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.·⟡零花⟡.·((みさ))
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カンヒュ「デスゲーム――第一試練:檻から脱出せよ」
薄暗い部屋。
そこに、十数か国が集められていた。
中国、日本、韓国、北朝鮮。
アメリカ、カナダ、ブラジル。
イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、イタリア。
オーストラリア、ニュージーランド。
全員、突然この場所へ連れてこられた。
「……ここは?」
日本が周囲を見る。
「さあな」
ドイツが答える。
「気づいたらここにいた」
「俺もだ」
アメリカが腕を組む。
「どうやら全員、同じ状況らしいな」
「最悪アル……」
中国がため息をつく。
「帰りたいアル」
「私もです」
ニュージーランドが小さく言う。
すると突然。
部屋の中央にある巨大なモニターが点灯した。
『ようこそ』
全員が画面を見る。
『諸君には、これからゲームに参加してもらう』
「……ゲーム?」
フランスが眉をひそめる。
『拒否権はない』
「ふざけるな!」
ドイツが叫ぶ。
『第一試練』
画面に大きな文字が表示された。
《檻から脱出せよ》
『制限時間は30分』
『時間内に脱出できなかった場合――失格』
イタリアが青ざめる。
「失格って……どういう意味?」
『それは試練終了時に分かる』
「絶対ろくでもない意味だろ!」
イギリスが叫ぶ。
その瞬間。
ガシャン!!
全員の周囲を、巨大な鉄格子が取り囲んだ。
「うわっ!」
「閉じ込められた!」
「狭い!」
「落ち着け!」
ドイツが叫ぶ。
「まず檻の構造を確認する!」
「そんな時間あるか!」
アメリカが檻を揺らす。
ガシャガシャ!!
「びくともしない!」
「どうするアル……」
中国が檻を見る。
そして――
「……」
拳を握る。
「中国?」
「ちょっと下がるアル」
「え?」
中国が檻の鉄格子を掴む。
「ふんっ!!」
ギギギギ……。
「……?」
鉄格子が、ほんの少し曲がった。
全員が固まる。
「……え?」
中国がさらに力を込める。
「うおおおおお!!」
バキィッ!!
「…………」
一本の鉄格子が外れた。
「…………」
日本が呟く。
「素手……?」
中国は外れた鉄格子を放り投げた。
「出口できたアル」
「いやいやいや!」
フランスが叫ぶ。
「素手で鉄格子壊すな!」
「できたものは仕方ないアル」
「仕方なくない!」
しかし、その直後。
日本が何かを取り出した。
「じゃあ私も」
「日本?」
日本が取り出したのは――
電動ノコギリ。
「…………」
イギリスが目を丸くする。
「お前、なんでそんなもの持ってるんだ?」
「念のためです」
「何の念だよ!」
日本は鉄格子に向かって構える。
「少し離れてください」
ウィィィィン!!
「うわあああ!」
「日本まで!?」
鉄格子がガリガリと削られていく。
「もうちょっと……」
ギギギギ――
バキッ!
「開きました」
「…………」
ドイツが額を押さえる。
「このゲーム、開始三分で想定外すぎる……」
その隣。
北朝鮮が何かを取り出していた。
「……」
「おい」
韓国が嫌な予感を覚える。
「それ何?」
「ミサイル」
「待て」
「使う」
「待てって!!」
北朝鮮が自信満々に構える。
「これなら一瞬だ」
「ここ室内だぞ!?」
「知らん」
「知らんじゃない!」
ドイツが叫ぶ。
「全員伏せろ!!」
ドォォォン!!
――轟音。
「…………」
全員、床に伏せている。
煙が晴れる。
檻の一部が吹き飛んでいた。
北朝鮮が立ち上がる。
「脱出可能になった」
韓国が頭を抱える。
「お前は本当に……!」
すると韓国がスマートフォンを取り出した。
「もういい」
「何する気?」
韓国はイヤホンを外した。
「これでいい」
そして――
K-POPを爆音で再生。
♪♪♪――!!
「うわあああああ!!」
「耳が!」
「何だこの音量!?」
韓国は真顔で音量を上げる。
「これで集中できる」
「できるわけないだろ!」
イタリアが耳を塞ぐ。
「うるさあああい!」
韓国は踊りながら檻の外へ出ていく。
「脱出!」
「お前だけ楽しそうだな!?」
一方。
アメリカが鉄格子を見つめる。
「……俺たち、普通に出られる場所がもうできてるよな?」
カナダが頷く。
「うん」
ブラジルも頷く。
「うん」
三人で顔を見合わせる。
「……」
「……」
「……出ようか」
「そうしよう」
普通に歩いて脱出。
オーストラリアも続く。
「なんか俺たち、まともじゃない?」
ニュージーランドが答える。
「この中ではね……」
ロシアは無言で鉄格子を見ていた。
「……」
イギリスが声をかける。
「どうした?」
「俺も壊せるか試そうと思った」
「やめておけ」
ドイツが即答する。
「もう中国が壊した」
「そうか」
ロシアは大人しく出口へ向かった。
フランスはイギリスの肩を叩く。
「僕たちも出よう」
「ああ」
イギリスは歩き出す。
「……」
そして最後まで残ったドイツ。
「……」
周囲を見渡す。
中国は素手。
日本は電動ノコギリ。
北朝鮮はミサイル。
韓国は爆音K-POP。
「……」
ドイツは深いため息をついた。
「……これがデスゲームなのか?」
そして全員が檻の外へ出た。
その瞬間。
モニターが再び点灯する。
『第一試練――終了』
『所要時間』
7分12秒。
全員が画面を見る。
『史上最短記録を更新しました』
「…………」
アメリカが言う。
「誰だよ記録作った奴」
全員の視線が中国、日本、北朝鮮、韓国へ向く。
「……」
四か国がそれぞれ別の方向を向いた。
「まあいいじゃないアル」
「早く出られましたし」
「俺のミサイルが――」
「お前は黙れ!」
韓国が笑う。
「次の試練も楽勝じゃない?」
その瞬間。
モニターに新たな文字が浮かんだ。
《第二試練――近日開始》
全員の顔から笑顔が消える。
イギリスが呟いた。
「……今度は何だ」
画面に、ゆっくり次の文章が表示される。
『次は、全員で協力していただく』
ドイツが眉をひそめる。
「……全員で?」
中国が嫌な予感を覚える。
「絶対ろくなことじゃないアル」
そしてモニターが消えた。
静寂。
数秒後。
イタリアがぽつりと言った。
「……さっきより怖くない?」
「うん」
ニュージーランドが頷く。
「すごく怖い」
その横で韓国だけが、
「次は何の曲流そうかな」
と呟いていた。
「そこじゃない!!」
終わり ごめんなさいデータをなくしてしまいました。
コメント
1件
第10話めっちゃ面白かった〜!!😂 デスゲームってタイトルなのに中国が素手で鉄格子壊したり、日本が電動ノコギリ持ってて草生えたww 北朝鮮のミサイルはさすがに室内で使うなってツッコミ入れたくなったけど、K-POP爆音で脱出する韓国がシュールすぎて好きです😭💕 7分12秒で史上最短記録って、まさにカオスの勝利って感じだね! 次の「全員で協力」ってのが怖すぎるんだけど、続きめっちゃ気になるよ〜!! データロスト悲しいけど、また書いてくれたら絶対読みに行くからね⋆♡