ベロニカの部屋から自室に戻ってきたローズは、そっとため息をついた。
日を改めて入れ替わりを試そうと話していたときにはまだ空は静かだったのに、今や暗く水分をため込んでいて、ポツポツと小さな雨粒が窓ガラスを打ち始めていた。
『入れ替わりが上手くいかないのは、私が不安に思っているせいかもしれない』
徐々に雨足が強くなるのを眺めるローズの耳に、ベロニカの声が蘇る。
(あのとき、とっさに返す言葉が出てこなかった)
『不安』というのは、きっとアダムとの未来のことだろう。
ベロニカが入れ替わりへの決意があると言いながら、どこかで気持ちが揺れていても、責めることはできない。
(公爵と向き合うことに頷いてはいたけれど、絶対に彼との関係が悪くならない保証はないもの……)
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