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「お前な、バスケ部のやつらとも付き合ってたけど、あいつらの気持ち考えろよ。みんな絵麻を真剣に好きだったんだからな」
「向こうだって鳳条君ひとすじってわかってて私と付き合ってるんだから」
「それでもやっぱりいつも龍聖のことばかり言われたら悲しくなるだろ? だからみんな離れていくんだよ」
「離れていくんじゃないよ。みんな、私がフッてるんだよ。フッてもまた別の男子が告白してくるし」
周りが私を好きになるんだから仕方ないよ。
でも、1番悪いのは鳳条君。
私のこと相手にしないし、気づいたら琴音ちゃんと……
「絵麻ちゃん。私、今日は帰るね」
気まずそうに、琴音ちゃんが席を立とうとした。
「ズルいよ、本当。もしかしてやっぱり鳳条君を誘惑したの? あの時、みんなで集まった後に。だったら抜け駆けだよ」
「また酔ってるな。本当にしょうがないな、絵麻は。昔からずっと手がかかる」
碧君、本当、うるさい。
「鳳条君のこと、私絶対に諦めないよ。琴音ちゃん、いつか鳳条君と離婚するかもしれないし」
「離婚……」
「どうした、琴音? 大丈夫か?」
「あっ、うん、大丈夫。そうだよね、いつかは離婚するかもしれないもんね。未来のことなんてわからないから」
「琴音、変なこと言うなよ。龍聖がお前を大事にしないわけないだろ?」
「そんなこと……碧にはわからないよ」
歯切れが悪い琴音ちゃんを見てたら余計にイライラする。自分だけ幸せになって、そんなこと言うなんて最低だよ。
「とにかく、私は諦めないよ。碧君のお説教も、琴音ちゃんのよくわからない言い訳も、もう聞きたくないから。私が帰る」
無性に腹が立って、急いで帰り支度をした。
「琴音、悪い。俺、絵麻を送っていくから」
「うん、そうしてあげて」
「大丈夫か? 絵麻、しっかりしろよ」
そう言って、碧君は私の腕を掴んだ。
全く、余計なお世話だっていうの。