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蓮「能力のない人間に対して、能力者は1人で十
分。」
能2「…?」
蓮「いくら有名な殺し屋でも散るのも所詮は能力
を持たない人間。子どもですよ?」
能2「…何が言いたい。」
蓮「…はぁ、察しが悪いですねぇ。卑怯だ、と言
ってるんですよ。」
能2「ッ!!」
蓮「無力の子どもに能力者…それもいい歳した大
人が4人で囲んで……あぁwそれとも自分たち
が弱すぎると自覚してるからですか?wそう
でしたか、じゃあ余計なお世話でしたね。
すみません?w」
それは、明らかな挑発。
能2「っテメェ…黙ってりゃぁ好き勝手言いやが
ってッ!……グッ!」
冷静さを失い挑発に乗ってしまった能力者が殴りかかってきたのを、蓮が殴り飛ばした。
殴り飛ばされた能力者はそのまま動かない。
終わった、そう思われたその時。
蓮「………あの、何1人で逃げようとしてるんです
か?」
能5「…チッ、バレたか…」
蓮「見たところ、あなたがここをまとめているよ
うですね。」
蓮「…あの方、殴り飛ばしただけなのでまだ生き
ていますよ。あなたの部下ですよね?助けな
くてよろしいのですか?」
能5「…あぁ、確かに俺はここの指導者だ。……だ
から何だ?上のやつが必ず部下を助けなき
ゃいけないのか?w」
蓮「…部下とはいえ、あなたの仲間なのではない
のですか?」
能5「………ッうるせぇな!!お前に関係ないだろ?
俺にとって部下は駒、捨て駒なんだよ!
むしろ役に立たないのを拾ってやってるん
だから、感謝してほしいぐらいだw…だい
たい、仲間なんてごっこ遊びと同じなんだ
よ!そこに絆なんてたいそれたものは存在
しない。まぁ?w仮にあったとしても?そ
れはガラス細工と同じ。弱くて脆くて繊細
で、簡単に壊れちまう。仲間なんてそんな
ものだ。」
T「お前ッ…!! 」
蓮「……そうですか。あなた、俺と似てます。」
能5「…はぁ?」
蓮「俺もそう思います。仲間なんて、信頼できる
人間なんて、この世に存在しないと。…だか
ら、自分以外の人間なんてどうでもいい。」
能5「…じゃあ、なんでそこのガキどもを助けた
んだよ。言ってることとやってることが矛
盾してるぜ?」
そう言われると、蓮は俯いた。
蓮「……さぁ、なんでですかね。………ただ…体が勝
手に動いただけです。」
次の瞬間、ダンッ!という音とともに蓮の姿が消え、気がつくと能力者のすぐ後ろに立っていた。
……様子がおかしい。
能力者が動かない。
ズル……ドシャッゴロッ
能力者の体は床に崩れ落ち、その首は切り落とされていた。
能2「……………え…」
T「!?」
一瞬で、声を上げる間もなく殺されてしまった。
蓮「あー、残念。お前1人になっちゃったね?」
能2「ヒッ…………」
蓮は振り向くと、笑いながら能力者に近づいていく。
壁まで追い詰めると、能力者の顎を乱暴に掴んで無理やり上を向かせた。
蓮「可哀想にね?あんなのが指導者なんて。部下
は捨て駒だってよ?」
表情は笑顔で口調も明るいが、その瞳は恐ろしく冷たくて暗い。
能2「……………………ぁ………っ………」
能力者は何か言おうとしているようだが、恐怖のあまり声が出ず、口をパクパクさせている。
蓮はそんなことはお構いなしに能力者を蹴り飛ばした。
ドサッ
あっけなく転がり、仰向けに倒れて動けずに震えている能力者の上にまたがると、
蓮「あぁ、いいねぇ……その表情、すごくゾクゾ
クする…。」
ほおを紅潮させ、うっとりとしたように呟いた。
能2「…く、来るな………この、化け物っ…」
蓮「…化け物、ね………ふっ…そんなことよりも俺
はね、お前の血塗れになった姿が見たいな
ぁ…」
能2「………は……………」
そう言って、蓮は手にしたナイフを振り上げ、
能2「……ッおい…やめっ……」
ドスッッ!
能2「!?……」
能力者の心臓を突き刺した。
能力者が完全に動かなくなり、今度こそ本当に終わったのだと思った、その時。
ドスッ!
T「!?」
相手はすでに死んでいるはずなのに、蓮はまた刺し始めた。
ドスッドスッドスッ
蓮「っは…ぁはは……あはははははははははっ!!」
狂ったように笑いながら。
虚ろな目で刺し続けた。
その姿はまるで、壊れて制御不能になった人形のようだった。
ドスッドスッ
およそ人間から流れ出たとは思えない、おびただしい血の量。
濃度を増していく血なまぐさいにおい。
血の海が、どんどん広がっていく。
ドスッドスッドスッドスッ
颯「……ははっ…マジか…」
ドスッドスッ
翔「…いくらなんでもこれは……」
ドスッドスッドスッドスッ
優「やり過ぎ、だろ……」
ドスッドスッドスッ
来『……………。』
優「…ひっ…………」
普段から殺しに慣れているはずのTueurのメンバーでさえ、表情が引きつっていて顔色が悪い。
来羅も顔は見えないが先ほどから一言も喋っていないし、優に至っては半泣き状態だ。
普通の人間が見たら気絶していただろう。
それぐらい、異常。
ドスッドスッ
気が滅入りそうなほどの気味の悪さ。
吐き気をもよおしてきたその時。
風「蓮、ストップ。それはもう死んでるよ。……
それに、そいつは違う。」
風雅が蓮の肩に手を置いてそう言うと、蓮がピタリと動きを止めた。
そして、それまでの行動全てが嘘だったかのように、いつもの冷静さを取り戻していた。
蓮「……風雅、ありがと。」
風「ん。」
蓮「みなさん、取り乱してすみませんでした。」
颯「いや……」
蓮「ところで、まだ体力はありますか?」
有「え?」
蓮「今から2分後に200人ほどの追手が来ます。
俺が身体強化するので戦うことはできます
か?あ、藍堂くんは無理しなくていいです
よ。」
来『あ、ほんとだ。』
蓮「………どうします?」
翔「……………やるに決まってるでしょ。」
颯「…よし。みんな、あと少し頑張ろう。」
有「俺もやる。…借りを返さなきゃ。」
優「じゃあ俺は有利をサポートするよ。」
来『じゃあみんな、位置について。』
T「了解!」