テラーノベル
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※死ネタ注意
※rttt
※ttの残機設定無視
前乗せていたやつを1話完結にまとめたものです。(所々変更点有り)
激しく雨が降り注ぐ街の中。
世間は1つのニュースで持ちきりになっていた。
あの”絶対的ヒーロー”佐伯イッテツが 死んだ
mn視点
「…なぁ、まだリトってあそこおるん?」
俺は病院の待合室でお酒を飲もうとしているウェンにそう話しかけた。
「うん、多分まだ…」
「まぁ…そおやよな」
俺が聞いたあの部屋とは、霊安室のこと。
リトが抱えて来た瀕死のテツをすぐにOriensの中で一番速い俺がこの病院に連れてきた。
すぐに集中治療室に運ばれて、結果は___
俺達がゆっくりできてんのは西のヒーローが代わりに動いてくれてるからなんやけど。
そろそろ俺らも戻らなあかんねんなぁ…
「ウェン行こか」
「うん」
wn視点
僕がこっそりお酒を飲もうとした頃、マナがやってきた。
やば、怒られる…
と思ったけどマナは何も言わなかった。
きっとそこまで頭が回ってなかったんだろうな。
マナはリトの様子を聞いたあと、少し何か考えているみたいだった。それから僕とマナはリトのいる場所へ向かうことにした。
mn視点
重たく扉を開ける。今日で2回目の光景やろう。
中にはリトが座っている。
リトのこんな表情をファンのみんなは見たことがないやろう。かく言う俺も始めてみた。
「…リト、そろそろ任務行くで」
明るすぎず暗すぎずのテンションを保ちながらリトにそう話しかける。
「…あー、そうだな」
何も返事をしてくれないと思っていたがリトはそう返事をするとゆっくり立ち上がった。
「頑張ろうね」
ウェンもいつもよりテンションが低くかった
でも、いつまでもこのままではいられない。
早く任務終わらしてもう一度テツに会おう。
今はもう笑いかけてくれることもなくなってしまったけど。
今はそのためだけに頑張るんや。
それから何日か経った。
テツの葬式、世間(ファン)への報告。それからいつもどおりの任務。
今までと変わらない…………いや。
テツがいなくなってから全部全部変わった。
世間(ファン)も俺らも、心のどっかで絶対的ヒーローを求めとる。なんでいなくなったんやって、ずっとずっと。
当然Oriensは3人になった。
俺とウェンとリト。
一番変わったのは、多分リトやと思う。
ヒーロー兼ジムトレーナーをしとるリトやけど、あの日以来家から任務以外は出やんくなったらしい。
仲間として元気づけたらなあかんのに、うまく言葉が出やんくて。
俺は何にもできずにおった。
ーそんなある休日の日
ピンポーン
「はーい」
ガチャリ
「おはよーう」
ウェンがやってきた。
「ぅえ、どうしたん朝から」
「唐揚げ!作ったから渡しに来た〜」
「えー!いいの?ありがとう!! 」
ウェンから唐揚げの差し入れ貰った!マジでうまいんやこれが。
「…最近さ〜元気ないでしょ。だから肉食べて精をつけないと!」
「…そおやな、ほんまありがと」
ウェンも気にしてたんや。
これは頑張らなあかんな、俺のトークで2人を元気づけな!
「じゃあリトにも渡してくるね〜」
「うん!またな〜」
ほんとウェンって気ぃきくな。
次の日
今日はリトが休みの連絡をしてきたのでウェンと2人で任務に向かうことになった。
「あ、ウェンおはよ〜」
「おはよう……」
あれ、ウェンなんか元気ない?
「そういえばリトどうやった?」
「…それがさ」
もしかして何かあったんかな。リトが休むこと自体珍しいし。
なんてことを考えているとウェンが口を開いた。
「リトがね、たばこ…吸ってたんだ」
「……っ!?」
「僕の考え過ぎかもしれないけど…でも、今までたばこ吸ってなかったし!タイミングがタイミングだから心配で……」
「…そうやったんや」
ウェンの言う通り、リトは喫煙者じゃない。きっと
テツを……
「ごめんな、俺も何かできたらいいんやけど」
「ううん、マナも頑張ってるよ」
「いつも楽しませようと話してくれて、僕にはできないから」
「うん…」
「ねぇ、やっぱりあの日のリトと関係してるのかな 」
「…そうかもしれんな」
数日前ーー
いつも通り俺らは三人で任務をこなしていた。
特に苦戦することもなく敵を倒して…でも。
「ッ!」
リトが急に顔を歪めて体を震わせた。
「リト?どうしたんや!」
「……あいつが…あいつがテツを」
「え……?」
「まさか…」
リトは少し離れた場所にいる敵を睨んだ。
リトの口振りからしてあいつがテツの命を奪ったんや。
「ぜってぇ殺してやる…!」
憎悪に満ちた今までで一番低い声。
リトは叫びながら敵に一直線で向かった。
「リト、待てや!」
「ちょっと…一人で危ないよ!!」
「ぅああ”あ”あ”ッッ!!」
俺らの声も聞かずに叫びながら飛んでいく。
ドカッッ
リトの拳はあの敵ではなく地面に叩きつけられた。
「リト…!」
「マナ、僕達も行こう!」
すぐに俺らもリトの方へ向かった時、
「!…待てよ!!」
その敵は素早く遠くへ逃げていった。
「くそッッ!!」
「俺が追いかける!」
「……マナ、待て」
「…え?」
「リト!いいの?逃げられちゃうよ!」
あんなにあいつを殺したがっていたのに、あっさり諦めるリトを見て俺らは混乱した。
「あいつは空間を移動して逃げやがる」
「いくら速くても絶対追いつけねぇんだよ」
「そんな…」
「だから…俺が、俺が一撃で仕留めなきゃなんねぇのに…」
リトは唇を噛んだ。
その任務のあと、リトはまたテツのことを思い出してしまったようだった。
「…リト、大丈夫かな」
「テツのかたき逃してしまったからなぁ」
俺らだって悔しいし。
「今はそっとしといたらな」
またあの時の暗いリトへと戻ってしまう気がした…………。いや、もっと、もっと深くおちてしまう気が。
rt視点
テツが死んでから何週間と経った。
テツが死んだのは全部俺のせいだ。
あの敵は大して強くなかった、でも…
大量の敵に囲まれて相当な体力を消耗していた時、俺には一瞬の隙が生まれた。
そこにあいつが襲ってきて。
テツは俺を庇った。
傷は深くて、血が止まらなくて、テツの呼吸が荒くなっていくのがわかった。
テツは助からなかった。
俺 がもっとしっかりしてれば、強かったらって、あの部屋で眠っているテツ見つめながらずっと考えてた。
多分もう俺は前のように過ごすことはできない。
それから引きこもりがちになった。
ーーある日、任務の帰りに食い物を買いにコンビニに行った時。
〔いらっしゃいませ〜〕
適当に選んでレジに並んだ時ふとテツのことを思い出して
「たばこ…」
と、咄嗟につぶやいてしまった。
店員に聞かれてしまったようで[たばこお買いになられますか?]と質問された。
「あー、っと…」
[どれですかね?]
たばこなんて買ったことなくて何を言えばいいかわからなくなってしまう。
[写真、とかありますか?]
そんな俺に店員さんも初めてだと察してくれたようでそんな提案をしてくれた。
「写真、ですか…」
俺はカメラロールからたばこを吸っているテツを撮った写真をすぐに見つけた。
この写真お気に入りなんだよなぁ…
なんて思い出に耽りながら、写真に写ったたばこの箱を拡大してみせた。
「これ…なんですけど」
[こちらですね!分かりました〜]
店員さんはすぐに写真と同じものを見つけてくれた。
それから家に帰って買ったたばこの箱を見つめる。
「吸ってみるか」
箱を開けてたばこを1本取り出し、ライターで火をつける。
ライターはテツが使っていたもので、 俺が譲り受けることになった。
「スゥーー……」
「ふぅ…」
テツの真似をするかのように口から煙を吐き出す。
「…苦ぇなぁ」
またいつものように部屋で過ごしている時、ピンポーンとチャイムが鳴った。
恐らくマナかウェンだろうと思い、重たい腰を上げてドアを開ける。
「やっほ〜、元気にしてた?」
予想通りそこに居たのはウェンだった。
「…あーうん、まぁな」
あやふやに返事をする。
「いーもの持ってきたから、上がっていい?」
「え?まぁ、いいけど」
きっと俺の様子を見に来るための口実だろうとは察したが、心配させているのはこちらのせいなのでウェンを部屋に入れた。
「久しぶり〜………って…」
「ん?」
突然部屋の中でウェンが立ち止まり何かを凝視した。
「あ…」
「煙草…?」
しまうのを忘れてそのまま出しっぱなしにしてしまった。また変な心配をかけさせてしまったかもしれない。
「なんとなく買っただけだよ」
「そっ…か!大人になったんだね〜」
「もとから大人だよばか、」
ウェンは多分動揺したと思う。
それからウェンお得意の唐揚げを俺に渡してすぐに部屋を出ていった。
「ありがとうな…ウェン」
「……うん、」
俺がドアを閉めようとした時だった。
「リ、ト!あのさ_」
「………やっぱ何でもない、じゃあね」
「…そっか、じゃあまたな」
wn視点
煙草の件を気にしながらも、リトが復活したので3人で任務に行った。
そしてその時、またあいつを発見した。
「リト!あいつ!!」
「!」
リトが殺したがっているあいつだ。
「よし、俺らで援護して確実に倒そう!」
「あ、あぁ…」
リトは興奮しているのか呼吸が荒くなっていた。
「せー、、のッ」
マナの合図で僕達は動き出した。
今までにないくらい3人の感覚が研ぎ澄まされていた気がする。
ドガァァアンッ.ᐟ
呆気ないほど簡単にそいつは死んだ。
それからリトに変化が起きた。
最悪の変化だ。
リトはもういつ死んでもいいような、そんな戦い方をした。
「おい、、、リト!!」
任務を終えたあとマナがリトに怒鳴る。
「何だよ」
「なんやあの戦い方!!」
「あんな戦い方したらいつか死んでまうぞ!?」
「もう、いいよ」
「リト…??」
「テツのかたきは終わったし、別にいつ死んでも… 」
「お前…ッ!」
ガッ.ᐟ
怒ったマナはリトの胸ぐらを掴んだ。
「マナ、も…もうやめようよ」
「あ……ごめん」
「俺、もう行くわ」
「リト!ちょっと待って!」
「リトってば!!!」
リトが振り返ることはなかった。
rt視点
今日も生きてんなぁ、なんて思いながら家に帰る。
「はぁ…寝よ」
今は何もしたくない。
マナに胸ぐらを掴まれたときは少し驚いたが今はもうどうでもいい。
眠っている時だけは何も考えずに済むのだから。
そう考え俺は眠りについた。
「………?」
なんだこれ、夢、か。?
真っ白で何もない空間に俺が一人。
ヒーロースーツを纏い立っていた。
『やっほー!』
後ろから声が聞こえた。
聞き覚えのある声。
俺の大好きな、あの声が。
俺はすぐに振り返った。
「テ……ツ…?」
『久しぶりぃ〜。リトくん』
「は…なんで」
目の前には八重歯を見せて笑うテツがいた。
どうして現れたのかわからない…………いや、 夢だから何でもあり、なのか。
『なんだかやつれちゃったね』
「……はは」
「お前がいなくなってから俺は駄目になっちまったよ」
『ウェンくんもマナくんも心配してるよ』
「そうだな、」
『2人のためにも元気出してよ。僕のこと忘れてくれとは言わないけどさ』
『リトくんが責任を感じる必要はないんだ』
『あの2人にもう心配かけちゃだめだよ?』
「そんなことどうでもいい、お前がいないのに俺は頑張れねぇよ」
『……』
テツもヒーロースーツを着ていた。
ゴーグルには山を作ったドット目がにこにこと映し出されていて表情がよく見えない。
どんな顔してんだろ。
俺はテツに近づいて手を伸ばした。
『駄目だよ』
けれどテツはそう言って身軽く後ろにジャンプし、俺から距離を取った。
「なんで、?」
テツに触れたい。
『駄目なものはだめなんだ』
なんだか寂しそうにそうに言った。
「…なら、せめて顔だけでも見せてくれよ」
『それも駄目だよ』
「なんで…ッ!」
俺は拳を握りしめた。
せっかくこうやって会えたのに。
夢ならいいじゃねぇかよ…夢くらい…。
『戻れなくなっちゃうよ』
「それでも!」
『リトくん…』
「なんだよ……」
『僕はみんなが好きだよ』
『マナくんもウェンくんも好き』
「…そうかよ」
なら…
「俺は?」
『あははッ、また言わせる?』
「っ…… 」
『……』
『___』
そこで俺は目が冷めた
「………」
ツツ…と俺の頬には涙がつたっている。
テツは最期に……
「もうこんな時間か…」
今日も任務がある。
俺はすぐに準備をして家を出た。
俺は集合場所にゆっくりと向かった。
まだ時間はある。
「……ぁ」
そういえば今日休むって伝えてあるんだった。
どうしよう…
「まぁーいいかぁ」
もうすぐで目的地につく頃だった。
「____」
「______」
なんだ?声が聞こえる。
俺は立ち止まって話し声に耳を傾けた。
「うん…そうだね」
「うぅ………俺、こわくて」
「リトが…いつか、自分から死んでしまうんじゃないか…ッて」
「そんなの、そんなの俺……嫌や、グス…ッ」
「うぅぅッ……」
「だぁいじょうぶ!リトも僕らが心配してるって気づいてるよ〜!」
「今は気持ちが不安定でネガティブメンズなリトだけど、でも…いつか、きっと前みたいに戻ってくれるよ」
「そうやと、いいなぁ……ぐす…ッ」
マナ……が泣いて、る。
ウェンのあんな元気ない顔も初めて見た。
いや
そもそも俺は最近2人の顔、ちゃんと見てたか?
俺、ずっと逃げてた。
2人の気持ちも知らないふりして。
マナおウェンだってテツがいなくなって、寂しい筈なのに。まるで俺が一番辛いみたいな。
そんなことないのに。
みんな、一緒なのに。
「ッ……」
mn視点
あかん、リトのこと心配っちゅう話ししとったら泣いてもうた…
ウェンもめっちゃ心配して声かけてくれとるし…
今まで溜まっとった不安全部吐き出したわ。
「リト、ウェン」
はぇ?
「リト?!」
「なんで?今日休みって…」
「あー、普通に忘れてて……来ちまった」
「忘れてたぁ……?」
「ぅえ……」
まさか今の話聞かれとったんちゃうよな。
「ごめんッ!!!」
リトはパンッと手を合わせて軽く頭を下げた。
「リト…」
まだテンション低そうやけど、、、いつものリトやぁ!!
「良かったね、マナ」
「ぅ”〜ッッ…リ”ト”ーッ”ッ”ッ”!!」
「おいおい笑笑笑」
俺は涙や鼻水なんてお構いなしにリトに抱きついた。
「良がっ”たよ”ぉ”〜」
「はははっ笑。マナ泣きすぎ〜」
「ウェンも、ありがとな」
「!……うんッ♪」
俺に続いてウェンもリトに抱きついた。
「俺、これからまた頑張るから」
「当然でしょ〜」
「当たり前や!」
ザー.……ザー…….ザー.…
「テツ、テツ…テツ!!!!」
「ごめん、僕。かっこよく…守れなか、、った」
「俺が…油断しちまったから…ッ」
どくどくッ
「ゲホッ…ゴポッ、。…………ッぅ”……気に、しないで」
「僕なら、、大…丈夫……………ね?』
イッテツは大量に出血している。
「ッく……絶対助けてやるから!」
「とりあえず、マナ達と合流して…」
「ごめ、ん…身体動かなく、て」
「ヒューッ……ヒューッ…」
「安心しろ!俺が運ぶから」
「俺が…」
残りの力を振り絞ってリトはイッテツを抱き上げておんぶした。
「少しの辛抱だからな………テツ…」
「う”、ん」
「ヒューッ…ヒューッ………」
「ハァッ……ハァッ………」
「そこまで離れてない、あとちょっとだ」
「…起きてるか?なぁ、……テツ…」
「ぅん……」
「大丈夫………だよ」
「ねぇ………リト…くん」
「……どうした?、テツ」
「だい、…すき………だよ」
「俺もだ……テツ」
「あとちょっとだ………頑張るぞ」
「なぁ?テツ………」
リトに掴まるイッテツの力が弱まっていくのを肌で感じる。
「ヒューッ……………ヒュー………___」
「ッ……俺も………大好きだから………頼む。………死ぬな…テツ」
これがイッテツとの最後の会話だった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
終わり
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