奈良は基本的に、穏やかでゆったりとした人物だ。
都道府県の中でかなりの年上というのもあるのだろうが、そもそもの気質が優しかった。
趣味は散歩と読書。好物は饅頭。
奈良公園に赴いては鹿と戯れ、近所の子供達に古い遊びを教えたり、時に戦時体験を学校で教訓として話したり。
騒がしい大阪や兵庫たちと比べれば、なんと物静かなことか。
そして、そんな奈良の彼氏こそ、和歌山である。
和歌山もまた、西の中では大人しい。
インドアなこともそうであるし、和歌山はよく眠る子なのである。
暇さえあれば自室で寝転がり、干したての柔らかな布団に包まれ睡眠欲を満たす。
些か生活サイクルとしては良くないが、眠らないよりよっぽど良い。
穏やかな2人が付き合ったきっかけとしては、なんだったろうか。
珍しく数日眠れていなかった和歌山が、奈良に寝かしつけられるとぐっすりで、お互いに性格的な相性が良かったから。
そんな理由だった気がする。
聞く人皆が驚くような軽い理由かもしれないが、所謂天然と呼ばれる2人にとっては、それで十分なのだ。
そんな2人の馴れ初めはともかく、さて、本日の奈良は少しご機嫌斜めである。
わかりやすく眉を顰めていた。
奈良「……むぅ」
大阪「どしたん、奈良。えらい不機嫌やんけ」
休日だからとカラオケで飲んで歌って、少し酒焼けした大阪が問う。
奈良「聞いてや阪くん!最近、 和歌くん僕のこと構ってくれんの!」
大阪「は、はぁ…さいですか…」
これは面倒臭い惚気だと確信した大阪は、今頃釣りをしているであろう弟分に助けを求めたくなった。
奈良「和歌くん、最近ずっと1人で出かけてるんよ…僕といても楽しないんかなぁ…」
大阪「あの和歌山やで?そんなことあらん思うけど…気になんなら聞けば?」
奈良「めんどくさいって思われん?捨てられちゃったらややよ…」
和歌山と付き合ってからというもの、なんだか奈良は若返った気がする。
おっとりのほほんとした、まさに孫を見守るお爺ちゃんのような性格だったはずなのだが。
のんびりはしていても、キャピキャピと若々しく輝いているのだ。
少年の初恋のような初心な思いを語り、奈良はため息をひとつ。
大阪はやはり、こいつら面倒だなと思った。
大阪「まあなんでもええけどさ…思っとることは早う伝えた方が、すれ違いとか面倒なことも起こさへんのちゃうか 」
奈良「そう、やねぇ…そうしかないやんねぇ…」
大阪「まあなんや、もしほんまにフラれたっちゃうんなら、慰めたってもええよ」
下品なジェスチャーを交えつつも、そう言って茶化せば、奈良はくすくす笑って頷いた。
奈良「君に浮気させるわけにゃいかへんな、お兄ちゃんがんばるわ」
大阪「おう、真昼間から盛り過ぎんなよ」
奈良「…///」
大阪「…これは照れんのな」
兎にも角にも大阪は奈良を励ますことに成功し、広いソファの独占権を得て、二日酔い気味の気怠い体を休ませるために寝転んだ。
とは言っても、恥ずかしいものは恥ずかしい。
大人しく奥ゆかしく、まあとにかく控えめな奈良にしてみれば、急に自分からお誘いなんてできるはずもないのだ。
いつもそれとなく誘われて、和歌山に優しく、それはもうガラスを扱うように、可憐な薔薇でも扱うように、丁重に抱かれてきた。
甘い快楽が波のようにゆらりゆらりと自己を溶かし、果てた疲労から瞼を閉じていれば、もう行為は終わっている。
自分の体を自分よりも知っているのは彼であり、上は女相手でも二度とできないだろうというほど、彼とのそれは心地良い。
和歌山はあまりにもスパダリだった。
だからこそ、少し距離が離れるだけで、どうしようもなく不安になる。
和歌山の心を取り戻すためには、まずはお誘いの仕方を考えなくてはならない。
直接言うのは恥ずかしい、それに断られたらショックで立ち直れなくなる。
それではメールやLINE?
否、履歴が残る上に、色気なんて皆無だ。
言葉にするのが恥ずかしいのなら、さりげなくアピールしてみよう。
いつもより物理的な距離を近づけ、羞恥に耐えて熱っぽい視線だって送ってやる。
もう奈良にはこの方法しか思いつかなかった。
もしも断られたなら、気が付かれなかったのなら。
その時は、とっておきの秘策を試すしかあるまい。
何やら上機嫌な和歌山が帰宅したところで、アピール作戦を実施。
まずは良妻らしく出迎え、腕に抱きついた。
奈良「おかえり、和歌くん♡」
和歌山「ん、ただいまぁ」
ない胸を擦り付けるように思い切りくっついたのだが、和歌山は特に大きな反応もせず、そのまま自室へ戻るらしい。
少しくらい、照れてくれても良いのでは?
奈良「…ううん、まだまだぁ!」
奈良の挑戦は続く。
次はクッキーを焼いて、溶かしたチョコレートでメッセージを書くことにした。
『♡すき♡』
なんと大胆だろう!
直接渡すことはできないが、和歌山の部屋に置いておけばそのうち見てくれるはずだ。
合鍵を渡されているのは奈良だけ。
きっと気がついてくれる。
だが、致命的な点が一つだけ。
部屋に戻った和歌山は即刻寝入ってしまったため、室温でチョコレートが溶けてしまう可能性があった。
なるべく冷蔵庫の中で冷やしたものの、和歌山の部屋は温かい。
彼が寝て起きるまで、早くて2時間。
溶けて文字は消えてしまったのか、それとも気が付かないフリをしているのか。
和歌山に渡された空の皿は、切なくクッキーのカスと溶けたチョコレートの残骸が残るのみであった。
奈良「………」
ちょっとした失望感に落ち込みな がら、奈良はせっせと皿を洗う。
いくら美味しかったと言われても、伝わっていないなら意味はない。
奈良「…こうなったら、あれしかない…」
そんなに自分とシたくないというなら、無理矢理襲うしかないだろう。
来る夜、奈良は夕飯に精力のつきそうなものを選び、興味本位で買っても恥ずかしくて着られなかった女物の下着をつけ、すぐに後ろを使えるよう自分で洗ったり解したりもした。
和歌山の部屋の合鍵を持ち、着物をはだけさせ、奈良は皆を起こさぬようひっそりと忍び込む。
誰かが入ってこないように鍵も閉め直したし、和歌山はやはりぐっすり眠っている。
「和歌くんが悪いんやからね…」
着物を脱いで畳み、女物の下着だけを着けた状態で和歌山の布団に潜り込んだ。
暖かくて思わず寝てしまいそうになるが、そうはいかない。
起こさないようにそっと和歌山の服を脱がし、下半身を露出させる。
奈良「…///」
ドキドキ、ドキドキ。
勃っていなくても大きなそれに胸を高鳴らせ、意を決して咥えた。
奈良「んっ♡ちゅッ♡ぢゅるるッ♡」
口いっぱいに和歌山のモノを咥えて、奈良は一生懸命に舐め始める。
舌の先で裏筋を刺激したり、ちゅっ♡と先っぽにキスをしたり、慣れないなりに頑張って吸ってみたり。
段々と勃起してくる和歌山のモノは太く硬くなり、奈良の口に全部は納まりきらない。
奈良「んぁ…ん♡」
ちゅーッ♡と吸ったり舐めたりしながら喉の手前まで咥え込み、手で余った部分を擦った。
奈良「あ♡んぢゅッ♡れろ…♡」
暖かい布団の中の温度がどんどん上がり、熱を持った和歌山のモノのニオイに興奮して仕方がない。
意図して嗅ごうと思わなくても、つんと鼻をつくような強いオスの臭いが脳を麻痺させた。
苦くて生臭くて、とてもじゃないが美味しくはない。
でも、奈良は舐めて吸ってと和歌山を求めることをやめなかった。
奈良(わかくんのにおいッ♡すきッ♡きもちぃッ♡)
触られたわけでもないのに、シーツへ擦り付けるように腰が動いてしまう。
身体中が目の前の彼を求めていた。
いつもみたいに優しく撫でられながら気持ち良くしてほしいし、和歌山が思うままに自分のことを好き放題してほしい。
相反する思いを頭の中でイメージしていたら、もう舐めているだけでは物足りなくなってきた。
奈良(ぼくッ♡わかくんのなめてッ♡きもちよくなっちゃってるッ♡)
一生懸命にフェラをしながら片手で自分のアナをいじって1人で致し、いつからこんな欲求不満な淫乱野郎になってしまったのだろう。
でもそんな背徳感が更に気持ち良くて、感度はますます高まっていく。
和歌山「…ッん…」
奈良「あわ ッ♡」
和歌山は寝ながらに達したようで、熱々の白濁りがどっぷりと顔にかけられた 。
奈良「ん…にがいけど…おいしい♡すき…わかくん、だいすきっ♡」
和歌山「ぅ…く…?なに…」
奈良「あ、おきたぁ…♡」
和歌山「だれかいんの…?なんかべたべたしてる…」
流石に起きたらしい和歌山が布団を捲ると、にへと妖艶に笑った奈良の顔が覗いている。
和歌山「…えっ!?奈良!?」
奈良「おはよぉ」
和歌山「なっ、え、っと…?」
奈良「きちゃった♡」
捲り上げた布団の内からむわぁっと濃い匂いが広がり、えっちなことに誘惑する気全開のメス顔で、ふりふりで布面積の少ない下着だけの奈良。
舌を出して顔についている白濁をペロリと舐め、ハートが撒き散らされているようにも錯覚した。
和歌山「…そんなにえっちしたかったん?」
奈良「和歌くん構ってくれんくて 寂しいから…えっちなことしたら、僕のこと見てくれる思ったの…ごめん…ヤやった…?」
なんとなく事態を把握した和歌山は、はぁ…と一つため息をついて、奈良を抱き寄せる。
和歌山「寂しい想いさして、こっちこそごめん。仲直りえっち、しよ?」
奈良「いいん?」
和歌山「もちろん。 あ、後ろ大丈夫?」
奈良「じ、自分で準備した♡いっぱいえっちして♡」
そう言うや否や、奈良は自ら足を大きく開け、下着をずらし、くぱっ♡と先ほどまで慰めていた後孔を差し出した。
和歌山「…えろ♡」
和歌山としては色々思うことがあったようだが、まずは目の前のご馳走をいただいてからにしよう。
初めて奈良が自ら誘い、こんな風に襲ってきたのだ。
きっともう、手加減はいらないのだろう。
和歌山「挿れんで」
奈良「お、奥まで来てええよ♡」
和歌山「…言ったな?♡」
布団の上に寝転がる奈良を押し倒し、いやらしいぬめりを帯びたそこへとギンギンになったブツを挿れる。
傷つけないようにゆっくりと、そして奈良が言った通りに最奥まで。
奈良「あ゛ッ♡ッはッ、ぅ♡んぃッ♡き、きたぁッ…♡」
顔射されてベタベタの顔を快楽に歪ませ、無意識に足を和歌山にかける。
仲良く両手を恋人繋ぎにしながら、重く熱い和歌山のモノを受け入れていく。
そんな奈良のナカは既にトロトロで柔らかく、何よりも極上の心地であった。
ないはずの子宮を疼かせて、お腹の奥がもっと欲しいと訴えかけてくる。
奈良「うぅ〜ッ♡♡♡」
和歌山「奈良、まだ寝ないで」
挿れただけで飛びかけている奈良に声をかけつつ、和歌山は腰を動かし始めた。
ずるずるっ…♡とナカを埋めていたものがなくなり寂しくなって、どちゅっ♡とまた気持ちいいところを擦りながらナカに埋められる。
奈良「あぅ〜ッ♡ん゛ッ♡ぁ♡きもちッぃ♡」
和歌山「よかった♡」
生々しい水音が響くたび、脳の端々から細胞の一つに至るまで快楽に犯される気分だった。
頭がぼんやりして上手く考えられないまま、和歌山は奈良の奥へ奥へと求めてくれる。
結腸の入り口をぶっ叩いてくるわけではなかったけれど、ピッキングでもされるかのように、ゆっくりゆっくりこじ開けられる感覚がした。
奈良「あッ♡あッ♡あ゛ッ♡♡♡ぐりぐりやらッ♡」
和歌山「やじゃないやろ♡ナカが絡みついて離してくれんやん♡」
奈良「ぅあッ♡むりッ♡むりッ♡きもちよしゅぎれッ♡おかしく゛なぅッ♡こわいぃッ♡」
小さな手にぎゅっと力を込め、眉を八の字に顰める。
紅潮した頬に白濁りがよく映えていて、舌を突き出して喘ぐ姿は、どうにもやめて欲しそうには見えなかった。
和歌山「まだ激しくしてへんのやから、しっかりして♡おにーちゃんっ♡」
ドヂュッッ♡♡♡
奈良「ひあ゛ぁああ゛ッッ♡♡♡」
思い切って結腸を突き抜けると、ビクンビクンッ♡と奈良の身が跳ね、腰をガクガク揺する。
ぎゅうっと締め付けが強くなり、そろそろ我慢もできなくなってきた。
和歌山「お゛ッ…腰、 クるッ…♡」
奈良「あ゛ッ♡んぐッ♡ぃ、お゛〜ッッ♡♡♡」
お互いに腰を擦り付け合い、奈良は腹部で先っぽが擦れる刺激で先走りが止まらない。
奈良「あッ♡でぅッ♡わかく゛ッ♡きもちぃのくりゅか゛らッ♡♡♡」
和歌山「そーゆーの、イく♡って言って♡その方がかわええから♡」
背を反らせて今にもイってしまいそうな奈良の気持ちいいところを、和歌山はぐりゅぐりゅっ♡と押し込む。
奈良「んあッ♡ イくッ♡イ゛くイくイくッ♡むりッ♡イッッ…あッ♡あ゛ぁああ〜〜〜ッッッ♡♡♡♡♡」
いつもは静かに可愛らしく喘ぐ奈良が、下品に舌を突き出してガニ股で腰を振り、快楽を逃そうと声を出して果てた。
和歌山「あ゛ッ♡やばッ♡」
筋肉が収縮してナカの締め付けが一層強くなり、まだ絶頂しているらしい奈良と共に、和歌山もナカのぶち撒ける。
奈良「お゛ッ♡♡♡」
初めてのガチイキにキャパオーバーなのか、ヘコヘコと腰を揺らしながらも、奈良は意識がぶっ飛んでいた。
普段優しく優しく抱かれていた分、強すぎる快楽に耐性がなかったようだ。
和歌山「奈良のガチイキ…かわい♡そんなに声出せたんや♡」
尿道に残った精子を奈良のナカに出し尽くすように、和歌山は軽く抽送を繰り返す。
無理をさせたいわけではないが、もう少しだけこのままでいたい。
奈良「あへッ…♡ぁ…♡ぁ…♡」
すっかり脱力しきった奈良を抱きしめ、首元を強く吸う。
奈良「んぁッ〜…♡」
少々寂しいが陰茎を抜くと、ぽっかり開いたアナから白濁がこぼれ落ちてくる。
こんな風に乱れた奈良は初めて見るので、物珍しさと新鮮さがまた可愛らしく見えた。
和歌山「はぁ…気持ちよかった…♡もうちょっとシたいけど…我慢我慢…」
また息子が元気にならないうちに、和歌山は片付けをしなくてはいけない。
溜まっていた分、奈良のナカにたくさん出していたから、このままではお腹を痛めてしまう。
そんなの可哀想だ。
ほぼ全裸の奈良を汚れきった布団で包み、軽く服を着てから、和歌山は畳まれていた奈良の服や自分の着替えと一緒に、風呂場へと奈良を運ぶ。
風呂場へ着くと、まず和歌山は奈良が身につけていた下着を脱がした。
どこでこんなものを手に入れたのやら、下の方を随分汚してしまったので、さっさと洗うべく布団とともに置いておく。
和歌山「………」
改めて全裸の奈良を見ると、治りきらない欲が沸々と高まる。
しかし、また盛ってしまったらもう止まらない気がした。
温いシャワーでかけていたものを洗い流し、指を挿れてナカからも精子を取り除く。
奈良「…ん…♡ふ…ッ♡」
どちゃっと出てきたモノはそれなりの量で、これは指だけではどうにもならないと判断した。
後孔にシャワーをあて、浣腸の要領で中出しした分をできるだけ綺麗にする。
結腸近くで果てたために、中々大変だった。
和歌山「あー…なんでこんなえっちになっちゃったんやろなぁ…ほんまかわいい…」
タオルで拭いてもしっとりと濡れた肌を撫で、ちゅっちゅっと軽いキスを落とす。
和歌山「大事な大事な僕のお姫様…不安にさせちゃったね、贈り物考えてたら、ついついそっちばっかになってもうた」
綺麗に折り畳まれていた着物を着せながら、和歌山は謝罪の言葉を口にした。
聞こえていないだろうけど、一刻でも早く言いたかったのだ。
起きたら、また改めて謝罪しなくては。
奈良「ん…すー…すー…」
和歌山「…これ着せたまま寝かせたら、シワになるって叱られるかな?まあいいか、そしたら僕がなんとかしよう…」
夜這いされた時、奈良に寂しいと言われた。
奈良は誰よりも大人だ。
そんな奈良にあんなことをさせて、本音を言わせて、自分を情けなく思った。
明日奈良が起きたら、きちんと言葉にして伝えなくては。
和歌山「結婚指輪…喜んでくれるかなぁ…」
柔らかいベッドの中で奈良を抱きしめながら、和歌山は瞼を閉じた。
コメント
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ウワァァァァ初コメしつれいします! リクエストでカナフラか和歌山受けを恵んでくださりませんか?無理だったら良いです
凄い、あれ口角が戻らない、、、 やばい語彙力吸い取られて無くなるぐらいにめっちゃ好き、、、!何なんだよ奈良さんや、夜ゴイの仕方がガチ過ぎるて!!大人のDVDでお勉強したとしか思えん、、、(変態)もしかして和歌山に教えられたんかな?だとしたらバリ尊いんだが、、、!そして内容が内容なんで詳しく感想言えないのがもどかしいです、、、とにかく最高👍️ いやマジで大好き過ぎるよぉ、、、
初コメ?失礼します…ウワァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!??待って待って本当にッッッッ!!!!???えッッッッッ本当にこれ、え!!??まじで最高ですッッッッ!!!何ですか誘い受けって本当に!!??ハァァァァァァァ…(?)ノーベル賞あげたいくらい最高です(泣)