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紀藤「お?」東「一字 史牡丹」
横腹に当たって止まっていた刃がそのまま横へ斬り裂く。しかし…空を斬るだけだった。
東「…逃げた……」
紀藤「君の術式は知っている。強みも…弱さも……。だから落ちこぼれ。君の術式は防御不可、妨害が困難。だけどさ…汎用性がない。登録する技はなるべく汎用性を出したい。だけど…動きが単調になるんだよ。だから、赤血操術に負けた。」
負けた──。その言葉に反応しそうになるが…押し殺す。唇を噛んで…血が出るくらい。
紀藤「だから…加茂家に居られなくなった。その術式の血を引くものは…。あぁ…そういえば、加茂家から追い出された術式と言えばもうひと───」
東「…殺す……今。」
華流 壱輪 「居合 瞬蘭」
一気に距離を詰める。首を狙うが避けられる。そのまま上から拳が振りかざされるが、刃が受け止める。
東「華流 伍輪 変轟 返紅葉」
紀藤「くっ…」
紀藤の腕が斬り裂かれる。
東「華流 弐輪 連技─」
紀藤は後方へ飛び、距離を離す。
東「乱桜」
周囲の草木は粉々になり、大地にははっきりと跡が残る。
紀藤「危ないな~。修復出来ても痛みはあるんだぞ。もう少し気を配ってくれ。」
斬られた腕から出る血液は一つの束となり、もとの形へと帰っていく。
紀藤「さて、無駄話もこれでお終いにでもしようか。」
東「…」
紀藤「赤躪躍動」
その瞬間、姿が消えた。
東「どこに──」
認識し、警戒のため柄に手を伸ばした東だが、もうすでに、紀藤の右腕が、東の左頬に触れていた。
東「──!」
十数メートル飛ばされた東は即座に体勢を戻し、しっかりと柄を掴む。
東「(見えなかった…。さっきの変な呪霊より断然初速が速い。)」
周りを警戒する東は術式の発動の機会を伺っている。
東「華流 壱輪 瞬蘭」
素早く草木を分けて移動する。東は周りを見る─
東「(見えない…まだ姿が……)」
東の視界にはまだ見えない。紀藤の姿が、速度に加えて環境が草木で影になりやすい。だが─
見え始めた。
東「ありがとう…お姉ちゃんッ!」
視界の端、一瞬紀藤が見えてから、捉えられるようになる。人間とは思えないほど足を動かし、走ってくる。とっくに音速は超えているだろう。
東「華流 弐輪 乱桜」
手応えあり。
紀藤「くっ…」
右手首と左薬指、小指、両足を切断。
東「華流 参輪 一字 史牡丹ッ!」
終わった…胴体を一刀両断、四肢も切断された。東が刀を鞘に納める。
東の後頭部に、拳が当たる。
紀藤「ちっ…まだ術式のこってたか…」
東の動きが止まる…。
東「(動けない…)」
紀藤「俺がこの程度で死ぬと?」
東「な…んで……」
震える声で…質問をする。
紀藤「なんで…?赤血操術だから…としか…。」
血液を切断部位と胴体を繋ぐ人の役割としていた。
東「人…間の域を……こえ…てる……」
紀藤「だろうねぇ。でも、実際生きてる。なんでだろうね。」
東「父親に…改造された……か…」
紀藤「かもね…」
東が立ち上がろうとする。
紀藤「無理でしょ…幾ら術式に守られたとはいえ、効力はギリギリ。足もおぼつかない、意識もはっきりしていない。痙攣…無理でしょ。」
東「──」
紀藤「なんだって?」
東「瞬蘭っ!」
東は最大出力で術式、瞬蘭を出した。逃げる気か…はたまた─
紀藤「無駄な足掻き」
追おうと赤鱗躍動をしようとするが…
??「相手は…俺だ!」
ドンと拳が衝撃したが、紀藤の手に抑えられた。
紀藤「宿儺の…器…。こんなくら─」
虎杖悠仁の拳の弱さに違和感を感じながらも、殴りかかるつもりだったが…遅れてくる衝撃。
虎杖「逕庭拳!」
紀藤「う…」
虎杖「うらっ!」
腹部に当たったはずだが…防御されている。
紀藤「悪いけど……そんな単調な一撃じゃ…無理だよ。」
虎杖「解!」
紀藤「は…?」
怯む。そこに虎杖が拳を──
虎杖「ッ!」
紀藤「超新星」
虎杖「ッ!!」
破裂の衝撃で紀藤と虎杖は距離を離す。虎杖はモロに食らい、前が見えない。
紀藤「君は厄介だ。悪いけど……死んで」
紀藤「穿血」
虎杖は右に避ける。
紀藤「勘だけはいいな。」
一瞬の体勢変化の間に紀藤は虎杖の懐に入る。だが…違和感。紀藤の視界には、虎杖との間に百斂が見える。
紀藤「(百斂…俺が作り出したやつか?ただ使わなかった。)」
??「超新星」
紀藤「これは!」
超新星が視界を奪う。
虎杖「脹相!」
脹相「悠仁ー!!」
虎杖が形勢逆転、紀藤に拳を叩き込む。
虎杖「黒閃ッ!」
紀藤「うぐっ…」
後退る紀藤と並ぶ虎杖、脹相
虎杖「脹相、ありがとう。」
脹相「礼を言われるまでもない。なぜなら、お兄ちゃんだから」
虎杖「……そうだな…」
脹相「それより、お兄ちゃんと言ってくれ。そっちの方がうれしい。」
虎杖「……今はそんなこと言ってられないだろ…」
脹相「相手はあの憲倫の産物だ。気をつけたほうがいい。」
虎杖「…だな。」
脹相「それに俺達兄弟は…協力すれば強くなれる。いや、強くなる。だから──」
??「兄さん」
??「兄者」
虎杖「ッ!誰…」
壊相「私達も参戦致します。私達兄弟の因縁に…終止符を打たなくては。」
血塗「兄者、頑張る。」
虎杖「…」
脹相「悠仁…前も言った筈だ。あれは……事故だ。」
虎杖「…でも」
脹相「なら…お前は、兄弟として、この因縁を絶ってくれ。」
振り返らずに脹相は話す。
脹相「大丈夫だ。…弟達を……絶対に死なせない。」
虎杖「…脹相は…?」
脹相「信じろ…俺は、お兄ちゃんだぞ」
虎杖「…そうか。」
紀藤は黒閃と魂の揺らぎから回復し終わった。
紀藤「──赤鱗躍動 薗活血動」
紀藤の身体の周りには血液が巡られている。赤血操術、加茂憲紀が行った血液の循環と同じ。赤血操術で肉体外に新たな血液の道を作る。
紀藤「ハハッ」
不吉な笑いをする紀藤を見た虎杖は即座に戦闘態勢の構えをとる。
紀藤「…お互い失敗作ということだ。私は最初から期待されていなかったが…失敗と言えば失敗だ。落ちこぼれ、底辺同士争おうじゃないか。ただし─」
虎杖の懐に入る。
紀藤「宿儺の器、お前は成功作だ。戦いに参加しないでくれ。」
耳元でそう言われた虎杖は咄嗟に防御するが…もう遅かった。
虎杖「ッ!」
とんでもない速度で吹き飛ばされ…木を5本貫通して止まる。
紀藤「…素材が良くなかったら、死んでたな。」
コメント
1件
ああもう、心臓に悪い展開でしたね…!東さんの「お姉ちゃん」が視界をクリアにしてくれたところ、すごく熱かったです。でも紀藤がしぶとすぎる…「成功作」呼ばわりされた虎杖が不気味で、兄弟の絆がどう報われるか気になって仕方ないです。次が待ち遠しいです😭💦
#オリキャラ
天乃 鈴!カンヒュ民!
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