ある夏の日、両親がタヒんだ
数年前――
「あ”ーーー、あっつ……」
その日は、焼けるような暑さの夏の日だった。アスファルトの照り返しが目に痛く、じっとりと肌にまとわりつく湿気で息苦しい。
ガチャリ、といつもより軽い音を立てて玄関のドアが開いた。
「あれ?鍵……空いてんじゃん」
いつもなら厳重に施錠されているはずのドアが、あっけなく開いたことに違和感を覚える。
パタン、と静かにドアを閉める。
「今帰りました、お母様、お父様」
形式的な挨拶が、がらんとした空間に吸い込まれていく。返事はない。いつものことだけど、ここまで静かなのはおかしかった。まるで、家全体が深い眠りについたかのような、不自然な静寂が漂っていた。
「お母様?お父様?」
用心深く、リビングへと足を進める。胸の奥で、嫌な予感が小さく波打っていた。
ドサッ、と何か重いものが崩れるような音が、静寂を切り裂いた。
「誰かいるのでしょう?」
反射的に口から出た言葉は、震えていたかもしれない。
「……え?」
視線の先に飛び込んできたのは、息をのむ光景だった。リビングにいたのは、生きている人間ではなかった。そこに横たわっていたのは、肉の塊と化したお母様とお父様。
「……なんで?」
声にならない呟きが、喉の奥で詰まった。
正直、その瞬間、嬉しかった。私を愛してくれなかった両親が、目の前で息絶えているのだから。
空白は見ずらいと思うから辞めました。
上手くかけてません。好評だったら続きだします
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ナ レ ー シ ョ ン 、 ? 多 い の ほ ん と に 好 き 言 葉 色 ん な の 使 っ て る の 最 高 🫶🏻 主 人 公 ち ゃ ん が お 母 様 っ て 呼 ん で た り