テラーノベル
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13 × 14 _
髙松 × 柏木
※ 🔞無いです。短めです🙏🏻
ハルはソファに腰を沈め 、ゲーム機のコントローラーを握りしめていた。
画面の中でキャラクターを操作する指先は迷いがなく 、真剣そのもの。
一方で 、その隣に座るアロハは頬を膨らませていた。
「ねえ 、ハル。まだゲーム?」
「もうちょっとでクリアだから」
短く返されて 、アロハの大きな体がさらにソファに沈み込む。
「俺のこと 、放っておくんだ?」
小さく漏らした声と同時に 、アロハがハルの肩にぐいっと体重を預けてきた。
「ちょ 、アロハくん 、重いって!」
「ゲームばっかり見てないで 、俺の方も見ろよ。」
耳元に近づくと 、アロハの吐息がふっとかかる。
それだけでハルの指先が一瞬止まり 、画面の中のキャラがミスをする。
「うわっ 、負けたじゃん!」
「やっと俺を見てくれた」
アロハの声が低く甘えている。犬がしっぽを振っているような無邪気さの奥に 、どこか拗ねた熱が混ざっていた。
ハルが立ち上がろうとした瞬間 、アロハがその手を掴む。
「逃げんなよ」
ぐっと引き寄せられ 、体が押し倒される。ソファに背中を預けたハルの上に、アロハが覆いかぶさった。
「アロハくんっ 、何してんの ⸝⸝」
「俺 、もう待てない」
荒くなった吐息がハルの首筋をかすめ、熱を帯びた呼吸が耳元で絡む。
「んっ 、近いって ⸝⸝」
「もっと構ってよ 、ハル。俺 、寂しかったんだよ?」
強引さの中に、子どもみたいな必死さが見える。
それに押され、ハルは観念したように息を吐いた。
「ほんとお前は大きい犬みたいだな」
「じゃあ、ちゃんと飼い主らしく構って?」
アロハの吐息がさらに近づき、二人の距離は完全にゼロへと縮まっていった。
end ,
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