🥄WARNING🍴
1 薔薇🥀
2 hrak ~ 🍰💥
3 伽羅 口調 不完全 🎭
4 兎に角 未熟 🩹
5 えっ💘
⟡.· ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ ⟡.·
「「素直になる個性?!」」
昨日の帰り道 角でぶつかったクソガキに個性かけられた。
その個性は 素直になる 個性。
翌朝、学校行って殻 即 センセーに伝えたら判明したって訳だ。
「爆豪のかっちゃんにピッタリな個性じゃん〜?ww」
B o o o o o m!!
そしたらアホ面共に質問攻めをされる始末。
経験人数からタイプまで。
もう 1 、2 回は爆破を食らわせたはずだ。
「はよ散れやクソ共!!」
そう怒りが大爆発するまでに時間は掛からなかった。
何を聞かれても口が勝手に動いてしまう。
どれだけ強く食い縛っても無理矢理口を開かされるような感覚だ。
それに体だって勝手に動く事もある。
拒絶反応みたいな感じだ…。
あのクソガキ…絶対許さねぇ。
放課後も ほぼクラスメイト全員に取り囲まれた状態だ。
その中には俺が密かに思いを寄せている半分野郎まで…。
変な質問ばかりをされるが、やっぱり口が動いてしまう。
俺はこんなはずじゃ…!
そう思っていると一人 一歩前に出て俺に近付いて来た。
すると周りも自然と静かになる。
そりゃそうだろう。俺に近付いたのは轟焦凍なのだから。
もう一度言う。轟焦凍だ。
やべぇ!好きなのバレるかもしんねぇ!!
なんだこの状況…、こんな事なら いっそ殺せやぁぁあ!!
「俺も質問して良いか」
死ねクソ!!!!
「お!いったれ轟ぃー!」
「漢らしいぜ轟っ!」
「何聞くんだよ?w」
後押しすんじゃねーよ!!
そんないつもの馬鹿共を軽くどついてやる。
なのに轟焦凍の質問タイムは終わる気配がしない。
一体何聞いて来んだ…
「爆豪は俺の事どう思ってんだ」
は…?いやいや他にもっとあんだろ!!それを聞いてどうなる!
…てか、マジで好きなのバレんだろ!!!
他の奴等も聞いてら。終わった。公開処刑て奴だな。
「何そのしつもーん!」
「青春だぁ!」
そんな女子の声も聞こえないくらいに焦っていた。
好きなのがバレたら…引かれる、関われなくなる、嫌われる。
このままの関係が良かったのに…。
(死ぬ程嫌いだわカス!くたばれ この舐めプ)
「…っ好きだ、カス!」
口が勝手に動いた挙句 目の前のソイツを抱き締めてしまった。
クラスの奴等の前でな。 …終わった。
「お」
頭上から聞こえた。間違い無く半分野郎の声だ。
クッソ近ぇ…。
案の定 周りがガヤガヤ騒いでる。
けど その声すら俺の心臓の音に掻き消されてしまったようだ。
それはそうとコイツ…好きだと抱き締められて平仮名一文字だけの反応をしやがった。
…そりゃそうだろ。コイツは俺の事何と思っちゃいねぇ。
友達止まり…といったところか。
「嬉しい、俺も好きだ」
信じられない言葉が耳に届いた後、俺の背中にソイツの両手が添えられた。
お陰で離れようとしても離れられなくなった。
素直になる 個性のせいなのか、抱き締め返されたせいなのかは誰にも分からない。
俺も好きだ…
未だ脳内で勝手にエコーが掛かる。
生憎俺は恋する乙女ではないが、コイツを好きなのは確かだった。
両思い… そう思い欠けた時、不意に何かが頭を過る。
友達止まり
嗚呼、そうか。 そうなのか。
「俺も好きだ」って… 当然 友達としてだよな。
期待した俺を殺したい。
どうせ嫌われるなら最後にイタズラでもしてやろう。
「わりーな。俺はそういう好きじゃねーんだわ。」
そう耳元で囁いて半分野郎から離れてやる。
いつの間にか離れられるようになっていた。この短時間で個性が解除されたらしい。
俺で遊んだ奴等には暴言の嵐をお見舞いしてやり、
一部の奴等には おまけで爆破もカマしてやった。
そのまま寮まで爆速ターボで帰った。 (?)
あー…、最悪だ。明日アイツらに合わせる顔がねぇわ。
そんな事を思いながら、階段を駆け上がる。
エレベーター待ってる時間無駄だからな。
ダダダダダダ
床が突き抜けそうな俺の足音がよく聞こえる。
自分の部屋のドアを取れそうなくらい乱暴に開け、入れば
直ぐに着替え始める。
ブレザーを脱いだ後、ぷちぷちと制服のボタンを外していると
階段の方から音が聞こえる。
ダダダダダダ
さっきの俺と同じような音だ。
うるせーな誰だよ殺すぞ という思いを噛み殺し舌打ちを一つ。
そのまま ズボンも脱ぎ始めた時 その音は俺の部屋に近付いてくる。
うるせぇ!!!
そう怒鳴ろうと口を動かした直後 勢いよくこの部屋のドアが開く。
「別の好きってどういう…」
するとその場に沈黙が走る。
頬を赤くしながら俺の体をまじまじと見詰めているのは
素直になる 個性で色々あった轟焦凍なのだから。
…着替えているところを好きなヤツに見られた、なんて
少女漫画でありそうな展開だ。
既に着替える時等に見ているし見られているはずなのに何かむず痒い、
恥ずかしいという感情が込み上げてきた。
「見てんじゃねぇ!!」
時差で勢いに乗り怒鳴った。
「…わりぃ、そんなつもりは。」
そう謝る半分野郎の視線はまっすぐ俺の体に向いている。
男の上裸を見て何を顔を赤くする事があるんだか…
俺は自分の顔も赤くなっている事に気付かず そう思っていた。
「とりあえず服着てくれねぇか。」
「てめぇがノックもせずに突っ込んできたからだろうが!!」
「わりぃ」
「なら出てけや。」
「嫌だ。聞きたい事あんだ。」
「はぁ?!」
そんな呑気なソイツとの会話も馬鹿らしく思えてきた。
あっち向いてろよ と一言告げてから普段の服に着替える。
なんでノックしねーんだ…、少女漫画の展開なんかいらねぇっつーの。
「んで何だよ」
着替え終わったからドアの方を向いている半分野郎に声をかけてやる。
するとソイツは振り返り、俺の方を向いて
「別の好きってどういう好きか聞きに来た」
と予想外の一撃。
部屋に二人きりでそんな事を聞かれるなんて。
というか、そんな事も分からないなんて鈍すぎる。
駄目だコイツ…。
また沈黙が流れる。
そんな沈黙をかき消すように俺は
分かんねーのか と言ってやる。
「嗚呼、上鳴にも聞いたんだが…本人に聞けって笑いながら言われて。」
は?
「だから来たんだ。教えてくれ」
なんでアホ面に聞いとんだ!!
そしてアホ面も何笑っとんだぁぁぁあ!!!
衝撃的な事実を知った俺は青筋がたっていくのが自分でも分かった。
目の前のソイツは言葉通り 教えてくれ と目を輝かせていた。
俺の好きは恋愛感情の方なんだ…
なんて言える訳が無いだろう。
「友達じゃねぇ好きだ。」
最低限がこれだ。
ここまで伝えて分からないなら一発殺る。
すると半分野郎はやっと意味が分かったらしい、顔を赤くしてた。
良い気味だ。
よく考えたら、コイツが顔を赤くするって事は……
いや、考えすぎか。そんな訳無いよな。
一人でずっと考え込んでたら、その半分野郎が俺の方に身を寄せて来た。
だから距離感おかしいだろうが!!!
「爆豪。」
なぜか今名前を呼ばれた。俺の好きな声で。
優しいような、でも優しさだけじゃない何か…
ソイツの声には言葉では言い表せない何かがあった。
「んだよ近っ…」
近いと文句を垂れてやろうとしたら、〝轟〟の顔がこっちに迫ってきた。
左右で色の違う綺麗な瞳が近距離で見える。確かオッドアイという奴だ。
不覚にも見とれてしまっていた。余りにも綺麗だったから。
それにその瞳は、愛おしいとでも訴える風に俺を映している。
なんでだ、なんでそんな目で俺を…
今にも唇が触れ合いそうな距離で目が合ってしまった。
本当に後 数センチでキスしてしまうくらいだ。
思わず俺は瞼を閉じた。
そして僅かに。本当に少しだけ唇の先端を突き出す。
すると、触れ合いそうな唇の持ち主に ふっ と小さく笑われたような気がした。
その理由を考える前にはもう遅かったようだ。
ふに
既に口元に柔らかい感覚がする。
それが何かを考えただけで頭が麻痺しそうだ。
次は後頭部から首の後ろにかけて、 焦らすように、撫でるように
暖かい手で触れられた。
くすぐったいからか、少し甘い声を漏らしてしまう。
そのまま、ぬる と何かが口の中に入ってくる。
舌…。
だけど、俺は拒まなかった。
コイツの事は嫌いじゃないから。
寧ろ、こっちからも絡めてやった。
ぴちゃぴちゃと卑猥な水音を立てながらお互いの舌を絡め合う。
その次は口内を舐めたりと弄ばれる。
すげーきもちい…
ずっとこのままがいい…
俺の頭の中はそればかりで、ふわふわとしてきた。
まるで轟に壊されてしまったみたいに。
首辺りに添えられていた手は俺の体を弄ぶ事を辞めず 、
背中までもを そっと撫でられた。
すると何故か背筋がぞくぞくとしてきた。
こんなキスどこで覚えて来たんだろうか…。
ようやく口を離された時には もう俺は蕩けていた。
本当に頭が麻痺してしまったようで、轟の事以外考えられない。
「…俺も、〝こういうコト〟してぇ方の好きなんだ」
そんな言葉が耳に届く。
それと共に ぶわ と顔が熱くなった。
今コイツとキスをしてしまったと改めて分かったからだ。
しかも、舌…なんかも入れてしまったし。
「爆豪も俺の事好きなんだろ。」
轟は俺が何か返事をする前に、微笑みながらそう告げて来た。
だが、生憎 素直になる 個性の効果はもう無い。
俺の答えはただ一つ
「…嫌いじゃねーってだけだ。」
まだ顔が熱いままだが、不器用な自分からすれば
これが最大の言葉だった。
翌朝、学校に行くとなにやらまた教室がうるさく騒いでいた。
ガララと音を立ててドアを開けると昨日のようにクラスの奴等に囲まれた。
うぜぇな…何だ?
「…?何、退けや」
困惑する俺の声も無視してソイツらは
頑張れ 、応援してる 等 応援の言葉を口々に言う。
そんな言葉を浴びせられるような事した覚えがなく不思議に思った俺は
「あ゙?何言っとんだ」
とだけ口にする。
するとクソ髪が説明をしだす。
「昨日バクゴーが帰っちまってから、素直になる個性 について相澤先生に
詳しく聞いてきたんだ!」
俺が帰った後 個性について聞いたらしい。
俺は説明を聞いていなかったから知らない訳だ。
解除方法なんかも聞く前に昨日解けたしな。
一応解除方法を聞いておくか。
「んで、解除方法はなんだったんだよ?」
そう俺の口が動いた瞬間、女子共の顔が ぱっ と桃色になった。
なんでだ…?
丸顔は真っピンクで、蛙は微笑ましそうにこっち見てやがる。
黒目はなんかにやにやしとる。透明のヤツは喜んで騒いどる…。
ポニーテールは口抑えて「まぁ」の一言、耳は驚いた顔でこっち見てる。
ざっとこんな感じだが、なんでこんな事になってんだ?
解除方法早く教えろや…
すると急かす俺を宥めるようにアホ面が笑いながら答える。
その答えを聞いて俺は衝撃を受ける事になった。
「解除方法は…
好きな人に素直な思いを伝える事
だってさ〜」
┌───────────────────────┐
個性 : 素直
触れた相手の行動や言動が素直になってしまう。
好きな人に素直な思いを伝える事で解除される。
└───────────────────────┘
↑ぶつかった子供の個性(雑)
好きな人に素直な思いを伝える事!?
…全部理解した。女子共が桃色になっている理由も。
昨日 個性が解除されたのは、俺が轟に好きだと伝えた時だ。
それはクラスのヤツも知っている。
だから、全員に 爆豪が轟を好きなんじゃないか と思われている訳だ…。
それを分かった途端 俺の顔はみるみる熱を帯びてきてしまった。
茹でダコ状態の俺を見て、おかしかったのか笑う奴等を殺す余裕も無かった。
理由は 好きじゃない と否定してしまえばそれで終わりのはずなのに、
昨日のキスを思い出してしまい それが出来なくなったのだ。
耳まで真っ赤になった顔で周りを取り囲むヤツらの中から轟を探す、が
ソイツの姿は無い。 俺はその先の轟の席へと視線を向ける。
居た。
昨日俺とキスをした口の端を小さく上げて 昨日の事は秘密だな 等と
言いたげに こっちを見ている。
皆 俺を取り囲んでいるというのに、アイツ一人だけが口角を上げて
優しそうな瞳で俺を見ている。
教室の後ろの方の席から教室のドア、という微妙な距離感に
心臓がバクバクと音を立てる。
その距離感からでも分かる透き通ったオッドアイに吸い込まれそうだ。
轟を好きな俺(仮)を応援する雄英高校ヒーロー科1年A組。
応援しなくても互いに思いを寄せている事を知っている轟焦凍。
その状況に俺、爆豪勝己はその場にへたり込んだ。
※付き合ってない
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さいこーすぎて死にました🙃
( 最高でした 。 フォロー 失礼します 。