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Prunus salicina (w×f)
若井 ♡→× ♡?← 藤澤
2話完結です。
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若井side
現在、俺らは活動休止中。
それぞれの担当楽器に触らずに生活している。
じゃあ何をしてるかって言うと……ダンス、身体作りがメイン。
しかも俺と涼ちゃんはなんと同居生活をしている。
これが地味に辛い……
何故なら俺は涼ちゃんに片思い中。
脈は……多分ない……
それでも好きな人と一緒に居れるだけで幸せな事なんだけど、涼ちゃんがあんまりにも無自覚で無防備すぎて、俺の理性が弾け飛びそうになる。
本当、天然って怖い……
そんな俺たちの生活中に事件……いや、事故が起きた。
ダンス中に足を滑らせて、受け身を取り切れなかった涼ちゃんが手首を負傷した。
藤澤「若井ぃ〜ごめんねぇぇ」
若井「いや、俺は全然いいけど、涼ちゃん利き手やってるし大丈夫?」
藤澤「ご飯……食べれるかな……」
若井「それもそうだけど……日常生活が大変だよね」
藤澤「はっ!そうか!この手じゃあご飯作れない……」
若井「ちょ、一回メシから離れようか……」
藤澤「ごめっ、僕食いしん坊だからさぁ〜へへっ」
若井「それは知ってる。笑 メシや掃除洗濯その辺の事は全部俺がやるから問題ないとして」
藤澤「本当にごめんね……治ったらその分全部僕がやるからっ」
若井「後、着替えとか難しい時は言って。手伝うから」
藤澤「ありがとう若井……若井と一緒で本当に良かった。ひとりだと僕、めちゃくちゃ困ってた」
若井「涼ちゃんゴミ屋敷とかにしそうだよね、笑」
藤澤「だはっ、自分で言うのもなんだけど僕ならやりそうって思っちゃう」
若井「とりあえず安静にしないとだからね。完治が長引いたらnosukeさんに怒られるだろうし」
藤澤「もう泣きたくないから安静にします!」
負傷した反対の右手で敬礼をしながら誓う涼ちゃんにむちゃくちゃ不安はあるものの、泣くほどnosukeさんに怒られた経験をしているから多分無茶はしないだろう。
若井「涼ちゃんとりあえずちょっと時間早いけど風呂入っ…………あ、」
ある事に気が付いた俺
手が使えない涼ちゃんはひとりでお風呂に入るのが難しいって事に……
申し訳なさそうに眉毛を八の字にしながら
藤澤「ひとりで入りたいんだけど……若井……一緒に入ってくれない?」
若井「ふぇっ、いいい、一緒に?!!」
涼ちゃんの思ってもみなかった提案に俺の口から声ならざる声が出た。
藤澤「ほとんどは片手でも洗えるけど、背中と髪の毛は上手く洗えないと思うから……」
確かに片手だと無理がある。
正直今まで一緒にお風呂に入った事はある。
でもそれは元貴も居て、3人でワイワイ学生時代のノリで入った感じで今日とはまた別ものだ
何より俺……耐えれるかが不安だ。
藤澤「あっ、無理なら大丈夫だから!僕ひとりでも何とかするし、若井に迷惑ばっかりかけてられないしね」
若井「迷惑なんかじゃないよ!寧ろ頼られて嬉しいし!」
思わずちょっと本音を言ってしまった
藤澤「ふふ、何か若井の方が大人だねぇ」
若井「涼ちゃんが……いや、何でもない」
藤澤「あ〜!今、子供だとか幼稚だって言おうとしたでしょ?! 」
若井「あれ?バレてる?笑」
藤澤「もぉー!!」
若井「あはは、ごめんごめん。じゃあ、お風呂行こうか」
藤澤「なんか誤魔化された気がするけど……じゃあ着替え持ってくるね」
若井「ひとりで大丈夫?」
藤澤「着替えくらいはひとりで用意出来るよ〜」
すぐ戻って来るからと言いながら小走りで自室に行った。
このままいつものノリで行けば大丈夫!
そう信じて俺は脱衣所へと向かった。
藤澤「あれ?若井着替えは?」
若井「え?何で俺もなの?」
藤澤「一緒に入るって言ったばっかじゃん」
若井「俺は服のままで涼ちゃんの髪と背中流せばいいのかと思って」
藤澤「別に一緒に入ってお風呂済ませちゃえばいいじゃん、ね?服でお風呂入ると汗かくしさ」
若井「……」
ちょっと想定以上の事が起きていてどうしていいかわかんなくなってきた。
ラッキースケ……いやいや、そんな事を考えてはダメだ、ダメなんだけど……
若井「わかった、着替え持ってくる」
藤澤「うん、じゃあとりあえず脱げるだけ脱いで待ってるね。手は……濡れない様にタオル巻けばいいよね」
神様ごめんなさい……俺は欲望に勝てませんでした……
俺は神様に心で懺悔しながら急いで自室へと向かい、着替えを掴んでまた脱衣所へと戻った。
To be continued
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今回の表紙の涼ちゃん
コメント
6件
続き楽しみ!
表紙の涼ちゃん天然出まくりでかわいい♡そしてちゃんと物語の中でも天然発揮してて安心しました……笑
涼ちゃんの解像度が高すぎる、まじ尊敬😘