国太 敦太
注意 自傷表現あり 病み系
落ちは特にありません。
ずっと暗い感じです。
生きるなんて行為に価値はない。普通人間はそんなことを考えて生きているのだろうか。私が可笑しいのか、周りが可笑しいのか。くだらない妄想で今日も朝寝過ごした。何時も冷静で呑気におちゃらけている訳では無い。そもそも織田作が亡くなったあの日からとっくに何が大切で何が大事なのかすら真面に分かりはしない。私の予測を超えるものは現れない、そんな事を言われても納得なんて出来ない。私がもっと早くに気づけて、織田作、君が死ぬ事さえも予測出来たのなら、私は君の言葉に希望を見いだせたのかもしれない。否、そんな事も無いか。朝の用意をしながらあの日の事を思い出し、憂鬱な気分になっていくのを感じながら、探偵社へと向かった。「おっはよ〜!」等と遅刻してきた分際では有り得ない位明るい声色で挨拶をし、国木田君の何時ものお叱りを無視しつつ、自分の席へ着くのだった。仕事をしている皆を見渡しながら今日も自殺しに外へ出ようかな、等と思う一方、どうせ今日も死ねない、何故なら所詮死ぬ勇気なんて私にこれっぽっちもないのだから、とも考えてしまう。織田作が死んだあの時から、私が死ぬのが怖いのではなく、死に触れる事が怖いと感じる瞬間があった。でも私は自殺を辞めない、私と云う存在がこの世から消え去るまで。今日はODをしてもういっその事楽になろう、そう考え私は皆がいる前で徐に薬の入った瓶を出し、飲もうとした。その時隣で仕事をしていた敦君が声をかけた。「太宰さん
薬を飲むなんて体調不良ですか?」私は正直頭が回っていなかった。敦君の声は確かに聞こえていた。でも答えなかった。答える体力すら無かったのだ。少し考えてみれば探偵社に着いた時から体の様子が可笑しかった。やけに体に力が入らず、圧迫されている感覚でだるかった。頭も余り回らず終始意識が飛んでいきそうになっていた。そのまま私は敦君を無視し、薬の瓶を開け、水を口に含み、一気に瓶ごと薬を口の中へ流し込んだのだった。「だ、太宰さん!?何してるんですか!?」敦君は驚いた声で必死に私に訴えかけた。私は気にせずカッターを鞄から出し、首筋に当てて切ろうとした。しかしそれに気づいた国木田君が慌てて私の手を握って止めた。「何をしているんだ太宰!」私は何をしているのだろう。誰かに心配されたかった訳でも無い。どちらかと言うと心配なんてかけたくない。そう思ってるはずなのに、目の前で大袈裟に反応する敦君や国木田君を見て、少し心が動かされるのは何故だろう。
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