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皆様お久しぶりです。うふふのふです。
本日は番外編ということで竹吉のメリバをお送りしたいと思います。
私は実はメリバが大好物なんですよね。
皆さんにもこれの良さがわかってもらえればと思います。
それではどうぞ。
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竹「吉野…俺、吉野のこと好きなんだ。」吉「お、俺も…好き……」
まさか竹内が告白してくるとは思っていなかった。
吉「どうしよう……俺、めっちゃ幸せ……」
竹「俺、吉野とずっと一緒にいる。誰よりも幸せにするから……」
「幸せ近い」とかじゃない。「本当の幸せ」を手に入れたんだ……
ここから幸せな日々が始まる。
そう思っていた。
吉「新しくうpした動画のコメ欄でも見るか……」
ある日暇だった俺は何気なくようつべのコメ欄を覗いて見た。
「面白い」等のコメントの間にひとつ、目を引くコメを見つけた。
[吉野おもんない。早く辞めろ。]
アンチコメ。いつもなら気にせずに非表示にしているが、ダメだとわかっていてもその言葉を飲み込んでしまい気分が落ち込んでいるのがわかる。
あれ……なんかアンチコメが多い気がするな……
大丈夫。気のせいだから。大丈夫、だいじょうぶ、ダイジョウブ……
[こんな面白くないやつとやってる竹内と住岡が可哀想。]
このコメが目に入った瞬間、体内から上がってくるものを感じてトイレに駆け込んだ。
吉「ゲホッ……っはぁ、はぁっ……」
胃が空っぽになるまで吐き出してしまった。
だからといって何かを食べたいとも思わない。
気持ちの悪い脂汗をかきながら、俺はしばらくトイレでうずくまっていた。
竹内は家に帰ってきてうずくまる俺を見ると急いで駆け寄り俺を心配していたが、なんでもないとしか言わなかった。何も言いたくなかったから。
次の日。
俺は今日もまた吐いてしまった。
しかし、なんにも食欲が湧いてこなかったため何も食べていない。体から出ていくのは胃液だけだった。
今日は神保町で仕事がある日だ。
俺の都合で休む訳には行かない。誰にも迷惑はかけない。
俺は行く。神保町に。
劇場に着くとなんだか気持ちが楽になった。
これなら行けると思った。
原には何も言わずにネタをした。
いつもより少しだけ早く上がることが出来た。
まだ劇場から出ていく人がいるためバレないように駅へ向かおうとした。
「吉野ってやつだっけ?あいつあんまり面白くなかったよな。」
劇場から出てくる人が話していた。
あるのは俺の名前。あぁ……。視界が回る。そこからの記憶はない。
気付けば家にいた。どうやって帰ってきたのか。何も覚えていなかった。
俺は無意識のうちに近くにあったカッターを手に取り手首に当てる。
吉「ッあ゙……っ!!」
俺は今日、初めてリスカというものをした。痛い。熱い。頭がふわふわする。
この感覚を、初めて出会うこの痛みを気持ちいいと思ってしまった。
もう戻れないことがわかった。
何度もカッターで手首をなぞる。何度も。何度も。
大量の血がたれている。
床を、俺のソファーベッドを紅く染めていった。
俺はそのまんま横になる。眠かった。
玄関の扉が開く音がする。竹内が帰ってきたみたいだ。
おかえり。
竹「ッ!?吉野!!」
あれ?今おかえりって言えてたかな。まぁ今はいいや。とにかく眠い。
竹「吉野ッ!!しっかりしろって!!」
うるさいなぁ……眠いんだって……
ハッとした。俺……今どうなってる?
ゆっくりと自分の手を見る。紅い。流れ続けている。血__。
これを自分で……?
ハッ、ハヒュ……ハァ……ッ
過呼吸だ。苦しい。
俺を落ち着かせながら竹内は俺を近くの病院へと連れていく。
傷は深くなかったようで大事にはならなかった。良かったのか、わるかったのか。
家へと帰る。その時に竹内は静かに聞いてきた。
竹「吉野…なんか、あった?」
俺は少し考えてから、竹内の方を見て笑って言った。
吉「なんでもないよ。なんか疲れちゃった。」
上手く笑えていなかったのかもしれない。竹内は心配そうに俺を見る。
嫌な空気だ。俺はTwitterでエゴサをすることにした。
もちろん結果はわかっている。それでも自分の手を止めることはできなかった。
[芸人のくせに面白くない] やめろ。
[いつになったらこの人辞めるの?早くやめて欲しい] やだよ。やめてよ。
[ネタの内容キモいし面白くないし本当に救いようがないww]
やだってば。お願いだからやめてよ……
息が詰まる。くるしいくるしいくるしい
吉「ッガハッ!!ハッ、カハッ……」
過呼吸だ。つらい。でも……このまま死んでしまうのも悪くは無いのかもしれないな。
竹「大丈夫か!?吉野!!!!」
吉「っ……ハァッ、ハァ……だい、じょぶ……」
……俺、何考えてた?死にたいって……そんなわけ……
(このまま生きててもいいことない)あ……ダメだ……。
(誰も必要としていない)悪いことばかりが脳裏をよぎる。
(俺なんていなくてもいい)やだ。考えるな……
(早く消えたい)
吉「やめてぇ……」
体が小刻みに震えている。俺は体の震えを止めようと両手で包み込むように体を抑える。震えが止まることは無かった。
視界がぼやける。
涙が溢れてきた。
幻聴であろう声まで聞こえてくる。
「早く死んで」「生きる価値ない」聞こえてくる声。嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……
肩を叩かれた。竹内だ。
竹「ちょっと落ち着ける場所行こうか。」
言われるがまま、俺は竹内と一緒に行った。
着いた場所は海だった。2時を回るころの海は誰もいない。暗い、とても静かな海だった。
竹内は靴を履いたまま足首だけ海に浸かっている。
竹「簡単にでいいからさ。…何があったのか教えて欲しいな。」
静かに微笑みながら聞いてきた。
吉「……死にたい。」
波にかき消されるほどの小さな声で言った。それでも竹内には聞こえていたらしい。
一瞬驚いた顔をした後、「そっか……」と言いながら俺の方に歩いてきた。
吉「えっ」
抱きしめられていた。竹内に。優しく。それでも、しっかりと。
竹「俺さ。最初に言ったよね。『ずっと一緒にいる』って。」
俺と向き合ってから続けて言った。
竹「俺も、一緒に、行くよ。」
一言ずつ、大切に言った。
どこに行くのかなんて聞かなくてもわかる。
吉「ありがとう……」
泣きながら笑顔で言った。
歩幅を揃えて2人は海へ歩いた。
────次のニュースです。昨夜、――海で男性二人の遺体が発見されました。
男性二人は手を繋いだ状態で発見されたため、警察は────
「竹内。俺、本当に幸せだよ。」
·̩͙꒰ঌ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ໒꒱·̩͙
ありがとうございました。
2人で溺死……𝑩𝑰𝑮𝑳𝑶𝑽𝑬──────────
心中からでしか得られない栄養ってあると思うんですよね……
それでは今回はこの辺で終わりたいと思います。
リクエストなど、たくさん受け付けておりますのでぜひ書いて欲しいなどあればコメントでお願いします。
それでは、また会える日まで。