かれこれ何時間ここを歩き続けているんだろう。
もしかすると、もう日付が変わっているのかも。
自分は一体何をしているのだろう。
右を見ても左を見ても、扉しかない。
そう、自分がいつも見ていた、何の変哲もない、ただの四角い扉。
何が原因でこんな状況になっちゃったのかって、今日?昨日?の事を思い出そうとしてるんだけど、なんか夢を見た後みたいな感じで、はっきりと思い出せない。
最初は必死に思い出そうとしたりしてたし、大声で叫んだり、一心不乱に駆け回ったりもした。
思い出しても、本当にあったのか分からない事しか思い出せない。
思い出せてるのかすら分かんないけど。
「つかれた」
本当はそんなことないんだけど
何か言わないと 自分が消えそうな気がして
ぽつりぽつりと 弱音を吐いていった
「つらい」だとか「おなかすいた」だとか
返事なんて返ってくる訳ないのに
疲れている訳でもない筈なのに、呼吸が疎かになった様な気がした。
喘ぎと吐き気が止まらない。
へなへなと、床に背中をつけてもたれた。
そのまま、床に座り込んだ。
一息ついて、目を閉じる。
ここに来てから、人の姿を見ていない。
鏡すらないから、自分の姿がどうなっているのかすら分からなかった。
自分、今、顔色悪いのかな。
「あ…なんかスーッとしてきた…」
しばらく休憩したら、吐き気が収まった。
壁に寄りかかりながら、ゆっくりと立ち上がる。
ゆっくり、瞼を開けた。
「…」
鏡…?
今の自分の状況を考えてみる。
先程まで、自分は…
「…?」
自分は…
自分の気分が悪かったと言う事しか思い出せない。
おもむろに、目を擦る。
今の自分の目の前にあるのは、鏡。
紛れもなく鏡だ。
さっきまで何処に居たのか、
覚えてないけれど、こんな鏡は…
なかった様な気がする。
恐る恐る指先で鏡に触れる
…と、ひやりとした感覚が指先から伝わる。
刹那、鏡が私の目の前で音を立てて割れた。
驚く隙もなく、私の身体には無数の破片が飛び散った。
反射的に、私は目を硬く瞑った。
私が状況を理解したのは、それから間も無くの事。
最初は困惑したが、冷静になって、自分と向き合う。
自分の身体に、痛みはない。
自分の頭が、混乱しているだけなのかも…しれない。
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うーん。だるいからここで一応やめるのですわよ…。
お風呂にお入りになりますのよ!!
🙏
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