注意
菅野直さんが出ます。
時は太平洋戦争末期、当時最強の日本部隊、三四三空という飛行部隊が存在した。
松山三四三空源田実司令官率いる部隊の中で、戦闘301新撰組飛行隊長がいた。
その名前は菅野直 大尉
破天荒でもあり、文学少年という人物で、多くの人気を得ている。
そんな菅野大尉の1つのエピソードを紹介しよう。
いつものように、「喜楽」に行く。
菅野「かぁちゃん!ただいま!」
杉田「ただいま」
今井「おかえりなさい!」
宮崎「ただいま」
ただいま、かぁちゃんー!という言葉が次々と聞こえてくる。
今井「ここの席が空いているから、ゆっくりしてね」
菅野「なぁ、宮さん、結婚とかしないのか?」
宮崎「ワシはいつ死ぬかわからん…嫁は貰わないさ…」
今井「ねぇ、宮さん、ほら、あそこ」
かぁちゃんがボソッと宮さんに言葉を放った。かぁちゃんが見た目の先には、なんとも綺麗な女性がいた。
宮崎「う”っ!…..ワシは貰わん!」
菅野「…..」
はぁ…宮さん…仕方がない!ここは…
菅野「ヨシ、わかった、宮さん、お前やめとけよ」
宮崎「えっ?!」
菅野「その代わり、ワシが貰う!」
かぁちゃんと宮さんは驚いた、先に言葉にしたのは宮さんで、
宮崎「ダメだ!やっぱりワシが貰う!」
笑い声が一斉に聞こえる。それにつられ、俺も笑う。
こうして、宮さんは結婚した。 お互い、一目惚れだったらしい…
いいなぁ…俺は心からそう思った。
…俺もかぁちゃん(嫁)が欲しい…..
宮さんの結婚式は、戦時中とは思えないほど見事なものだった。
俺は、ある日、かぁちゃんに聞いてみた。
菅野「なぁ、俺にもかぁちゃんを見つけてくれないか?」
菅野 「ゆっくり落ち着ける家庭が欲しいな…」
今井「…..!」
今井「はいはい!いいお嫁さんをお世話してあげるよ!」
元気にそう答えた。
元気なかぁちゃんを見て、俺は笑う。
だが、菅野大尉は結婚もせず、戦死をした。
今井琴子夫人は酷く悲しんだ。
宮さんの結婚式を見て、菅野大尉はよりいっそう妻を求めることになったのではないか
だが、それを断念した出来事があった。
井上中尉というパイロットがいた。彼は新婚しており、彼は菅野と同じく、301戦闘部隊のひとりでもあり、戦闘の最中、未帰還者3人の中の一人であった。
彼の夫人が、仏壇の前で拝んでいた最中ロウソクがバタンと倒れた。
その時、井上の最後の時だったらしい。
井上夫人は胸騒ぎがし、部隊に問い合せた。
夫人 「彼は無事でしょうか…?」
モブ 「ええ、よその基地に不時着しておりまして」
それは、真っ赤な嘘であった。
その時はもう戦死をしていたのだが、 三、四日は帰ってこないと誤魔化していたが、とうとう効かなくなってしまった。
誰かが井上夫人に井上の戦死を報告せねばならいない、
こんな辛い役目、誰も引きたがらないが、特に菅野はこんなことには弱く、
菅野 「おい、紫さん…アンタ、行ってくれ….いやか?ならば、宮さん、お前、行け」
と、逃げ出そうとした。
その後、誰かが言ったが、今井夫人によると、
「もう涙涙だった」
こんな事で、菅野は妻を娶ることを断念したのだろう。
そして、1945年8月1日、彼はこの世を去った。
二十三歳十ヶ月の生涯であった。
彼はまた天国で共に戦場で戦った戦友達と騒いで笑っているのだろうか?
コメント
1件
菅野さんの生涯は途中もはちゃめちゃで時にとてもかっこよくて部下思いでしたね....!最後の最期まで漢だった!その中でも特にお気に入りの話が戦闘中に機関銃の弾が切れてあと少しで撃墜できたB24を逃してしまうか?!という時に自身の主翼を敵機尾翼に引っ掛けて撃墜したというやべぇ戦法!!そしてこの戦法で付いた黄色いストライプ模様から「イエローファイター」と米軍から呼ばれ怖れられたという...!(語彙力)