コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「黒鬼院様、ご命令通り白梨花月を捕獲しました。これであいつらもこの屋敷にくるかと…。」
黒鬼院様の前に跪きいつも通り報告をする。この無様な姿も慣れたもんだ。
「そうか…よくやったぞお前たち。」
「あの…黒鬼院様、お聞きしたいことがあります。」
「どうした…琉生。」
「今回は……彼女をいつまで閉じ込めておくんですか?」
「あの娘が気になるか…?」
「なるべく早く解放してあげたいです。」
「お前たちが気にする必要はない。宴は早々と終わりを告げる。あの娘が遂に手に入ったんだからな。」
「…!?」
「そんな顔をするな。殺しはしないよ。大事な生贄だからな。」
「ところで、氷結の姫…キズのほうが覚醒いたしました。白梨花月に接触をしていたようです。」
「そうか…そうか…あはははははは!これで、とうとう私の理想の国を…理想郷を創ることができる。“あいつら”もさぞ驚くだろう。あーはっはっは。」
黒鬼院様の高笑いが響く。
俺らに与えられた使命は、この黒鬼院様のどんな命令にも忠実に従い願いを叶えること。たとえ命に代えても。
それが俺らに新しい命を吹き込んでくれた黒鬼院様との契約。俺らは決して逆らうことができない。
たとえそれが悪の行いだとしても…。