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最高すぎます!!続き楽しみにしてます🎶
「…あれっ、もしかして明日運動会?」
よるご飯中、ふと思って皆に聞いてみる。
「そうだよ〜」
「うわぁ、そうだったんだ…
リレー応援しないと」
「義務になってるやん」
明日1日中外かぁ…
「ひよちゃんさ、日焼け止め持ってる?」
「持ってる!めっちゃいいやつ」
「え分けて分けて〜」
「しょーがないなぁ〜
ウェンくんのクラスに分けに行くね〜」
「ずるぃ〜!ウチには分けてくれんの?」
「マナくんはファッションギャルだから…」
「なんやねんファッションギャルって」
まあお願いされたら分けてあげるしかねぇなぁ。
ていうかちょっとずつウェンくんのギャルが浸透してるじゃん。
「明日借り物競争出る人〜」
「はーい」
「俺出る〜」
「俺も!」
ショウくん、ライくん、リトくん、マナくん。ちょうど半分だ。
「借り物競争ってなにすんの?」
「自分で聞いとけよw」
「困ったらひよんとこ行けばいい?」
「来ないでね?」
・・・
時の流れは早く…
「あちー…」
運動会当日になってしまった。
まあわたしVIP席にいるんだけどネ。
※保護者席です
日陰っていいなぁ〜
今朝ウェンくんたちに日焼け止めを分けにいって、ついでに同クラの4人にも分けてあげた。
マジでどっちが勝ってもいいな…。
あ、リレーだ。
クラス全員対抗リレーだからなぁうちの高校。
あ、もう始まる。
スタートのピストルが鳴った。
うぉっ早い。
「がんばれ〜」
がんばれって、もう頑張ってるか。
いやでも、頑張れ意外思いつかないし。
…
あれ、次もうアンカーだ。
カゲツくんいるかな…
…あ、手降ってくれてる。
わたしは急いで振り返す。
そのままバトンを引き継いで走り出す。
早ぇー!!
「かげつくん!!がんばってー!!」
…わぁ。
今日初めてこんなおっきい声出した。
自分で言って自分でびっくりする。
にしてもカゲツくんほんと早い〜…
あー、終わりだ。
なんかリレー見るの楽しかった。
「ひよ〜!応援聞こえたで」
「カゲツくん!汗びしょびしょじゃん!
拭いてあげよっか」
「うん拭いて」
頭からタオルをかぶせて拭いてあげる。
「頑張ったね〜」
「まぁな」
「よし、こんなもんじゃない?」
「ありがと」
さっきまで爆速で走ってた人とは思えないよ〜…。
あとテツくん意外と早くてびっくりしちゃった。
・・・
あれからいろいろ種目は続き。
まあ面白みはなかったのでカット。
そしてお昼ご飯。
ウェンママとお手伝いさんの協力もありつつ、自分の分含めたお弁当を皆に作った。
結構デカめなのでメイドさんが持ってきてくれた。
メイドさんがテントと机、椅子を組立ててくれる。
(こんなことをしてるのは私達だけだった)
快適空間…
…ていうかみんな汗だくだ。
「じゃあ食べよっかぁ」
『いただきまーす』
「これひよが作ったの?」
「お手伝いしただけね」
「えっうま!!」
「疲れてたけど気力みなぎってきた」
「なんか喜んでもらえて嬉しいなぁ」
ていうかテント、お父さんからの配慮らしいけど、こんなのやったら一発で金持ちってわかるくない?
大丈夫なのかな?
まあいっか…
「あっ!日焼け止め出しすぎた」
ごめんもらって〜!
と一番近くにいたショウくんになすりつける。
「塗るんだったらもうちょっとちゃんとやってよ」
「はいはい」
そう言いながらショウくんの手を取り、念入りに塗ってあげる。
あ、手だけじゃ意味ないか。
「腕出して」
「手がいい」
「は?」
手がいいことあるんだ…
「じゃあ手ね。
午後の借り物競争頑張れ」
「うれしー。張り切っちゃお」
「棒読み感はあるけどね」
みんななんやかんやで運動会楽しいんだな。
・・・
午後の部。
借り物競争だ。
その次は綱引き。
お、みんな走り出した…
あれ楽しそうだな。
今度家でやろうかな。
…あれ、みんななんか…
…こっち来てんじゃん!?!?
来ないでって言ったのに!
これ早い者勝ちかな…
うち目立つの嫌いなんだけど…
いや、人違いの可能性もある…!
「ひよこーー!!!!」
ああ人違いじゃなかった!!!!
リトくん声でっけぇ!!
「こっち走ってきてー!!」
「やだー!!!」
「じゃぁっ!俺のとこ来てください!!」
「誰もやだぁー!!!!」
うぇぇ…泣
絶対にやめてほしい泣
「捕まえた!!」
やばいライくんに腕つかまれた..
「みなさんお題は…?」
「いっぱい食べそうな人」
「眠そうな人」
「ちっちゃい犬」
「運動できなさそうな人」
「犬混ざってた!!駄目です!!」
あとどれも嫌だ…
なにこの微妙なお題…
「運動苦手だけ事実だけど、あとは適当な感じで来たでしょ?」
ほんとやめてよ…!
「まあでもこの中なら犬が一番ぴったりだったわ…。オレ辞退するね」
待ってライくん…!!
違うじゃん!!
わたし人間になりたいよ…!!
「じゃあるべに譲ってあげるか…」
「しゃあないな」
「やったー」
「えっ…」
うそ、うち犬…??
「おんぶしてあげるんで。はい」
「いやっ、せめて自分で走りたいです…」
「えーそうなの?
じゃあ俺全力で走っちゃおうかな」
「やっぱりおんぶ」
「はいよ〜」
・・・
綱引きはカット。つまんなかったので。
帰り道。
なににも浸る間もなく帰された。
8人も乗る車は無いので、
ありがちだけどリムジンで帰宅。
え、ホントに大丈夫かな?わたしたち…
「あ…。
ツッコミしようと思って忘れてたけどさ…
わたしのこと犬として引き合いに出しといて、結局審査通んなかったの、ほんと何?」
「あれは審判の見る目がなかったね」
「死ぬほど恥ずかしかった…!」
「おんぶしたのいいな~」
「羨ましがるなっ!」
「いけると思ったんだけどね。
雛の犬っぽさ伝わんなかったか〜…」
「いや、死ぬほど身内ノリでキツいんだからやめて!」
全く、モテさせたくないんだったら大衆の目に晒すなよぉ…
「来年は雛も体育祭参加しようね」
「嫌です」