「 にしても、もうすぐ体育祭だね〜。 」
『 ねー。 』
真奈にもらったオレンジジュースを飲みながら私は答える。
もうすぐ雄英高校の体育祭。
普通科がヒーロー科に編入可能性がある、ヒーロー科に落ちた生徒からしたらとてもありがたいイベントだ。
『 今年は1年のヒーロー科が一際目立つだろうなぁ…。 』
「 敵相手にしたんだっけ?凄いよね〜。 」
『 私がその場にいたら動けなくて人質にされそう…、怖…。 』
「 確かに!!慧個性アンラッキーだし! 」
真奈が笑いながら言う。
『 逆に真奈は上手いこと生き延びるんだろうなぁ〜。真奈はハッピーだし。 』
「 あー、運良くビルの瓦が敵に直撃ー!的な? 」
『 そうそう、私の場合何でもない日でも人質にされるし……。 』
そう、私の個性、アンラッキーのせいで自分に不幸が降り積もる。
その為ヴィランに人質にされるのは日常茶飯事なのだ。
「 慧はヒーロー科に編入しようとは思わないわけ? 」
『 うーん…、個性が個性だし、私がいたら他のヒーローの足手まといになっちゃうから…。 』
「 ふーん……、そんなに気にしなくていいと思うけどなぁ〜。 」
自分のせいで身近な人が不幸になってしまうのはヒーローとして凄く苦しいことだろう。
だから私は、ヒーローになる道を諦めた。
コメント
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ヒーロー諦めるしかない、かぁ…ある意味絶対自分が人質になるから護身術的難習ってたら絶対強いw