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じんぼ
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コメント
3件
誤解製造おじさんめっちゃ笑いましたwwwワード選び神すぎません?ww最後にしっかり伏線回収されてスッキリしました✨️今回も話の構成めっちゃ面白かったです!
いやあ、これ、めちゃくちゃ面白かったです!湿布の下の歯形から始まるミスリードが完璧で、「まさか…」と思わせてからの種明かしが鮮やかでした。職員さんの話を聞いた後のみんなの「…」の沈黙がツボです。エーミールの「だって絶対揶揄われると思ったんや!!」で全部回収されてスッキリ。キャラ同士の仲の良さと軽快な会話が魅力の作品ですね!
mzybのnmmn
em愛され
モブがちょっと喋る
以上がOKな人だけどうぞ
ーーーーー
『つまり全部は勘違い!』
「エミさん、それどうしたんすか。」
ある日の朝、同僚の服の襟から首筋に貼られた湿布が覗いていることに気づいたショッピが問いかけた。
「エッ、アー、これは昨日寝違えちゃって…」
下手な誤魔化しにこれは何かあるぞと目を細めるが、問い詰めるより先に鬱の情けない声が響く。
「エミしゃ〜んたしゅけて〜」
「はーい」
「…まあ、後で聞くか。」
市役所の仕事はいつでも山積み。オモチャで遊ぶのは後でいいかと自分の書類を手に取った。
「痛たた…」
「エミさーん大丈夫そ?」
休憩室のソファに身を預けるエーミールにシャオロンが声をかける。外回りに行ったゾムとエーミールが最近問題になっていた不審者集団と大乱闘して帰って来たのはつい先ほどのことだ。
「すみません…最後吹き飛ばされちゃって。」
「全員警察に引き渡せたし十分やろ。それよりさっき怪我した背中叩いてもうてごめんな。ほら、湿布貼ったるから打ったとこ見して。」
「ええんですか。じゃあお願いします。」
持って来た救急箱から湿布を取り出し背中の打ち身に貼っていく。
「既に腰に貼られてるやん。」
「昨日ちょっと腰痛めてもうて。」
「お?ギックリ腰か?歳やな〜」
「ヴッ、何も言えへん…」
一通り貼り終えてふと視線を上げるとエーミールの首筋にある湿布に気づいた。
「エミさん、首に貼ってあるやつぐちゃぐちゃになっとるから張り替えとくで。」
「待ってそれはっ…!」
「…は?」
剥がした湿布の下から現れたのは、大きな歯形。
出血こそしていないものの鬱血したそれはエーミールの首筋に深く、はっきりと存在を主張していた。
「っ…す、すみません。」
その跡を隠しながら距離を取るエーミールを呆然と見つめる。
「…他の皆さんには、言わないでくれませんか。」
気まずげに視線を逸らしながら言う姿に、返事をせず立ち上がった。
「…エーミール。」
「…はい。」
「ここで待っとけ。部屋から出んなよ。」
エーミールを残して部屋を出る。
「もしもし大先生?今全員おる?おらんかったら集めて。緊急会議や。」
「歯形?!…っ何やそれ!」
シャオロンからの報告を聞いたゾムが、机をダンッと叩いた。
「さっきの乱闘ではそんな跡付くような戦い方しとらんかった。怪我も最後吹き飛ばされた時のやつだけや。」
「しかも湿布の下にあったってことは気づいた上で隠してたんやな。」
「言わないでくれませんか、とか…知られたくないようなことあったって言っとるようなもんやろ。」
深刻な空気の中、シャオロンがまた口を開く。
「すぐ隠されたけど、結構でかかった。人間のだとすれば、男の口ぐらい。」
ショッピとゾムも口々に証言を上げた。
「湿布、朝からしてました。昨日はなかったんで付けられたとしたら昨日の夕方から夜っす。」
「…外回り出てる間、時々動きぎこちなかったと思う。腰痛めたとか言っとったけど、まさか…」
「!腰痛めたのも昨日って言ってた。やっぱり…」
五人の頭の中を最悪の想像が駆け巡る。
昨日の夕方から夜、エーミールは“何か”に遭って腰を痛め首に何者かの歯形を付けられる事態になった。しかも本人はそれを隠したがっていた。
それはつまりーーー
「相手さんにはしっかり“ご挨拶”しにいかなあかんな。」
「菌糸ネットワークですぐ特定する。ちょっと待ってや。」
「最近運動不足やったし解消せんとな!」
「丁度試したいモンあったんすよね。」
「大先生ーロケラン持ってってええ?」
「かまへんかまへん。市長代理権限でどうにかするから何でも使ってええで。」
殺気立つ彼らがゆらりと立ち上がる。今にも爆発しそうな空気の中でーーー
ーーーコンコン、とノックの音が鳴った。
「すみません、エーミールさん居ますか?」
扉の前にいたのは市役所の一般職員。手には幾らかの書類と小さな紙袋を持っていた。
「あー、すまん。エーミール今ちょっと体調悪くて休んどって。」
鬱の誤魔化しにその職員は眉を下げ申し訳無さそうに紙袋と書類を差し出す。
「やっぱり…あの、エーミールさんに昨日はすみません、お大事にとお伝えしてくれませんか。これお礼とお見舞いです。それとこの書類は皆様の確認が必要なものでーー」
「待て待て待て。」
聞き捨てならない発言に室内で一瞬怒気が揺らぎ、いやこの職員はどう見ても女性だと困惑に霧散する。
「昨日、何があったん?」
その質問に職員はあっさりと答えた。
「買い物直後で荷物が多いのに息子が寝てしまって困っていたところにエーミールさんが通りかかって、家まで息子を背負ってくれたんです。なのにうちの子ったら寝ぼけて首の辺りに噛みついちゃって…旦那がカバ獣人だからうちの子顎が大きくて力も強かったはずなのに、大丈夫だからって手当も受けず帰ってしまわれたので心配で。」
「…出血はしとらんかったから大丈夫やで。腰痛めてダウンしてるだけや。」
「腰も息子が降りる時に暴れたせいかと……すみません。」
「や、うん、気にせんでええよ、あいつがおっさんなだけやから。この袋渡せばええの?」
「はい、お願いします。直接渡せれば良かったんですが今日も息子のお迎えがあるので。」
「そか。あー、こっちの書類も確認しとく。」
「はい。では失礼します。」
必要なやり取りを終えて職員が去って行く。扉を閉めた鬱が何とも言えない顔で無言のままの四人と顔を見合わせた。
「……」
「……」
「……」
「……」
「…よし、あの紛らわしい誤解製造おじさん締めに行こか。」
「賛成。」
「何か奢らせるか。」
「寿司がええな。」
「その後ラーメン牛丼ハンバーガーまでセットで。」
「だって絶対揶揄われると思ったんや!!!」
後日談
翌日
「おはようございます…」
「おは…え、エーミール…?!」
「あはは。これは、誤魔化せませんでしたね…」
「そんな泣き腫らした目で何言ってるんや!」
「声も掠れてるし、一体何が…!」
ダダダダダ
「ん?何やこの音。」
ガチャ
「すみませんでしたーーー!!!!!!(スライディング土下座)」
「昨日の職員さん?!」
「昨日お詫びに渡した自家製スパイスに入っている¥°○$☆が人間の目と喉に有害なものだったと今朝気づきまして!!重ね重ね申し訳ありません!!!!!」
「それならそうと早よ言えやエーミールぅ!!!」
「また紛らわしい言い方しやがってこの野郎!!!!」
「何でぇ?!」