「…え?」
私は、ある日好きだった男の子に告白された。
でも、その男の子は私が答えると大きな板を私に向けて見せた…そこには
『ドッキリ大成功』
と記入されていた。そしてトドメを刺すかのように彼は
「あはは!本気にした?お前みたいなメガネと付き合うわけねーだろ。」
そして私、高2のメガネ女子・立崎千春は男子の口を聞かなくなった。
何を聞かれても必要最低限のことしか言わない。
今まで2〜3回中学生のときに本当に告白されたけどトラウマのこともあって全部振った。
告白して来た人は目が節穴なのかな?私みたいな黒髪でハーフツイン+ちょっとボサボサでメガネかけてるただの地味子に告白して来るなんて。
♪ーー♫ーーーー♬
チャイムが鳴り、みんなが席に座る。
そして先生が入って来た。
そういえば転校生が来るんだっけ。開いてる席ってどこらへんに…。
キョロキョロする間もなく転校生が座るであろう席が見つかった。となりだ…。
「今日は転校生が来ます!入って来てくださーい!」
ガラッー
クラス中騒がしくなった。
なぜならその子は物語の王子様みたいな顔をしている。愛想はなさそうだけど。
「…雪って書いて『セツ』っていいます。名字は宮野です。よろしくお願いします。」
あんまり関わりたくないタイプだ。こんな感じの顔が整った人とよく話すと妬まれる。
「あ!となりの席は千春さんだし、わからないことは千春さんに教えてもらってね!」
え?普通にやなんだけど。
うぅ…。任されたからにはしょうがないなぁ。
そして先生の話は終わってみんなは次の授業の準備をしている。
親友の陽菜がこちらに向かってきた。
「おはよ!この雑誌ってもう見た?」
「あーそれ?有名モデルがのってるやつだよね…?」
「そうそう!この千夏って子可愛くない?」
「そだね…。」
そして逃げるようにトイレに駆け込んだ。
なんで陽菜はあんなに勘が鋭いんだろ…。
私は誰にも言えない活動をしてるんだ。それはモデルの仕事。最近有名モデルの一人になったんだ。
それも、ニックネームは陽菜の言っていた千夏。
ホントにバレないかヒヤヒヤしちゃう…。
そして授業を終えて休み時間になった。
この学校は授業以外ならお菓子はオッケーだから私はキャンディの包装をペリペリ剥がし、外のベンチに座って食べていると
急にメガネを取られた!?
顔をあげるとそこには雪が居た。
「お前、千夏じゃね?」
「ふぇ!?」
びっくりしすぎて変な声出しちゃった…。
「なんでわかったの?」
《1話終了》
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