___あの夏、僕の大切な人が死んだ。
……「 夏樹!! 」
ある日、奥寺霞が息を切らしながら僕の部屋のドアの前へきた。
一体何事なんだろうか。嫌な予感しかしない。
「………奥寺 、 どうしたの?」
「ねぇ 、ごめんね 、 」
「…奥寺 、まずはその ………部屋に入りなよ 。」
良かれと思い、ドアを開けると…………。
そこは絶望だった。
彼女は血を浴びていて 、彼女の瞳には、あの無邪気さが消えていた。
怒っているような、けど少し悲しげな、よくわからない表情だった。
「奥寺…………………?」
言葉がこれしか出なかった。どう声を掛けたらいいかわからない。
すると彼女が声をあげた。
………「 人を殺したんだ……。」
「……え?」
「だから 、 人を………………殺しちゃって……。」
信じられない、いや、信じたくない。
何がどうなって殺してしまったのか、誰を殺してしまったのか、僕はどうすればいいのか_。
聞きたいことがありすぎた。未だに受け入れられない。
僕が声を掛けられずにいると、彼女が続けた。
「いつも私を虐めてくるあいつを、階段から突き飛ばしちゃって。打ちどころが悪くて……死んじゃった。」
ほんと信じられないよね、と彼女は苦笑する。
「そんな…どうして……?」
凄く怖かったけど、聞いてしまった。
けど、わざとでは無いような気がしたんだ。
彼女の表情、性格から。
「耐えられなかった」
「…………え?」
「もう限界だった」
「限界……?」
「もう嫌になっちゃった」
そんな……。本当に信じられない。
けど、僕が1番嫌だったのは、彼女が人を殺したからではなかった。
僕が本当に嫌だったのは……。
僕が彼女を救えなかったこと。
地獄の生活から、救い出せなかったこと。
僕は、なるべく彼女を傷付けないよう、話を続けた。
……「これからどうするの」
「ここに居ちゃうとあれだし 、 私 、 どっか遠いところで一人で死んでこよっかな !」
彼女のその笑顔は……彼女の笑顔ではない。
やめてくれ。無理に笑わないでくれ。本当は辛いんだろう。死にたくないんだろう。
___僕に出来ることってなんだろう。そうだ。僕が彼女に出来ること。ある。
あのさ、
「奥寺 、 一緒に死のう。」
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初投稿が曲パロですみません 🙏🏻
ほんと初投稿なので操作とか慣れてなくて怖い……W
何か誤字等あればなんなりと
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