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──────いえもん視点──────

菓子さんの意見は全員が心を打たれる。当然だ。誰しもが一度は感じたことがある。

俺も人間には良い思い出がない。まあ、俺も人間だが、今思い出すと能力者が複数人掛りで俺を奴隷として扱っていたのか…。

他の人達も少し悲しそうな顔で俯いている人、目を背ける人、衝撃を受けている人

など様々な反応を見せているが、めめさんはそんなことには構わない。


「菓子さんの意見も共感出来ますね。次、ラテさん」


ラテさんは考え事をしているのか初めは返事をして来なかった。


「ラテさん?おーい?大丈夫ですか…?」


ラテさんを見るといつも透き通っている真紅の赤い目が少し陰りを帯びている。


「おい!ラテ!?」


うぱさんはラテさんの肩を叩く。叩くなと思ったが、今はしょうがないだろう。


ようやく声が聞こえたかと思うとそれは過呼吸を起こし、手が震え、弱々しい姿のラテさんだ。


「ゆッ───てご──ハッ─さ─ち───!─ッ──に──ッ─ん…!!」


小さな声で何を言っているか分からない。ただ、危険な状態であることは医学の道を学んでいなくてもわかる。


「れいまりッッ!!!ラテが何を思ってるか心を読めッッッ!!!!!」

「言われなくてもッ」


れいまりさんの目がだんだんラテさんと同じ真紅の赤色へと染まって行く。

すると突然れいまりさんが吐きかける。茶子さんがいち早く気づき、リビングの棚から素早く袋を持ってきて、 そこで吐くように促すが、吐きたくないと訴えてくる。


ラテさんはラテさんで様々なことを呟き続け、ブラック・ドッグの黒い耳が生えてくる。人間の姿が保っていられなくなっているのか、それともただ単に戻しただけなのか…それは分からない。

そしてラテさんは黒い子犬の姿になり、やっと落ち着く。深紅の瞳、黒い毛並みはラテさんと同じで、ツヤがあり美しいと感じる犬だ。


そしてさっきまで吐きかけていたれいまりさんは精神が安定している。


「すみません…あれは人間状態では見てはいけませんでした。」


さっきまで取り乱していたれいまりさんがどこに行ったのか分からないほど、情緒が戻り、いつもと変わらない笑みを浮かべている。だが、眉だけは少し下がっているように感じた。


「早く説明してくれ…いや、ある程度は予想つくけど」


うぱさんは若干情緒がおかしいがまあ、大体は平常運転だ。透き通った深海のような瞳はれいまりさんを捉える。


「…ラテさんは陰陽師の式神だった時に数え切れないほどの人達を殺した。ラテさんは幻覚を見てるよ。殺した人達がラテさんを地獄に引きずり込もうとしている幻覚。まあ後、ラテさんは元々自分のことを人間だと思ってたらしい」


れいまりさんはスラスラと情報を喋る。うぱさんは悔しそうな悲しそうな後悔するような表情を浮かべる。


「さっきれいまりさんはその心を読んであんな状態になってたんですか?」


みぞれさんは不安そうな顔で見てくる。仲間の危機にはいちばん敏感だからだ。

まあ、れいまりさんはさらりと告げる。


「同じ体験をしてきました。まあ、そういう細かいのはいつか紹介しますよ。」


れいまりさんは話を濁す。



──────ガチャ


ドアが開く音が聞こえ、とある人物が入ってくる。

月のような黄色と弾けるようなオレンジ色の美しい髪を持ち、白い純白の白衣を着、緑色のシャツに茶色いズボン。特徴てきなのは金色の天使の輪に漆黒の悪魔の翼。瞳はトパーズのような煌めきを灯し、月光のように柔らかな光を放つ。


そう

──────メテヲさんだ。


全員がぽかんとしてメテヲさんを見つめる。

やっとレイラーさんが声を上げる。


「え……?精神が安定してないんじゃ…?」

「そのはず…ですが?」


めめさんも口を開き、驚きを示す。



「久しぶり、みんな」



メテヲさんからの第一声だ。昨日あんなにまともに喋ることが出来なかったメテヲさんが喋れているところを見ると泣きそうだった。


メテヲさんは無言でラテさんに近寄り、俺には理解ができない言語でなにかを唱える。唱え終わるとメテヲさんについている光輪が光り輝く。辺りに優しい色を放ち、金色の光であたりは満たされる。


ラテさんは小さな吐息を放ち眠りにつく。


「とりあえず幻覚は消しといた。でも再発するかもしれない。覚えといて。君達の対応が薬にも毒にもなるってことを」


メテヲさんにはいつもの明るさはなく、淡々と話し続ける。何となく…今のメテヲさんは言葉足らずな気がする。やはり、まだ完全には治っていないのだろうか?そんな不安もあるが、一旦はラテさんが戻ったことを喜ぼう。


メテヲさんは次にめめさんの正面に行き、小さく何かを呟く。めめさんは小さく頷き了承したようだ。

めめさんの眼帯をつけている方の目に光の魔法陣が出てくる。そして、眼帯の中に溶け込むように魔法陣が消える。

しばらくすると、めめさんが眼帯を外す。それはめめさんの目が治ったということである。















ここで切らせていただきます。ふぅー…ギリセーフ!少しだけ小話を

いや〜…何事もなく進めようと思っていたのですが、ちょっとスパイスを入れたくて☆

私書いてる時に設定を思いついて、その設定を途中からでも使えるかとか確認してから使うようにしているのですが、矛盾してたら教えてください。なるべく対応しますので。

それと私にしてはこの物語めちゃくちゃ長いんですよ。もしかしてこれ100話ぐらいまで書いちゃう?みたいな

頑張っていきますが、最後に伏線の答え合わせをしますのでお楽しみに。


それではおつはる!

一明日を見るためにー

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メテヲさん心配だな…

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