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前回の続きになります
その夜、fjswは一人、キッチンに立っていた。
焦げないように目を離さずに焼いた卵、丁寧に味を整えた味噌汁。
二人が好きな献立を、思い出しながら黙々と用意する。
これさえちゃんとできていれば──今日は、叩かれないかもしれない。
カチャ、と皿が小さく揺れた音に、びくっと肩が震えた。
すぐには誰も来ない。ただの錯覚。
けれどこの家では、“音”よりも“無音”の方が怖い。
ふと、背後に気配が走った。
「……やけに張り切ってるじゃん。どうしたの、急に」
ohmrだった。いつの間にかすぐ後ろに立っていて、ふわっと笑いながら首筋を指で撫でる。
「べつに……いつも通り……」
「“いつも”って、どれのこと? 優しくされてた頃?
それとも……叱られてる今?」
耳元で囁かれた言葉に、fjswは返せなかった。
「どっちが“本当の愛”だと思ってる?」
笑ってるのに、声が冷たい。
その時、wkiがリビングから声をかけた。
「おい、飯遅い。俺らの時間、無駄にすんな」
返事をしようとしたけど、喉が詰まる。
でも返事が遅れると──
「ryoちゃん」
目の前のohmrが、そっと顎を持ち上げた。
その手は、以前と同じように優しい。けれどその目が、全然違う。
「そうやって、返事もできないのがダメなんだよ。
ほら、もう一度。愛されたいなら、ちゃんと演じないと」
━━━━━
食卓につくと、二人は黙って食事をはじめた。
味の感想はない。
でも完食した。それだけで、fjswはほんの少し安心した。
だがその安堵は、一瞬で裏切られる。
wkiがふと、何気ない声で言った。
「そういやさ、さっきゴミ箱にレシート入ってたな。
コンビニの。……外、出た?」
……まただ。
何を見てるんだろう、この人たちは。
どうしてここまで細かく監視されてるんだろう。
「いや……昨日のだと思う。ちゃんと外は出てな──」
「嘘つくなよ」
それだけで、空気が変わった。
ohmrが箸を置く音、wkiの足が床を蹴る音。
fjswはすぐに立ち上がれなかった。頭が真っ白だった。
──ああ、間違えた。
「ダメだよ、ryoちゃん」
背後から腕を掴まれ、引きずられるように部屋の隅に押しやられる。
「嘘は、もっと“ちゃんと”叱らないと直らないよね、wki?」
「当然だろ。俺らの言葉、聞いてたフリするなってずっと言ってんだよ」
──次の瞬間。
再び、頬に強い痛み。
そのあと、背中に押し付けられるように倒れ込む。
頭の中で、ざあっと音が鳴った。
昔の記憶。優しく微笑んでくれた二人の顔が、滲んで消えていく。
「……ごめ、なさい……ごめんなさい……僕……」
それでもfjswは、繰り返す。
だって、どんなに痛くても──
彼らが自分を「見ている」という事実が、
まだ“愛されてる”って錯覚させてくれるから。
その夜、wkiはfjswの指先を掴みながら言った。
「お前が大人しく、従ってればいいんだよ。それだけ」
ohmrも笑いながら頷いた。
「それだけで、ずっとここにいていいんだから。幸せでしょ?」
──幸せ。
そう言われたら、頷くしかない。
たとえ身体中に傷があっても、心が凍っても。
なぜなら、ここにはまだ“最初の優しさ”の亡霊が、
fjswの記憶の中に棲んでいたから。
ちょっと頑張っちゃいました。
元々作文を書く事とかが苦手なのでチャットGPT先生に直してもらったりとかもしてます。また気分になったら続き書くかもです。
ふふ