テラーノベル
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テラーノベルの皆様、お久しぶりです。緩衝材です。
小説家になろうの方で一区切りがついたためこちらに掲載させていただきます。
そして、この続きがつい先程あがりましたので読んでくださると嬉しいです。
第14話【端緒を、今。】
これからは今までの全てを人生に賭ける。
今日は昇り龍が見える気がする。
淡白な桃色の花びらが散る。
清らかな空は眩しく刹那に白くうつる。
唯一無二の学生時代が幕を閉じる。
椿はまだ咲き誇る。
それぞれ皆、気骨が感じられる────。
─────────────────────────
青薔薇の卒業生とその両親が帰宅した。
その卒業生は帰宅するなり正装のままリビングの椅子にだらけて座った。
「はぁ〜疲れたぁ〜!」
「お疲れ様〜卒業式泣かなかったねぇ、みんな泣いてたのに。」
「相変わらず血も涙もないヤツなんでね。」
そんな会話をメルとしているとランの後ろから忙しい足音がいくつも聞こえてくる。
「おかえりーっ!!卒業おめでとーっ!!!」
「ぐえっ!骨折れるわ!」
「えっまた?!」
「話したことないのになんで知ってんの?!怖!」
そう言って飛びついてきたのはアリアである。
アリアはランの首に手を回して今にも首を締める勢いだ。
「おかえり〜9歳の頃に足の骨折ったランおかえり〜」
「アリアの上にまた乗っかるなよ、ただいま」
そう言ってアリアとランを包み込むようにのしかかったのはソロである。
のしかかると同時にランの過去の骨折を暴露した。
「おかえりっ学校の友達ゼロの人ー」
「ただいま…それ地味に沁みるからやめて??それと皆さんなんで人の上に乗るの好きなんですか???重いですよ????」
ソロの様にいじりながらのしかかったのはサフィニアである。しかしソロとは違い包み込むようではなくベッドの上に飛び乗るように仰向けでのしかかったのだった。
「おかえり、ラン。」
「ただいま〜お前だけだよのしかからないのは…春斗」
普通にランの帰りを迎えたのは春斗である。
「ハルトも来なよ〜!あったかいよー?」
「人が上に乗るって結構体にくるんだよ?かかる重さがないから今のうちだよ!ハルト!」
「ソロ、私が重いって言いたいの?」
「ソロばいばい、お前のことは忘れないよ。」
そんな会話をしていると最初から見ていた春斗は少しだけやりたかったらしく、「じゃあ…ちょっとだけ」といってよじ登った。
するとラン、アリア、ソロ、サフィニアの順番で喋った。
「やばい…本当に骨が逝く」
「ハルト重〜い!」
「ハルト太った?」
「ハルト早く降りて。私はソロとかいう奴を仕留めなきゃいけないんだから。」
その様子を見たトイレから帰ってきたイヤモンが
「俺もやりたい!!!」と満面の笑みでこっちに来た。
すると、
「「「「「死ぬからやめてくれ!!!」」」」」
全員の口から全く同じ言葉が出てきた。
異口同音である。
「イヤモンはいまだに力加減がわかってないから今ここで手をかけられたら僕達まとめてミートボールになるよ?」
「いや言い方。」
そう言ったのは春斗である。
そして突っ込んだのはサフィニアである。
今ここで話した春斗、アリア、ラン、ソロ、サフィニア、イヤモンは去年の5月から今年の3月までの間に
かなり仲を深めた。
特に春斗は変化が顕著であり、引っ込み思案が少し改善されノンデリな部分が少し出てきた。
そんなこんなをしているとようやくランの上に乗っかっていた4人が降りた。
そしてソロは渋い顔つきでサフィニアの前で正座している。
上に人が乗ったことによって、生気を吸い取られたようにしおれたランはふらつきながら氷箱に向かい一切れのフルーツケーキを取り出した。
「あっそれ昨日ソロが作ってくれた美味しかったやつのあまり!あたし食べようと思ってたのに!」
「いいだろっ食べさせろよっ!こっちは卒業式で疲れてる上に、何十キロも乗っかられて元気がないんだよっ!」
. .
「文字通り上に…」
地味につまらないことを呟いた春斗はアリアとランから視線で釘打たれた。
冷や汗を流し思わず目を逸らした。
「あっ、ランちゃん先に着替えてきなさい〜絶対クリームで汚すから。」
「そんなことないし…」
と口を尖らせながら言い、メルに言われたことを遂行した。しかし素直に言うことを聞いたのでやはり少し自分でも心配らしい。
そんな賑やかな不変の日常は今日で終わる。
明日からは6人の旅が始まるのだ。
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その次の日────。
誰かにとってはなんでもない事であるかもしれない。
しかし、この東雲の空は彼、彼女らにとっては
重要な空である。
「あっという間に今日が来ちゃったなぁ…ランちゃん。」
「割とね、早かったかも。時の流れ。」
そんな親子の会話をしていた。
「ラン、当たり前だけど、うちにいつでも帰ってきていいからな…」
珍しくラカンが喋った。しかも涙ぐんでいる。
全員が家の前に揃った。
メルとラカンが順に6人を抱きしめる。
そして抱きしめられた返しに抱きしめ返す。
最後にイヤモンが抱きしめ返そうとすると
全員で静かに止めた。
イヤモンはその代わり手を少しだけ浮かせながら背中に添えた。
そしてメルとラカンは離れた。
「いってらっしゃい。ただいまを聞かせてね。」
そう言われると皆口々に「いってきます」と言った。
そして足を意気揚々に光に向かって大きく踏み出した。
ここから
始まる。
世界を知るため、生きるため────!
「ちょ、そっちじゃないし、逆だし」
サフィニアがそう言った。
そして意気揚々と歩き出した春斗達は早歩きで元来た道を戻った。
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終焉を迎えようとした者は帰り方を捜し、
故郷が生き地獄と化した者は空を知り、
若くして落命した者は平和を誓い、
剣の道を愛した者は友に生涯を捧げ、
愛に飢えている者は嘘の約束を交わし、
負の情緒を知らぬ者は如何なる時でも笑い、
旅に出る。
その端緒を、今。
拓く。
《後書き》
一区切りつきました。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
下に各メンバーのプロフィールのようなものと前回の話の補足を書きました。
…テラーノベルではここまでしか書いていません。気になる方は小説家になろうの方で読んでください。
名前、身長、魂の種類などを書いています。
ゆらゆらしてるリクエストどうぞ
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コメント
1件
おかえりなさい!そして卒業おめでとうございます…! 今回のエピソード、日常の賑やかさと旅立ちの寂しさが絶妙に混ざっていて、胸がぎゅっとなりました。特に、イヤモンだけが「抱きしめ返す」のを全員で阻止する場面、あれがもうね…彼なりの優しさと、みんなの空気の読み合いが一瞬で伝わってきて、すごく好きです。最後に「そっちじゃないし」でシリアスをぶち破るサフィニア、最高でした。これからの6人の旅、楽しみにしています!