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とりあえず、大人も巻き込んで行う必要がある。こどもが一番困るのは親に伝わること。
また、怒られること。親から信用を失うのは怖いはず。それは、欲による願いから始まった。使える情報がもっと欲しいな。知りたい…この世界の情報。知りたい…この村のこと。知りたい…このガキのこと。知りたい…知りたい…知りたい…
『月開』
『異能:鑑定(知りたがり)』
(ん?)
何か、聞こえた。……鑑定と聞こえた気がする。今、力を試行錯誤している場合ではないが
(その力、使えるのか)
『鑑定を実行しますか。Yes/No』
まじで、聞こえた。頭の中から、男性でも女性でもないアナウンサーのような声が響く。俺にも、異世界定番の力があるとは
(もちろん、YES)
『鑑定内容』
(内容?…試しにこの村について知りたい)
『鑑定を実行します』
すると、目の前に鑑定結果が出た。
『BLISSvillage(ブリス村)』
・人口3000人
・Murkiness(マーキネス)公爵家の領地にある村の一つ
・村長 フィン・ウィーク
・…の森が存在
・spirit(スピリット)族の…の地
・…
・…
この村のことが表示された。あれ、見えないところがところどころある。まぁ、今はいい力が使えるのがわかったから
(鑑定、村長の娘について調べて)
『実行します』
その間にやることを…
(よし、鑑定結果が出た。なになに……お!)
「ちょっと、あんた聞いてるの!もしかして、飲み物をかけられたぐらいで怖がってるの!!ダッサ!!アハハハハ」
俺は、こっそりと耳打ちするように言った。
「ねぇ、そんなことしていていいのか。お前は俺より弱い」
「はぁ、このじょうきょうがわからないの」
ニヤリ
俺は、思いっきり泣きながら叫んだ。大声で叫んだから、その場にいた奴ら全員の視線がこちらに向いた。
「はぁ、あんたなにいってるのよ」
「僕は…ただ…しん…ぱいで…」
「なんで、あんたなんかにしんぱいされるのよ」
と言いながら胸ぐらを掴んできた。ほんと単純だな。
「う…うわ~ん…うわ~ん…うわ~ん…」
「スナプトちゃん…泣かせちゃってる」
「ほんとだ」
「スナプトちゃんが…」
(フッフッフ…泣きまねは得意だ)
俺は、赤ん坊の頃笑真のお世話で大変なのだから泣き喚かれたら困るだろうと思い大人しくていたら全然泣かないからそれはそれで親を困らせ心配させていた。なので、時折泣き喚き安心させていた。最初は、
「えーん、えーん(T_T)」
俺的には上手く泣いたつもりが下手くそな演技だったのか
「冬真の泣き声…棒読み感があるな」
とチョロい父さんにもバレてしまった。そこから、笑真の泣き声や表情を真似して泣きまね力をUPさせていた。お陰で、鳴き真似は得意だ。
「うわ~ん…うわ~ん…うわ~ん…うわ~ん」
「こらーお兄ちゃんをいじめるな」
「冬真!何があったの」
「スナプト何してるの!!」
「お…お母さん…なんで…」
笑真とここにいる全員の親が集まった。
(やっと来たか。さぁ、スナプト絶望の準備はできたか)
笑真には、鑑定を行っている間に急いで親を呼んできてもらった。
「笑真、母さん達を連れてきてくれ…なるべく大袈裟に…」
笑真は、頷くと気配を消して飛び出していった。将来は有望だな。
大袈裟に呼んできてほしいと言ったがまさか全員の親が来るとは
「かあ…さん…」
上目遣いで泣いたまま呼ぶ
「笑真が騒ぐから何事だと思ったら…冬真から手を離しなさい」
「スナプト、ケンカはおよし」
「こ…こいつが悪いのよ」
「すずさん…これは軽い子どものケンカですわ…このことは無かったことに…」
「軽いケンカ…じゃあ、なんで冬真は濡れているんですか」
この人無かったことにするとは、将来こいつがやらかした時どこまで誤魔化すのやら…全く。だからって、ここで引き返すわけにはいかない。母さんに説得している間に
「お前、そのポケットにあるものな〜んだ…盗っ人はよくないぞ…ブス」
クスクスクスクス
「あんた、何を言って…」
「ほんと、お前は馬鹿なブスだな」
「ふざけんじゃないよ」
スナプトは胸ぐらをつかんだまま、もう片方の手で俺を叩いた。
バシッ
「お兄ちゃん!!」
「冬真!!」
母さんは、俺を抱き上げた。
「冬真…もう大丈夫よ」
(あ~…あったかい)
子どもの叩きは大人に比べると痛くない。前世では、義理の親から殴られ叩かれていた事がある。殴られることは慣れてしまった。だからこそ、母さんは優しくあったかい存在だと改めて認識できる
「スナプトあんたって子は…」
「わたしは…わるくない!」
すると、無理に笑顔を浮かべながらスナプトの母親は聞いてきた。
「冬真くん、何があったのか教えくれる」
「スナプトちゃんが…僕や母さんの…ことを馬鹿に…してきて…そしたら、ジュースを頭…からかけてきました。う…うわ~ん…」
「あ…あたしは…そんなこと…」
「このこは、お兄ちゃんにジュースをかけてきました。えま、見てたもん」
笑真が証拠人として出てくれた。
「気味が悪い髪だって言ってきた」
「それは…お母さんも言ってたもん」
「スナプト!!」
「後、スナプトちゃんがスナプトちゃんのお母さんのアクセサリーを盗んでるから…だめだよって言ったら殴ってきました」
「なんで…お母さんこれは…」
「確かに、だめだよって言ってるの聞いた」
その場にいた子達が証言した。
「わ…わたし…」
あ~あ、このこは信用を失ったな。子どもだからこれで済ましてやる…ざまーみろ
ニヤリ
「何の騒ぎた」
突然、白髪の男性が割り込んできた。後ろの馬車には、公爵家の紋章付きで