テラーノベル
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第1話:誰も知らない部活
放課後の教室は、夕方の光でオレンジ色に染まっていた。
ほとんどの生徒が帰り支度を終え、廊下には足音だけが響いている。
ユナは机の中に残っていたプリントを取り出そうとして、くしゃっと丸まった紙を見つけた。
「なにこれ…」
紙を広げると、大きな手書きの文字。
「新入部員募集
くすぐり研究部」
ユナはしばらく固まった。
「くすぐり研究部…?」
思わず笑いそうになる。
そのとき、教室の後ろから声がした。
「それ、俺が作った」
振り向くと、ソウタが立っていた。
工具箱を持っている。
「本当にあるの?」
「今日作った」
そこへカナが入ってくる。
「なにしてるの?」
ユナが紙を見せる。
カナは真顔で言った。
「意味がわからない」
しかしその瞬間、担任のミドリ先生が教室をのぞいた。
「まだ残ってるの?」
ソウタが勢いよく説明を始める。
「笑いとリラックスの研究をする部活です!」
先生は少し考えたあと、笑った。
「条件付きで許可します」
三人は顔を見合わせる。
こうして、誰も予想しなかった部活が誕生した。
第2話:最初の発明
翌日、空き教室が部室になった。
机が三つと古い黒板だけの部屋。
ソウタが段ボールを運び込む。
「第一号の装置!」
箱を開けると、改造されたイスが出てくる。
背もたれに小さな穴が並んでいる。
「送風装置つきチェア」
ユナが恐る恐る座る。
スイッチが入る。
背中にふわっと風。
「ひゃっ!」
思わず笑い声が出る。
カナも座るが、笑いをこらえている。
「…なんか悔しい」
三人は笑いながら改良点を話し合う。
部室に笑い声が響いた。
第3話:図書室での実験
研究テーマは「笑いと集中力」。
三人は図書室に来ていた。
静かな空間。
ページをめくる音だけが聞こえる。
ソウタが小さな装置を机の下に置く。
「微風発生器」
ユナの足元に風が当たる。
「…っ」
笑いをこらえる。
司書の先生が近づいてくる。
三人は必死に平静を装う。
先生が去ると、三人は同時に吹き出した。
第4話:体育館テスト
体育館での実験。
床の空気の流れを利用する装置。
ボールが転がるたびに風が動く。
ユナが笑いながら逃げる。
カナが言う。
「研究って体力いるね」
ソウタは満足そうにメモを取っている。
第5話:先生の挑戦
ミドリ先生が部室に来る。
「先生も実験するわ」
イスに座る。
風が動く。
先生は笑いをこらえる。
三人が見守る。
そして先生が笑う。
部室の空気が一気に柔らかくなる。
第6話:文化祭が決まる
文化祭で展示することになる。
三人は驚く。
「本当にやるの?」
準備が始まる。
段ボール、工具、紙、配線。
部室は少しずつ研究室らしくなる。
第7話:うまくいかない日
装置が動かない。
ユナが焦る。
ソウタが原因を探す。
カナが説明文を書く。
時間が過ぎる。
でも三人は諦めない。
第8話:前日の完成
夜まで準備。
最後に装置が動く。
三人は静かに喜ぶ。
窓の外は暗い。
達成感が広がる。
第9話:文化祭
子どもたちが体験する。
笑い声が広がる。
保護者も笑う。
先生も笑う。
三人は少し誇らしい。
第10話:放課後の部室
文化祭のあと。
いつもの部室。
ユナが言う。
「次は何作る?」
ソウタが笑う。
カナがノートを開く。
夕方の光の中で、新しい研究が始まる。
くすぐり研究部の日常は続いていく。
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