第五章 君の眼を
「えむ…寧々!!」
「司っ……!!」
「司くんっ、、、!」
鏡を見る。
「え…?」
そこには見覚えのある黄色い眼。優しくて、儚い目があった。
「これっ…て……」
「天馬さん……これを、神代さんから、。」
「え、?」
『司くん、これを渡されたということは…
手術は終わったのかな?
成功していたら嬉しいよ。君は…その目でぼくの分まで世界を見てくれ。君ならきっとスターになれる。
いや、もう十分スターだね。
君は僕に色々なものを与えてくれた。
寧々にも、ショーをしようという心を戻してくれた事、感謝しているよ。
今までありがとう。そしてさようなら。
司くん。』
紙が濡れる。彼奴の涙か俺の涙か。わからない
でも俺は泣いているだろう。彼奴の目で
「司……」
「…」
「嘘…だろ、、なんで!なんで、!!」
「なんで彼奴が…っ!」
「彼奴が…彼奴がいなきゃ…!!」
「彼奴のお陰でショーに戻れたんだ、まだ……お礼も言えていないじゃないか……っ!!」
「っ……」
「う゛ッ…うぅ゛ッ……」
「えむ……」
えむが涙目になっている。俺のせいだ。
ごめんなさい。俺がこんなになったから
えむも泣いて、彼奴も逝って、悲しい想いをして
全部全部俺のせいだ。ごめんなさい。
「……お前が見れなかったところまで見てやるよ」
「類」
end
コメント
1件
一気見しました!!ラスト普通に泣けました!!