目黒ー晩ご飯は?
渡辺ーいらない。
目黒ー食べれないのね?
渡辺ー・・。
目黒ーコーヒーは?
渡辺ーいらない。
目黒ー刺激物もだめね?
お水のペットボトルを冷蔵庫から取り出し、テーブルに置いた。
渡辺の手を引いて椅子に座らせる。
目黒は、渡辺の横に座る。
音のしない部屋。渡辺は息苦しさを感じる。
目黒ー言えるか聞いたよね?
渡辺ー・・。
目黒ー何もって言ったのに、警察が来るって何?
渡辺ーあ、えっと・・。
目黒ー誤魔化さないでね。
渡辺ー1週間前・・。
仕事から帰って来て、家の前に「血溜まり」があったところから、今日、警察が来たところまで、ゆっくりではあるが全て話した。
目黒は、黙って聞いていた。
渡辺は、水を飲む。
目黒ー何で?
渡辺ーん?
目黒ー1週間前に電話してこなかったの?
渡辺ーまだ寝てる時間だったし、「血」じゃなくてペンキとか、イタズラかもしれなかったし。
目黒ー俺は、いつまでも頼りない?
渡辺ー違う!
目黒ーどんなに、何度も嫌なことあっても、言うって選択肢はないの?
渡辺ーごめん・・なさいっ。
目黒ー泣きたいのは俺の方。先に泣くなんてズルい。
渡辺は、顔を覆って泣いている。
目黒が渡辺を抱きしめる。
いつも、厄災は2人を苦しめる。
渡辺は、直接厄災が降りかかる。だが、「知らなかった」「後から聞いた」という目黒もすぐに渡辺を助けられなくて辛い。
目黒ー事件は終わったの?
渡辺ーだと・・思いたい。
目黒ーその、元ファンの人、罰金払ったら自由だよ?翔太くんに何かするかもしれないよ?
渡辺ー何で?
目黒ー覚悟してくださいって書いてあったんでしょ?
渡辺ーそんな!自分を刺したんじゃなかったし!
渡辺は目黒の腕を振り払い、ソファに向かった。目黒がゆっくり追ってくる。
目黒ーしばらく、うちにいて。
渡辺ー・・帰る。
目黒ーだめ、1人にならないで。
渡辺ー仕事の時間も、現場も違うんだぞ?1人と一緒だ。
目黒ー出来るだけマネさんと一緒にいて?
渡辺ーいつもいつも、ここへ帰って来てたら、マネさんが変に思う。
目黒ーもう、知ってるよ、俺たちのこと。
渡辺ー何で⁈
目黒ー鬼と死神に、俺たちのスケジュールだけ聞いたり、呼び出したりしたら不思議に思うよ。
渡辺ー思うだけだろ!
目黒ー俺、マネさんに、専務たちに負けないでくださいねって言われたよ?
渡辺ー・・。
頭を抱えてしまった渡辺。
目黒が渡辺の足元に座る。見上げてくる。自分より、目線の低くなった目黒を渡辺は、泣きながら抱きしめる。
目黒ー俺たち、色んな人に守られてるんだね。
渡辺ーんっ・・んっ・・。
目黒ー元ファンの人が来ても負けない。
渡辺ーんっ・・。
抱きしめ合ってキス。
2人で服を脱がし合う。ソファに渡辺を押し倒すと上に覆い被さりキス。渡辺を快楽の高みに連れて行く。甘い声を出すのに時間はかからない。
渡辺ーんっ・・はぁ・・もっと・・。
目黒が奥へ奥へ、前立腺を刺激するように突き上げる。
渡辺ーいい・・たまんな・・い。
渡辺ーだめ・・でる・・で・・る・・はぁはぁ・・。
目黒ー翔太・・。
渡辺ー!・・れん・・。
何度もキスをする。
渡辺は、くすぐったいような顔をして言う。
渡辺ー翔太って言われた(笑)
目黒ーふふふ、だめ?
渡辺ーたまになら、いいよ。
起きてる渡辺を抱きしめながら、初めて名前を呼んだ。