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きっとおいしい

1 - 第1話

♥

2,261

2022年09月13日

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閲覧ありがとうございます😽


ドッグフードってまずいらしいですね……


⚔️…「」

🦊…『』


※短いです

※リョナ気味かもしれないです


「がっくん、食べてください」


コトリと差し出した犬用の皿。

その皿にはふやかして少し生ぬるいドッグフードが盛られている。


『は?』

「まあまあ、いいですから」

『え?いや、これ、どう見たってドッグフード…』

「はい、目つぶって〜」


何やらゴチャゴチャとまくしたててくる貴方に、目隠しをした。


「大丈夫、食べられないものじゃありませんから。」

『で、でも…犬用じゃん…』

「それがどうかしたんですか?」

『え、いやいや…………』

「……もう、食べないんですか?…はい、あーん」

『え、え、?』


珍しい僕からのあーんだと言うのに、この男は食べない気でいるのだろうか。

じとーっと見つめながらそれを掬ったスプーンで唇をつんつんといじると、少しづつ口が開いてくる。


「……あ、食べました?偉いですね〜」

『…………ぇ゛ッ、ぐ、ぉ゛…っ…』

「こら、吐かないでください。ちゃんと飲み込んで」


静かな部屋に、貴方の嘔吐く声とぐちょぐちょとした咀嚼音だけが響く。


「はい、ごっくん」

『…ぅ゛ーッ…ぅ、ひっ、ぐす、ぇう゛、』

「……もう、大の大人がそんなに泣いて恥ずかしくないんですか?」

『………………………』

「はい次、ほら」


先程と同じようにスプーンでいじってみてもその口は容易には開かない。


「…食べないの?」

『………………………』


無言が続く。

きっと食べないという意思表示なんだろう、仕方ない。


「…食べないんですね?…じゃあ、はい…口開けて」

『…!?…ひ、ん゛…ッく、』


強引に開けた口に舌をねじ込む。

気持ち悪いもの、全部綺麗にしてあげるからね


「……ふ、ぅ。…どう、綺麗になったでしょ?」

『…………ん、………』


素直にこくりと首を縦に振る。

その姿が愛おしくて、たまらない。


「しょげないでよ、ちょっとした好奇心だったんですから。…もうしませんよ、きっとね」

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