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風「大丈夫ですか?」
翔「あんたら!!なんで…」
風「なんでって…あなたたちが危ないから来ただ
けですよ。」
颯「え…?……」
風「…え?俺おかしい?目の前で危ない目に合っ
てる人を見たら助けに行くのが普通じゃない
の?」
T「ッ!!」
能4「お前らいつまで喋って…がッッ!?」
蓮「うるさいですよ。今話している途中なんで
す。見て分かるでしょう?少し黙っていて下
ださい。」
うわ…今の攻撃すげぇ……。
能力者が話しながらこっちに向かってくると思ったら、一瞬で吹っ飛んだ…。
蓮「風雅は藍堂くんの怪我を治してあげて。…あ
と、俺が暴走したら止めて。」
風「ッッ!………ん。任せて。」
蓮「ん。じゃ、あとよろしく。」
そう言って、藤波さんは残りの能力者たちのところへ歩いていった。
風「…藍堂くん、大丈夫ですか?」
有「…ッぁ……」
翔「…あ、手当すんなら包帯とか…」
風「あー…大丈夫です。」
優「はぁ?…じゃあどうやって手当てすんのさ」
風「あれ?もしかして僕たち個人の能力は知らな
いんですか?てっきり調べてあるのかと思っ
てました。」
来『あー…ごめん、調べる前に力尽きちゃって…
あはは…。』
風「…まぁいいですけど。じゃあ藍堂くんはじっ
としていてくださいね。」
そう言うと、風雅は有利の傷口部分に手をかざして目を閉じた。
翔「(何をするつもりだ……?)」
T「…ッ!! 」
突然、風雅の体が淡い緑色に光り始めた。
そして開かれた瞳は先程までとは違い、鮮やかな緑色に染まっていた。
優「……蓮月…さん…?」
有「っ!」
風雅が手をかざしていた有利の傷口が淡く発光し、どんどん治っていく。
有「……治った…………。」
颯「どういうこと…?」
風「ふぅ…、僕の能力は回復。致命傷じゃない限
りは、どんな怪我も治すことができる。 」
翔「有利、大丈夫なのか…?」
有「うん…」
有利は呆然と手を動かしながら言った。
優「そっかぁ……」
今までずっと気を張っていたのだろう。
優が脱力して座り込んでしまった。
優「蓮月さんは、すごいんだねぇ…。」
風「いえ、そんなことは…」
有「…蓮月、さん……」
風「?」
有「っその………ありがとう…ございました!」
風「ッ!!……いえ、どういたしまして。」
他のメンバーたちも驚いた。
有利は滅多にありがとうなんて言葉を使わないのだ。
それこそメンバーにもほとんど使わない。
それを、ましてや昨日出会ったばかりの大人に言ったのだから、驚いてしまったのだろう。
優「んな!?…っぁ……え?…」
有「……んだよ…………。」
小さい頃からずっと一緒にいた優が一番驚いていた。
翔「…なぁ、あんたの相棒は大丈夫なのか?」
風「………大丈夫ですよ。たぶんね。」
そう言って蓮を見つめる風雅の目は、どこか悲しそうに見えた。
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蓮「…さて、俺たちが何者かって話でしたっ
け?」
能3「お前…なに笑ってんだよ!!俺たちを馬鹿にし
てるのか!?」
蓮「……はぁ、少し落ち着いたらどうですか?冷
静さを保たないと…」
突然、蓮の姿が消えた。
能3「!?おいっ、どこに…ウグッ!!」
能1「おいっ大丈夫か…ッガ!!…」
蓮「こうやって、不意を突かれてしまいます
よ?」
能2「!!」
そう言って振り返った蓮の体は淡い赤色に光り、瞳は鮮やかな赤色に染まっていた。
蓮「俺の能力は身体強化。自分の強化はもちろん
自分以外の対象すべてを強化することができ
る。」
能2「!?」
来『え!?身体強化って確か、自分のことしか強化
できないはずじゃ…』
風「へぇ…みなさんご存知なんですか。」
有「まぁ…」
颯「能力者と戦う時に備えて知識はあるけど…自
分以外の対象すべても強化って聞いたことな
いぞ…」
風「そう、普通はできません。…………………蓮は特
殊なんです。」
翔「それを言ったらあんたの回復だってそうだろ
致命傷以外の怪我ならすべて治せるなんて聞
いたことないぞ。」
そう言うと、風雅は意味深に微笑むだけだった。