると仁人が俺の腕の中に小さくすっぽりと収まっていた
一瞬びっくりしたがおそらく俺が寒いとか言いながら抱きしめたんだろうなぁと
変に納得した
でもなんだか嬉しくてついついぎゅっともっと抱きしめてしまう
すると仁人もぎゅっと抱きしめ返してくれる
それだけで満たされていく
俺ちょろいな〜
「…にゃぅ」
そう幸せを感じていると突然鳴き声を発する仁人に驚く
今の鳴き声完全に甘える時の声だよね?
なんかいつかの番組で猫の飼育法?みたいなので
「にゃぅ」は甘えるって意味と専門家さんがおっしゃっていたことを思い出す
これはもしやおさそ……なわけないか
今の鳴き声は完全に猫だった
めっちゃくっちゃかんわいいやんけ
ほんとに襲おうかな…えまずは録音か?
俺の理性が揺らいでいるところに
「はにゃ…と」
はにゃと?
「は?」
俺は思わず困惑が口から溢れる
はにゃと?ん?は、はにゃと????
頭の中で仁人の言った「はにゃと」が洞窟のように響き渡る
脳内にこびりつくような感覚と
理性がギリギリになっている
まずいこれ以上刺激されたらマジで抑えれない、
ここは一旦退散しよう、うんそれがいい
仁人の嫌がることしたくないし
そう思ってゆっくり腕の中から離そうとすると
「にゃ、」
と小さな声と共にぎゅっと小さな白いもちもちのおててが
俺の服の袖を掴んで離さない
少し引っ張ってみても全然離してくれない
つまりこれは…
“離れるな”ってことか?
なるほどな。可愛すぎるなうん
なんだよ袖掴むって
もう洗えないよこれ????
そんな可愛らしいおててにさぁ袖握られたらさぁ
動けないじゃんか!!!
理性が音を立てて削れていく
…いやこれは、もしかするとだぞ?
ワンチャンおさそ
「んぅ…?ぁはやと、はよ」
「………ん?あ、あぁおはよ〜」
朝起きてからはやとの様子が明らかにおかしい
俺が話しかけても反応が遅いし
布団畳みたいから布団くれ、と言って
手を差し出した時は
なぜか自分の手を置いたし
いやこれに関しては犬の耳とかしっぽが生えてるせいかもしれないけど
放心状態っていうかなんというかな…
でも絶対に何かあったのだけは流石の俺でもわかる
だけど聞いても…あ、いや聞いてないわ
聞いたと思い込んでた、
俺は放心状態のはやとの肩を叩いた
こちらを向いたそのはやとの顔は
すごくやばそうな顔というか
熱を持った瞳をしていた
猫の本能が人間の本能かどちらかわからないけど
“食われる”と本能がそう言っている
体が硬直して動けなくなる
怖いというか…今から俺は何をされるんだ?という疑問というか…
深く考え込んでるふりをして目を逸らす俺の顎を掴んで
無理やり目を合わせられる
その瞳はやっぱり熱を持っていた
「…で、なに?」
少しふっと笑って聞いてくる
目を見開いてる俺を面白がっているのだろう
そんな余裕があるフリしてるはやとだが
視線では嘘はつけないようだ…
明らかに動揺している
瞳が微かにだが揺れている
何年恋人やってると思ってんだよ。
「い、いや何かあったのかなって」
「いや特に、てか腹空かね?」
話題を変える
やっぱり何か、?
とまた瞳を見つめてみるが
揺れていないし迷いもない…と思う
じゃあさっきのは一体なんだ?
気の迷いか何かだったのだろうか?
いやまぐれじゃないと思うんだけどなぁ
そうこう考えていると
ぐうっと互いの腹から鳴る音
…考えるのには体力を使うみたいで
どうやらお腹が空いてしまったようだ
「飯食うか!」
「なんか食べたいもんある?」
「ん〜肉!」
「え〜魚がいい…」
犬の尻尾がうるさいくらいに独り歩きしている
耳も横に動き続けてるし
それに対して俺の尻尾はゆっくり布団の上を滑るように動いている
耳もピーンとかピクピクとかそんなのはなく
ただそこに生えてるだけ
ほぼ動いていない
…犬と猫でこんなに差あるんだなぁ
「じゃあ魚にしよ!」
「え?肉は?いいの?」
「いーよ!仁人とお揃いのもん食べたいし」
ほらまたそういうところ…
「声に出てるよ笑?」
「あっ…聞こえた?」
「バッチリね」
「それ以上なんか言ったら飯抜きな」
「なんでよぉ〜」
だるんと垂れ下がる耳
いつも幻覚で垂れ下がる犬耳が見えることもあるが
これが本当に見えるようになるとはな
中々…非現実的なことが起きてるな
すごい今更だけど。
とりあえずお腹空いたんで、ご飯食べよう
俺らはベットメイキングをしたのち
リビングへと急ぐ
結構お腹が空いているのでUberすることにした
作ってもいいけどはやとは魚あんまり食べないから買ってこない
魚をUberしてもいいけど今昼だし暑いから
菌とか怖いし?
スマホで互いの食べたいもの、まぁはやとに関しては俺と全く同じだけど
を注文して、後は待つだけ。
ソファーで2人テレビを見る
こういう何気ない時間が俺は好き
はやとも同じ
何気ないこの時間こそ必要な時間
たまには静かにテレビを見るのもありだなぁと
静かなテレビの音だけ聞こえる部屋で思いながら画面を見ていると
「なぁ、撫でてくんね???」
「は?」
こんな静かな沈黙の中破った言葉が
「撫でてくんね?」
ん?撫でてくんね?なん、え?撫でる?
何を撫でるんです?何も撫でるもんないよ
撫でる???
その言葉と困惑だけが頭を埋め尽くすばかりで困ってしまう
キャパオーバー寸前の俺の手をはやとは優しく手に取って
自分の頭の上に置く
「撫でてくんないの?」
とびきりのきゅるきゅるな目と垂れ下がる耳でアピールしてくるはやとに
思わず惑わされそうになるが
撫でるつったって…犬撫でたことはあるよ?!あるけど
いや人間…うん…まぁものはためしだよな
ふわふわでサラサラなはやとの髪の毛の上になっている自分の手を
横に動かしてみる
触り心地も本当に犬みたいな毛並みというか?感覚というか?
てな感じでずっと撫でてられる
その間はやとは気持ちよさそうに目を細めてはしっぽを揺らしている
なんて愛らしいんだろう
かわいいかよ
「きもちぃ〜じんとのてあったかい」
んふふっと笑いながら良さを伝えてくれる
そんなはやとを見て
日頃の疲れを癒してあげたいと思い
ひたすらに撫でまくった
そうすると突然はやとが
俺の手をまた掴んでソファーの上に置いて
今度は自分の手を俺の頭の上に置く
俺は理解ができず硬直している
そんな俺を見てはやとが笑いながら話してくれた
「お礼にじんとも撫でてあげる」
「え?いやいやいや、いいって本当」
申し訳さなとくすぐったいという理由で断ろうとしたが
はやとは優しいやつすぎるが故に
どうしても恩を返したくなってしまう性格で…
俺の言葉で「遠慮しなくていいよ」とか言い出したらもう無理だ
俺がどれだけいい!って言っても聞かない
頼む言うこと聞いてくれ!!!
必死に心の中で祈っていると
ピンポーン
チャイムの音が玄関から鳴り響く
それはもちろんはやとの耳にも届いているわけで
はやとは少し自分の手を見つめた後
「ちょっと待ってて、取ってくる!」
と立ち上がって玄関に行った
…犬の耳と尻尾はどう説明するつもりなんだ?
せめて帽子…まいいか
でもよかったタミイング良くて
あれで断られてたら本当に終わりだったし
「ふぅ…」
安堵に浸かっていると
注文の品が入っている袋を持ってはやとがリビングに入ってきた
「食べよ!」
「うん」
俺は確か魚の塩焼きとサラダを頼んだ
はやとも「お揃いがいい」とか言って
同じものを頼んだ
テーブルの上に置いて中を確認する
各々自分のご飯を取り
それでは…
「「いただきます!!」」
空腹でどうにかなってしまいそうなくらいだったので
がぶっといつもより多めに口に含んでもぐもぐしてしまうが
塩焼きが本当に美味しく感じる
自分の大好物ではないけど今となればもはやこれだけで生きていけるレベルに好きだ
美味しさに声も出ず黙々と美味しさを味わっていると
「ねぇ口についてるよ」
「ん?、え?」
「ほらここ」
はやとが自分の口の端をトントンする
俺は探してみるもどこにあるかわからずで
どこ?どこ?と言いながら探していると
スッと立ち上がってはやとが
俺の頬にそっとキスをした
俺は突然のことにポカーンとすることしかできなかった
そしてようやく理解が追いついた時
「え?!おま、!!!」
「本当は何もついてないよ〜ん」
驚く俺を見ていたずらが成功した子供みたいな笑顔でこちらを見ては
時折少しだけ嬉しそうな…そんな感じがする
こいつと飯食うとロクなことない
でも
飽きないし楽しい
「夜は何しようか?」
更新遅れてすいません
次は夜編です
ナニをするかはお楽しみです
なるべっく早めに更新します。
リクエストのものはいま書き上げておりますので
少々お待ちを
それではまた。
コメント
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寝ぼけると猫語でちゃうの可愛すぎませんか?それはもはやおさそ…続き楽しみにしてます‼️
わお、昼でこんなんだったら夜どうなっちゃうんだ、、。桃さんと黄さんに尻尾と耳を生えている想像をするのなかなかに楽しいですね。読んでいるこっちも楽しくなってきます!
おうちデート、すごく良かったです……!二人とも獣人の姿になってから初めての同棲デートということで、ちょっとした仕草や耳・しっぽの動きがすごく愛おしく描かれていて、にやけてしまいました。“はにゃと”とか袖を掴んで離さないところ、あとキスのいたずらで口元を狙うシーン…もう心臓が持たないです(笑)昼ごはんの温かい時間がこれだけ丁寧だから、夜編が待ち遠しいです✨