テラーノベル
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金色の眼がどんどん近づいてきた……。
あの……私……そういう趣味は!! それとも、本当の意味で食べる方だったり? どっちでも、こまりますぅぅ!
防御するために、私は手を前にだして顔を隠す。
すると、ぷっ、あはははと笑われた。
「やだ、もう食べないわよ。真っ赤になってかーわいー!」
お姉さんはケラケラとお腹を抱えて笑っている。
なんだ、ただの冗談だったんですね。焦った。
「珍しいわね。人の女の子が一人で歩き回るなんて」
笑いすぎて出た涙を指で拭いながらお姉さんは話しかけてきた。
「こんな可愛い子を一人で出歩かせる悪いヤツはどこにいるのかしら」
「あ、たぶん大事な話をしてるので私が外で終わるのを待ってるんです」
一応、フォローしておく。ふーん、とあまり興味なさそうにしていたけれど。
お姉さんは近くにあった小さなベンチに腰かけて、隣に座りなさいと手で合図していた。
「あなた、名前は?」
隣に腰かけながら、答える。
「リサです」
「リサ、可愛い名前ね。アタシはサラっていうの。よろしくね」
「サラさんも可愛い名前ですね」
「あら、ありがとう。さんはなくてもいいわよ」
誉められちゃった、とサラは喜んでいる。
「ここには何しにきたの?」
「あ……」
なんて言えばいいんだろう。アリスと何も打ち合わせしてない。観光とか? この世界に観光なんてあるのかしら。
ぐるぐると頭で考えていると、サラは一人で勝手に納得したように手を打った。
「わかった! かけおちね!」
「か、かけっ!?」
「だって、その指輪。許されない結婚。自分の国にいられない! 他の国へってことはかけおちでしょ!」
うんうんと頷くサラ。そう思うなら、それでいっちゃっていいかな。
あはははと、笑いながらなんとなく誤魔化しておいた。
「でも、残念ね。いまこの国は新婚さんが住めるような状況じゃないのよ」
「えっと? そうなんですか?」
サラが手で体を支えながら、足を前に伸ばす。
すっと、足をおろしてから続きを話しだした。
「こことね、山を挟んだ向こう側にもう一つ街があるんだけど、同時に両方の街で問題が起きているの。そのせいで今はギリギリの生活なのよね」
もしかして、これっていまアリスがドレンから聞いてる話かしら?
「この街は、日照り続きで雨が降らず貯めている水がかなり減ってしまっているの。向こう側の街はその逆。雨が降りすぎて街が沈みそうなほど。だから、新しい住民を受け入れられるほどの余裕がいまはないのよ」
そっか、だから山のこちら側はオアシスの水が貴重なんだ。
「よくあることなんですか?」
サラはふるふると首を横にふり、街の上空へと視線を投げた。
「2つの街の間にある山。その頂上に火の鳥と水の鳥の番が住んでいたの。それが最近1羽は、この街の上空へ、もう1羽は向こうの街の上空に消えていったの」
それからよ、と言いながらサラは空を指差した。
「この国の人達は、火の魔法しか使えないから。水の問題は難しいのよね」
はぁと、ため息をつく。
火の魔法しか使えない? なら水の魔法があれば……?
「リサちゃーん」
遠くから、アリスの声が聞こえた。
「あら、指輪の彼かしら?」
「あ、はい」
クスリと笑ってサラは立ち上がった。
「それじゃあ、お邪魔虫は消えるわね。またね、リサ!」
んー、ちゅっと投げキッスを投げられてクリーンヒットしました。だから、私そういう趣味はないです……。
バイバーイと走って行くサラに手をふり、アリスのところへ行くために私も立ち上がった。
「ごめん。ちょっと時間かかっちゃったね」
急いで走ってきてくれたんだろう、アリスはふぅと一息ついた。
「だいじょう」ぐぅぅぅ
腹の虫くん、空気! 読んでっ!!
アリスも後ろむいて笑いをこらえてるけど、こっちむいて笑ってくれた方が……、うん、どっちにしても恥ずかしい。
「ご飯、食べに行こうか」
「……ハイ」
穴があったらハイリタイ。
顔を真っ赤にさせていると、アリスがそっと手をとり歩きだした。
あれ、これって指が一本一本絡み合って、いわゆる恋人つなぎ……。
しゅーと、追加で赤さを増して歩くことになりました。
ーーー
むぐむぐむぐ
目の前に広がるお肉料理。お肉にお肉にお肉です。
そう、まるで男の子のお弁当のような。豪快です。野菜は気持ち。水が少ないからなのか、こういう文化なのかしら……?
「アリスちゃん、お話しはどうだったの?」
「んー?」
アリスは美味しそうにお肉にかじりついている。ご飯大好きなんだろうな。幸せそうな顔で食べてる。
ゴクンといま食べてるものをしっかり飲み込んでからアリスは喋り始めた。
「ご飯食べ終わったら、山を越えて反対の街に行こうと思ってるんだ」
反対の街って雨が降りすぎて困ってる街のことかな。
「リサちゃんに手伝って貰いたいことがあるんだけどいいかな?」
「うん、手伝えることがあるなら何でもするよ」
「詳しくは、ぴーちゅんに乗ってからするよ」
そう言って、アリスは食べることに戻った。まるで体力回復させるためみたい。
あ、そっか。ここまでずっとぴーちゅんに魔力食べさせてたから魔力回復のためなのかな?
私もパクパク食べるアリスを見ながら、目の前のお肉の塊との戦いに挑んだ。
月城 蓮桜音
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耀聖(ようせい)
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耀聖(ようせい)
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コメント
1件
サラお姉さん、めっちゃいいキャラしてる〜!!😭💕 最初は「食べちゃうぞ」って冗談でリサちゃんをからかってたのに、いつの間にか街の水問題とか火の鳥と水の鳥の話とか、めっちゃ核心に迫る情報をサラッと教えてくれたのエモすぎる。そして投げキッスにクリーンヒットして真っ赤になるリサちゃん、尊い…!!アリスとの恋人つなぎも追加で赤面確定でしょ〜🥺💖 次の街編も楽しみすぎる!!