今日は、英語の小テストが出た。
英語は得意だからよかった。でも、もし点数が悪かったらみんな失望してしまうだろう。
私は、上位の成績でこの高校に入ったんだから。ねぇ?そうでしょ、怜…?
怜は昔からなんでもできた。
勉強も、スポーツも。それに、とても頼りになるからみんなから好かれていた。
でも、怜は私にいっつもくっついていた。私なんかに構わなくてもいい友達ができるはずなのに。
だから、小学5年のある日言ってしまった。
「私なんかと構わないで、他の子と遊べばいいじゃない!!」
そう、強く。
怜の表情は消えた。固まってしまった。そのまま、怜は
「うん」
といい、どこかへ行ってしまった。
そのあと、友達のフォローがあって仲良くなれたけどあの日からすこし隙間を感じるようになった。
隙間風が少し感じられる、そのくらいの隙間。
「…おい、眞秀?」
いつのまにか私は寝ていたみたい。
目を覚ますといつものキョトンとした顔の怜がいた。
その顔が何故か面白くおかしく感じてくすっと笑ってしまった。
「ふふ、やだなぁ…私ずっと笑っている気がする」
「…最近、おかしいぞ?夢でも見てるのか?」
彼のその言動がおかしくてまた笑ってしまった。
「ごめんね。怜、私少し疲れているみたいで…」
帰り道で私は言った。
「勉強もほどほどにな」
「うん。わかってるけど…」
そんな言葉が、出てきそうになる。
私は、そんな言葉が出そうになったことにひどく困惑し言葉が出てこなかった。
なにか怜が言っていたかもしれない。でも、その言葉がなんだったのか
聞き取ることができなかった。
目を覚ますと見慣れない天井が目に入った。
「ここは…?怜…?」
私は心当たりがある人の名前を呼ぶ。するとすぐに
「よかった…」
という安堵の声が聞こえた。
私はなんだか安心して涙が溢れてしまった。
「ごめんなさい、ありがとう。本当に私ったらどうかしているみたい」
心配させたくないのに、そんな言葉を口走った。
「…本当に心配したんだからな」
ふと、彼の方を見ると彼も泣いていてびっくりした。
(私どうしたんだろう)
ただ一つその言葉を頭の中に置き去りにした。
でも、今おもう。あれはストレスだった。
そして、怜の家で晩御飯をいただいたあと怜に「泊まっていくか?」
と言われ、ここから家に行くのもめんどくさかったので言葉に甘えさせてもらうことにした。
怜の部屋に布団を置いて寝ることにした。
こういう時に、幼馴染って有難いな…と思っている。
本当に…だからこそ私は___________。
気づいたら朝になっていた。時計を見るとちょうど6時。
慌てて布団を畳み、下へ降りる。
「おはようございます。」
挨拶をし、椅子に腰をかける。
すると、怜のお母さんから
「大丈夫?寝れた?」と言われたので
「はい、ありがとうございました」と私は返した。
朝ご飯も晩ごはんもとてもおいしかった。
こんなにご馳走してもらっていいのだろうか?心の片隅にもちろん、遠慮があった。
でも、怜のお父さんお母さんは笑顔で迎え入れてくれた。
そんな心地よさを噛み締めた。
そこから、制服に着替え怜と一緒に学校へ行く。
バスケットボールの朝練が今日はなかったらしい。
学校について彩と莉音に「おはよう」と挨拶をする。
すると、顔色が突然変わり「昨日大丈夫だった?」と言われた。
「私?もう元気だよ〜。心配しないで!怜の家に泊まらせてもらったんだ」
「…そういうならいいけど…。お昼ご飯奢ってあげるよ!」
どうして!?と突っ込みたくなるが、ご存知の通り金欠なので助かりました。
よかった。
本当はあそこで、ストレスの原因がなんなのか話せばよかったかもしれない。
私は、いや、怜と私は選択肢を間違えたようだった。
_そこから学校を休むことが多かった。
なんでか自分でもわからなかった。
怜はすごいなぁ。勉強も全部できて
幼馴染の私も全部できたら。そんなことを毎日考えた。
いや、それだけが原因じゃなかったのかもしれない。
毎日のプレッシャーも私にとっては…?全部馬鹿らしくなってしまった。
そんなある日、チャイムが鳴った。お母さんとお父さんはいなかった。
仕事だったからだろうか。
仕方なく、ドアを開ける。
「はい」
ドアを開けるとそこには怜がいた。
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