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皆さん、お久しぶりです。
だいぶ期間が空いてしまいました、、、 申し訳ないです、、、。
この前修正して出すとか言っといて全く違う話を作ってしまいました、、。
修正するやつはまたいつか出します、、、。
すみません!!!
急なんですが、最近久しぶりに本を読んでノベルの方でやってみたくなってしまったので、こちらで行かせて頂きます。
書き方も変えてやってみてますので、 とんでもなく下手だと思います。大目に見ていただけるとありがたいです。
それではどうぞ。
注意:水くん泣いてます。
苦しい。そう思って目を開ける。辺りは真っ暗で、目を開けているのか一瞬分からなくなったぐらいだ。その状況から夜中であることは安易に予想できた。
「ふッ……」
聞こえるのは時計の針が進む音と、明らかにおかしい自分の呼吸音だけだった。
「…はぁッ」
怖い。
助けを求めて隣で寝ている青髪に手を伸ばそうとする。
「……ッ」
こんな時こそ頼らなければならないはずなのに、頭の隅にある申し訳なさが邪魔をする。諦めてもう一度寝ようとするが、この状態で寝ることは出来なかった。
行動するしかないと考え、ただしんどくなる一方の身体にムチを打って起き上がらせる。
「ぃッ…あッ……」
案の定頭痛がより一層の酷くなり思わず頭を抑える。しばらくすると少し収まり、暗闇に慣れてちょっとばかり見えるようになった視界で目を凝らし時計を見る。夜中の3時を指していた。ついでに隣にも目を向ける。
「……」
爆睡である。
「……はッ…ふぅッゲホッ」
どうしてこんなにも不安なのか分からない。自分が何に怯えているのか、何が嫌なのか、分からなかった。
それが原因なんだろうか。心做しか呼吸が速くなる。心拍数が上がる。
「はぁッ…はぁッ……____ガサッ」
額を膝に押し付け、布団を強く握る。自分でも力が入りすぎているのは分かる。ただ、今の自分の状態で力を抜いて落ち着くなんて、到底出来るとは思わなかった。
水でも取りに行こうと思っていたのに、こんな酷くなるとは思っていなかった。
「…くッ…はぁっ……」
自分はこんなにも弱いのだろうか。自分は人に迷惑をかけてしまう存在なのだろうか。自分はこの世にいてもいいのだろうか。なんて、考えなくて良いことまで考えてしまう。そんなことは分かっているのに。
ポタ…____
涙が溢れてしまう。止まれという自分の意思に反して次から次へと溢れ出てくる。拭っても拭っても止まらない。本当に情けない。
「ゔぅッ……はぁッ…ぅ、、」
思わず嗚咽が出る。こうなると、人間の身体は思っているよりも扱いが難しいのかもしれない。とか思う。
そして、泣いているからだろうか、吐き気までしてきた。これまた身体は言うことを聞かない。ホントやめて欲しい。
「…んッ…ふ、ぅッ……」
「…ほとけ」
隣で何かが動く感覚がして目を覚ます。
「…ん……?」
隣でほとけが泣いている。なんなら苦しそう。その状況を理解し、すぐさま「ほとけ」と、声をかける。と同時に身体も起こす。
「はッ…」
ほとけは驚いてこちらを見る。その顔は、涙や鼻水でぐしゃぐしゃで、顔色が悪い。それと、次から次へと溢れ出てくる涙が何とも言えない儚さを醸し出していた。
「…ほとけ、どうしたん……?怖い夢でも見たんか…?」
普通、成人男性が何か怖い夢を見ただけでここまでなることはないだろう。だが、いまのほとけには十分有り得ることだった。
「分かッ、なッぁ…はふッ……」
「そっかそっか……辛いな。」
なるべく優しい口調で声をかける。これは、ほとけがこうなってしまった時に毎回意識していることだ。
「……ほとけ…」
俺はほとけの頭をなでる。「こうすると少し頭痛が収まる」と、ほとけは言っていた。
でも、そんな風には見えない。俺が何をしたってずっと辛そうで、苦しそうで、消えちゃいそうで____。得体の知れない苦しさに耐えている姿はもう見たくない。毎回願っているのに。それでも、何度も繰り返される。いつになったら、ほとけは解放されるのだろうか。
「はぁッ……ふッぅッ…うぅッ」
「……っ」
思わず、ほとけの身体を抱き締める。前よりも細く、小さくなってしまった身体を、壊してしまわぬ様に。
そんなことをしても、相変わらず涙は止まっていないようで、苦しそうな嗚咽と共に、いつまでも治らない呼吸音が耳に入ってくる。
そんな状況で何の保証もない「大丈夫大丈夫」という言葉をかけながら呼吸のリズムが整うようゆっくりと、一定の速さで背中を摩る。こんなことしか出来ないのが、何とも歯痒い。
「大丈夫やから… …もう怖がらんくてええよ……」
いふくんが抱き締めてくれた。暖かい。身体はもちろん、心まで暖まる。さっきまでの不安が嘘だったように消える。魔法みたい。
「はぁっ……げほッげほッ」
それでも、呼吸は治らない。涙が止まらない。その理由は何となく分かる。僕は、僕が知らない間に、自分を責めているのだろう。僕が弱いから。いふくんに、みんなに、迷惑をかけてしまっている。そんなことを頭の端っこで、ずっと考えているんだろう。
こんなの、いつまでも治らないよ……。
「迷惑なんて、思ってないからな。 いつでも頼れ。」
いふくんが言ってくれた言葉。信じていいのだろうか。少しそう思えば、呼吸が安定してきた。
「…はぁ…はぁ」
すると、いふくんの強ばっていた身体から少し力が抜けるのを感じた。そこで、本当に僕なんかのことを心配してくれていたんだなと思った。僕なんかほっとけばいいのに。
ほとけの呼吸が戻った。安堵のため息が出る。そこで自分がどれだけ緊張状態だったのかが分かる。今だ胸に顔をおしつけてるほとけの顔を覗こうと思い、身体を離す。案外すんなり離れた。と言うか、抱きつく力がもうなかったと言った方が正しいだろうか。
「ほとけ、大丈夫か…?」
「……ふッ、グスッ」
大きな目からボロボロ溢れる涙。服を握り続ける震える手。まだ不安なのは十分に伝わった。
「ぃふくッ…… 」
「…どうした?」
「………ごめんッねッ」
「……」
しゃっくりを上げながら喋りにくそうに一生懸命出してくれた言葉は、何とも切ないものだった。まだ迷惑だとか考えているのだろうか。そんなの一ミリも、いや、全く思ってないのに。どうすれば伝わるのだろうか。
「…大丈夫、迷惑なんかじゃない」
同じようなことを前も言った。その前も。その前も。それでも伝わっていないようで、悲しくなる。確かに、”大丈夫”なんて言葉直ぐに信じれる訳が無い。そう自分に言い聞かせ、ゆっくり治して行けるように影で焦っている自分を落ち着かせる。
「 ありがとッ……」
「…!」
ほとけが「ありがとう」と言ってくれた。毎回「ごめんね」ばかりで、ほとけが悪いことなんて何も無いのに、とか思ってた。ただそれを伝えたところで変わらない気がして、言わなかった。
でも確かに今、ほとけは変わった。いや、変わり続けていたのかもしれない。少しずつ、少しずつ。これまで言葉をかけてきた努力が報われた気がして、いつの間にか沈んでいた気持ちが晴れる。あまりに嬉しくてまたほとけを抱き締める。
「……よかった……」
「……」
「ありがとう」って言えた。 いつも伝えたかった感謝の気持ち。何故か今まで言えなかった。やっと伝えられた。
いふくんが喜んでいる。その感情が凄く伝わってくる。
僕も嬉しい。
「「伝えて良かった。」」