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第1話
※ もとぱ
※ BL
俺は普通の新社会人。
楽しく仕事が出来ることを想像していたがそうはいかなかった。
あいつが来るまでは、
「 今日から社長の代わりにお世話になります。大森元貴です。 」
という声に皆一斉に目を向ける。
「 1週間、私がここの社長なので、分からないことがあればなんでも聞いて。 」
どこかで見たことがある顔だ。
するとオフィス中に拍手が鳴り響く。
思わず俺も拍手をする。
すると隣のディスクの人が俺に小さな声で言った
「 あの人昔バンドグループ組んでたらしいぜ 」
「 ミセス、?ってやつ 」
やっぱりそうだ。
俺も昔バンドを組んでいた。
その時の名前がミセスグリーンアップル、という名のバンドグループだった。
けどある日全てが夢だったようにそのグループは消えていた。
考え事をしていると頭を何かで叩かれた
「 何してんの?仕事終わったの? 」
「 終わってないくせに考え事するな怠け者が、 」
みんなから視線をあびる。
なんなんだ。
俺のことは知っているはず、なのになんで。
「 おい若井、あまり目をつけられないようにな 」
「 噂によるとすげー厳しいらしいから 」
「 そ、そうなんだ、気をつけるよ 」
グループを組んでいた時はすごく優しくてなんでも頼れる存在だった。
なのに、どうしてなんだろう。
外がオレンジ色になり、暗くなる時。
「 お疲れ様です。 」
と言って俺はオフィスを後にした。
帰りにビールとおつまみを買って家に帰る。
「 はぁー疲れた 」
「 今日は早く寝よっと、 」
携帯を開く、すると大森元貴という人から連絡が来ている。
連絡を取り合うのは何年ぶりだろうか、
すぐに内容を開いて見た。
『 若井、久しぶり。 』
『 今から会える? 』
急に連絡してきてこれか、
期待した俺が馬鹿だったのかもしれない。
もう一度やり直したいとか、もう一度手を貸してほしいとかを期待していた。
自分の目の中のハイライトが消える。
『 いいよ会お。 』
無意識に返信をした。
数分後インターホンがなり玄関のドアを開けた。
「 若井久しぶりだね 」
「 元貴、久しぶり 」
” 元気してた? “
お互いに言うことが被ってしまう。
「 あ、うん俺は元気してたよ 」
少し空気が重い。
「 元貴、何しに来たの? 」
「 ずっとずっと伝えたいことがあって 」
「 あの時なんで何も言わずに抜けたの? 」
元貴の口から出たのは意外な言葉だった。
「 え?笑 」
訳が分からない。
俺が抜けた?
「 若井が急に消えたんだよ、グループから 」
「 なんで、? 」
いや、待て、こっちが聞きたい。
何を話しているのか全く分からない。
それと、
なんで元貴が部屋の中にいて、俺が玄関にたっているんだ、?
「 もう自分から離れないで欲しい。 」
「 若井。 」
「 なんで立場が逆になってるのか不思議に思ってる顔してる。 」
全てを読まれている。
なんでだ。
「 それはね 」
元貴は俺の耳元でこう囁いた。
「 頭が狂っているからだよ。 」
「 すぐに治してあげるからね。 」
「 若井 」
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「 ん”、 あ”ッ、 ぅあ” 」
ギシギシとベッドが軋む音。
その上に息が荒い元貴。
目がクラクラする。
「 若井、気持ちいい、? 」
「 若井、可愛いね。 」
色んな言葉が耳から入ってくる。
「 ん”ッ、 い”、あッ 」
「 もと、き”っ 」
バックで犯されて、元貴の匂いが凄くする。
「 名前 呼ばないでよ。 」
「 また 逃げるんでしょ。僕から 」
「 もう逃がさないからね。 」
入れたまま、元貴は俺を抱きしめた。
そのまま元貴は絶頂に達したのだろう。
「 若井、離さないよ 」
名前を呼ばないで、
俺を見ないで、
誰にでも優しくしないで。
俺だけのものだから。
ハッとしてベッドから飛び起きる。
身体中に汗が流れる。
「 、、、夢、? 」
すごく珍しい夢だ。
急いで携帯を見る。
元貴からの連絡はない。
ほっとした自分がいた
時間を見ると9時過ぎ、遅刻だ。
「 やべ、」
玄関を出る時に不意に見えた写真。
グループみんなで撮った写真だ。
それを見て思い出したことがある。
俺からグループを抜けたんだ。
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誰にでも優しくする元貴が嫌いだった。
「 元貴、 」
話しかけようとすると他の人が元貴に話しかける。
「 大森先輩 」
「 今夜飲みに行きませんー? 」
女性からチヤホヤされて、腹が立つ。
優しくするのは、
構うのは、
見るのは、
俺だけでいいはずなのに。
「 元貴ってほんとモテるよね 」
「 りょうちゃん、 」
キーボードのりょうちゃん。
優しくて面白くて、可愛くて、かっこよくて
頼れる存在の仲間。
「 そうだよね、元貴モテるから 」
「 もう俺らは頭にないみたい。 」
「 そんなことないよ。きっと 」
続きを離そうとするがスタッフに呼ばれて行ってしまった。
あ、また1人、
誰も興味ないみたい。
もう、見えてないのかな、みんな。
部屋を飛び出してしまい。それっきり。
数年も自分の部屋に閉じこもっていた。
その間にグループは解散。(消えていた。)
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昨日の夢。
元貴は俺に何かを伝えようとしていた気がした。
下を向き考えながら歩く。
するとドンと鈍い音を鳴らし、肩がぶつかった。
「 あ、すいませ、 」
「 何してんの、誰だっけ、若井? 」
「 早く仕事入れよ 」
目の前には元貴。
「 あの、昨日、俺の家来ました? 」
「 何言ってんの。 」
そうだよな、もう覚えてるわけない。
この元貴は俺の知らない元貴なのかもしれない。
一礼をして自分の席に座る。
「 おはよ若井 」
「 珍しく寝坊かー?笑 」
「 ああ、ちょっとね、 」
仲間の笑いも俺には笑えない。
何かがずっとつっかえてる。
「 若井。 」
「 後で社長室来い。」
後ろで社長が囁く。
やっぱり、元貴はもう俺を覚えていないかもな。
小さな声で「 はい 」と言い仕事に入った。
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はじめまして。
初めて書いてみたんですけど、自信が、笑
好評良かったら続きだします。
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