「んんぅ、、、」
今日も小鳥の鳴き声と小川のせせらぎで目が覚める。
これだけ聞くと凄く優雅な暮らしをしているように聞こえるが実際のところはスマホに小鳥の鳴き声と小川が流れる音を
目覚ましにセッティングしているだけだ。
前は好きな音楽や一般的なアラーム音を目覚ましにしていたがそれでは幸せな眠りを妨げられることで好きな曲も嫌いになって
しまいそうだったのだ。アラーム音に関しては教室や家で使う時にも不快感を示すようになり、いよいよ危機感を覚えてきた。
今のところ鳥の鳴き声を聞いても川の近くを通っても大丈夫なので目覚ましは毎朝これを使うようにしている。
「えと~!ご飯できたわよ~!」
母の声だ。そろそろ行かなければ怒鳴られること間違いなし。朝から怒られるのは本当に勘弁だ。
「着替えたらすぐ行く~!」
「冷めちゃうから急ぎなさいよ~!」
言われなくても分かってるってば!その言葉を必死のところで飲み込む。
言ってしまったら最後、朝ごはん中ずっと母のお説教の刑になるのだ。
「、、は~い!」
いつもよりやや急いで制服に着替えて下に降りる。
そのまま洗面台に直行してバシャバシャと顔を洗う。母が水がかかったと小言を言っているがそんなこと毎朝のことだ。
見なかったことにしてそのまま流れるように食卓に着く。
「いただきます」
目玉焼きと白米、昨日の晩御飯の残りの煮物に味噌汁、牛乳一杯。ごく普通の朝食だ。
目玉焼きがややつぶれてるのは気のせいだろうか。そんなことを考えながら朝食を素早く済ます。
「ごちそうさま~」
今度は鏡に立って髪を整える。平日の朝の女子高生は忙しい。
と言っても私はお気に入りのカチューシャを付けてそれで終わりだ。
余計なことは一切しない。器用な方ではないのは自分でも自覚している。
「げ、前髪はねてる。」
寝癖だろうか三時の方向に髪がはねている。はねている箇所にぱっぱっと水をかけて直しておく。
カチューシャは好きだけど時々飽きてしまう。暑いときには結びたくなる。
そういう時はアレンジしたくなるけどしない。
だって私はポニーテールが結べない。
ずっとずっと伸ばしてきたこの長い髪をアレンジすることはたまにあった。
二つ結びだったり、ハーフアップだったり、そんな簡単なものだ。時には巻いてみたり編み込みに挑戦してみたこともあった。
まぁ結局失敗して泣く泣くアイロンをかけてストレートに戻していたんだけど。
そんなことも”あの時”からできなくなってしまった。
「もう、いつまで鏡の前に立ってんの!そろそろ学校行かないと遅刻するよ!」
瞬間的に思考が現実に戻される。
突然に響く母の怒鳴り声より心臓に悪いものはない。
はっと時計を確認すると時刻は八時を回っていた。学校はかなり遠く電車通学なものだから最低でも20分はかかる。
八時半までに学校に着くのはかなり絶望的だ。
「はいはい、もう行きます!」
負けじと大声で返事をして荷支度をする。事前に教科書諸々詰めていたバッグをガッと乱暴に掴んで玄関へと急ぐ。
はあはあと荒い息を整えながら玄関の扉を開ける。
「いってきまーす!」
「いってらっしゃい!気を付けるのよー!」
母の声を地面にぐっと力を入れて勢い良く私は走り出した。
どうでしたか?mfdnなんて言ったけど一応etちゃん主人公なのでmfdnよりetちゃんめになります!
大幅添削(1000文字消した泣)をしていたのでちょっと遅れました。
では次の回で!
コメント
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いやもう上手い。