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そして、1945年8月15日
日帝はポツダム宣言を受諾して降伏することを決定し、それを国民の人々に伝えるために音声が録音された放送を行った
「本日をもって、私大日本帝国は、暴力と…決別する」
そう宣言した後、彼は歴史を共に刻んだ日本刀を自ら落とした
「嘘…負けただなんて…」
そういったショックの声も日本国民…特に広島、長崎で原爆の被害に遭った方々から多く寄せられてきた
こうして、日帝が降伏するまで続いた約6年間の長い長い戦争は幕を閉じた
日帝が世界を巻き込んだ戦争に負けたことを示した後、彼は二度と国民や国々に姿を現さなくなった
そして終戦からしばらくして、世代交代するかのように日本国を背負うことになる新たな国の化身が姿を現すようになる
「父さんに色々教えられたものの…大丈夫ですかね…」
「日本」の名を持つ、目に日の丸を宿し、国花である桜の花を白い髪に添えた若者が、少々不安そうな瞳で辺りを見渡す
「建物も人々もボロボロだ…酷いですねこりゃ…よし、復興に力を入れるとしますか…」
こうして、広島や長崎などの復興によって、一度街が崩壊しかけていたとは思えないほど自然な風景が戻った…
パタン…
「これで、この話はおしまいです」
一冊の本が閉じる音がした
「父さんが生きていた時代はこんなにも過酷なものだとは…今の充実した生活からは考えられませんね…二度とこのような戦争を繰り返してはいけないと思うのですが、最近もどこかの地域で戦争が起こっていますよね」
ふと目を逸らし、亡くなった父の肖像画を見て話を続ける
「やっぱり、戦争ってどちらも自分が正しい、自分が正義って思っているから起きているものなんだと私は思うのです。どっちが正しいか、という明確なものは存在しないと思います。だからこそ、戦争を完全になくすというのは非常に難しいことなんだと、私は感じます。でも、世界が平和になって、国々が仲良く手を取るようになればどれほどいいか…平和主義であるからこそ、心にきますね」
彼は長い話をここで切り、哀愁の表情を顔に浮かべてその場を立ち去った
確かに、世界の歴史に刻んだあのような出来事を二度も繰り返してはいけない…人類はそう認識しているはずなのに、どうしてまた似たような過ちを犯してしまうのか…
やはり、互いが自分が正しいという思い込み、そして、解釈違いかもしれないのですが、他の価値観を受け入れる心がないということが原因なのかと思っています
世界が完全に平和になることは実現は難しいかもしれませんが、今ある苦労せずに生活できている一つ一つの平和に感謝する心を身につければいいと思います
私達が何不自由なく暮らしている世界は決して当たり前ではありません
今ある楽しみに感謝しながらこれからも生きていきましょう
Peace 🕊️
〜完〜