「…部長って…本当に”人間”なんですか?」
「決まってるじゃないか。人間だよ。」
「……あんなこと言ったくせに、それだけは否定するんですね」
「あんなこと…… 」
と、部長が考え込み、少し間が空いた。
それは少し前の時だ。
ここの社員が大きなミスをしてしまい、
他の会社に謝らなければいけない状態だった。
もちろん最高責任者はこの会社の社長_
青木健人 だが、大きなミスをした社員も一緒に謝ることになった。
_でも、部長はこの会社の社長に
「ほんっとに謝るのが嫌なんだ。変わってくれないか。」
と、泣きそうな声で部長に強請った。
_だが、本当は泣きそうな声も嘘泣きで、
逆らえないような立場を利用してサボっていた。
そして、部長は逆らえないと思い、
「いいですよ。社長も忙しかったですよね」
と優しい声で囁いた。
けれども心の中ではもう重圧で押し潰れそうだった。
立場を利用する世の中で生きてられる気がしない と悟ったからだ。
「……あれは事情があってなぁ」
「…だから”人間”じゃないって言ってるんですよ!!」
その瞬間、2人きりだったはずなのに
他の社員もいるようにざわめいて聞こえた。
そして、俺が話す間もなく、彼女は話し始めた。早口で。大声で。
「ほんとの”人間”は……!」
「他の人に操られることなく平和に生きるはずなんです!!」
「過去をふりかえってみると戦争などが起こっていますが…!」
「みーんなやりたくてやってるわけじゃないんですよ…!」
「戦争、喧嘩は”何か問題がある”からやるのであって…!」
「実際”人を傷つけたい”からやってることは絶対ないんです!」
「でも………!現代社会は誰かが我慢する…!」
「立場を利用され、社長、部長以下の存在はひいきされ!」
「負担がたっくさんかかるんです!!」
_さっきまでの言葉は、部長の気持ちを今代弁して喋ってるのではないかという程
部長と同じ思いを一生懸命…人間に与えられた”喉”で喋っている
「…わかってますよ部長」
「もう耐えられないくらい重圧がかかってますよね」
彼女は急に冷静で…泣きそうな声で部長に問いかけた
「……わかってくれたんだな」
そして、2人は思わず泣いてしまった
そして今……その2人は結婚してるという事実。
嫌なことにも大切なことが隠れていると気づきましたね。
みなさんもそう思って、がんばって生きてみてください
「痛い創作小説」と思う方もいると思いますが、
すこしでも力になれたら幸いです。
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