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君を愛したサイボーグ❗️
可もなく不可もなく、誰にも邪魔されたくないから、自分も余計なお節介は一切しない。
だから、日々無駄がない。自分中心に時は流れ過ぎて行く。これが自分流、極上のrealism精神と言っておこう。
ゆったりとした午後のひとときを、ほとんど毎日、この店の陽の当たるテラスで過ごしている。お気に入りのハーブティーを飲み、(カフェは豆が古い)、日替わりケーキ付き680円で、約2時間から3時間過ごす。とても謳歌している。
ただ、たまに、声高オバタリアンのケタタマシイ笑笑や、キーキーモンキー小娘Voiceが群を成し、静寂を食い荒らす。こんな時こそ、我関せずとイヤホンを装着し、時を超す。
「お客様、申し訳ございません。こちらのお客様の相席をお願いできないでしょうか?」
テラスは3時以降、予約席になり、1時過ぎから店にいた自分が、長居をしたようだ。常連客への忖度か、はたまた、体の良い退席勧告だろう。
(どっちみち、帰る時間であるから、他人と相席など、滅相もないことだ。モンキーギャルの相席など、こちらから願い下げと言わせてもらおう)
「もし、あの、本当にこちらに座ってもよろしいですか?」
席を立ち、なにげに声のする方へ振り向くと、そこには、1本の見目、麗しいシャクナゲの花が陽を浴びて咲いていた。真っ直ぐに自分を見つめる澄んだ瞳は、前にフランス寺院で尊顔したマリア様だ。自分の中で今、真っ赤な血が、全身を駆け巡るのを感じている。
不可思議な現象が今、信じ難いことに起きている。
「じ、じ自分はもう、あぁ、そので出ますから、どっか座られてよろしいです、どどうぞ、ください…」
(声が出ない、どうしたと言うのか?落ち着け、お前らしくもない。どうせ,モンキーの群れの仲間に過ぎないのだから)
彼女の声は,涼やかで,話上手と言っておく。全ての氷の世界をも、溶かすほどの強さも兼ね備えた、真に肝も据わり、学識もありと、唯一無二の存在かもしれない。時の経つのも忘れ、自分は生まれて初めて、心を宿した感がある。
時が過ぎ、あの日のあの女子は、当時、モンキー小娘軍団の、学校の引率講師だったと聞いている。
春の暖かい日差しが当たるテラスで、今日も焦ることなく、無駄なく、自分のための時を過ごす。realism精神で生きて行く。
唯、彼女を愛し共に生きていく精神こそ、本物のrealism精神だと言っておこう❗️
「あなた,今日のハーブティーは、檸檬です。それに合うcaramelシフォンケーキよ、さぁ、いただきましょう!!」
完