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関係ないんですけど息抜きにメモに書いたので
桐山と鈴木が話してるだけ
「あ、桐山さん。見てくださいコレ」
「ん?あー…」
「やばくないですか?このアイドル。今 勢い凄かったのに。熱愛ならまだしも、不倫って。」
「…笑
すごいね」
…反応が面白くない。もっと笑えよ。
前は彼だって他人の不幸が大好きだったはずなのに。
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「うわ!桐山さん、コレ見て」
「いやー、クスリだって。この俳優、僕結構好きだったのにな〜。」
「へえ、そうなんだ」
笑って。 やばいねって、ありえないねって言ってよ。一緒に笑ってよ。
どうして?僕だけなの。僕だけがあの頃、こんなニュースで笑いあったあの頃に取り残されてるみたい。
いつからだろうか。こういう話を好んで見るようになったのは。
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「うわ!見て!鈴木ちゃん。こいつこいつ、やばいよ。ふは、熱愛だって。あんなにファンのみんな愛してるよー!とか言ってたのに。笑」
「わ、本当だ。この人 6人も彼女いたんだ。」
「いやぁ、今こいつどんな顔してんだろうね。
たまんねー。」
桐山さんはいつも笑ってるけど、いつもどこかで震えてる。
何かを怖がってる。
でも、このとき。僕が見てきた桐山さんの中でこのときが 一番人間してた。
醜いし汚いけど。
それでもいつもより人間らしい彼がなんだか面白くて。
そのときからだったかな。
悪いニュースを探して報告するようになった。
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最近、鈴木ちゃんが芸能人の悪いニュースをたくさん引っ張ってくるようになった。
前まではそういう話好きなんだろうなって思ってたけど、なんだかそうでもなさそうで。
特に知らない人のニュースはそこまで興味ないから、笑って受け流してた。
そうすると彼はムスッとして つまらなさそうにどこかへ行ってしまう。
……
そんある日を境に彼は、悪いものどころかニュースの話すらしなくなった。
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「あっ!桐山さん、コレ見て。」
そう言って彼が久々に見せてきたのは────
「エゾモモンガ!
このあいだ赤ちゃんもうまれたんですって。かわいいなぁ…」
なんと動物のニュースだった。
「え?あ、あぁうん、可愛いね」
「反応うっす。もー、なんなんですか。
桐山さんってホント僕の持ってくるニュース興味ないですよね。久しぶりに見せましたけど。」
「あ、そのことなんだけどさ…
鈴木ちゃん、最近ネガティブなニュースのこと話さなくなったよね。前はどうしてあんなに話してたの?」
「え?
だって桐山さんが好きかなぁって思って。反応薄いからもう話さなくなりましたけど。」
「え??別にそこまで好きじゃないけど」
「うっそだぁ。
あのアイドルの熱愛報道でケラッケラ笑ってたじゃないですか。」
「あー、あれは知り合いだったから。嫌いな。」
「そういうこと?なぁんだ。」
「笑、
でも、鈴木ちゃん 嫌なニュースよりいいニュース見て笑ってる方がいいよ。」
「え?」
「そっちのが絶対いい。いい顔してた」
「なんですかいい顔って…」
「別にー?笑」
コメント
1件
え、めちゃめちゃ最高なんですが… 桐山と鈴木も書けるなんて…聞いてませんよ!?(?)