コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
そして、すまない先生も無事目が覚め、そのナイトメアの元部下はどうなったかは、誰も知らない。
✵✵✵✵✵
「・・・検査の結果、“その腕が戻ることはないでしょう”」
そのアスクの診断結果に、ブラックは目を丸くした。
ただ、すまない先生だけは表情を変えなかった。
「負のエネルギーがその腕の神経まで染み込んでいて、そのせいで剣を前のように振れないのでしょう。それを治すのは、僕の力でも限りなく“不可能”に近いです」
「・・・そっか、僕はこれからもこの腕と生きていかないと行けないんだね」
と、すまない先生は右腕に触れた。
「すみませんっ!!力不足で!!」
「アスクのせいじゃありません!・・・私こそ、力不足のせいで腕を治すことが出来なくて、リハビリをする程度しか出来なくて・・・」
と、零すと、
「大丈夫だよ!!2人とも!そりゃ、もう満足に戦えないけど、僕は今の生活は十分満足しているんだ。それに、どこかで治らないだろうなって思ってたし・・・」
と、すまない先生は慌ててそう答えた。
「アスクのおかげで僕の腕も元通りに動くし、ブラックのおかげで蛇の国を回れたからとても楽しかったよ!また遊びに行くよ!」
そうすまない先生は言うと、
「・・・そう言って貰えると嬉しいです」
と、アスクは微笑んだ。
✵✵✵✵✵
アスクの診察所から出ると、外には息子と娘が笑顔を向け、手を振っていた。
(両親を失って、ライトとエウリが行方不明になって、僕はヤマタノオロチを倒すためだけに生きているようなものだった。そのためなら命を犠牲にしても構わなかった。けれど)
と、すまない先生とブラックは息子達の元に駆け寄った。
(生徒と出会って、ライト達とも再会できて、好きな人と結婚して、子供がいて、こんな幸せを僕が貰っていいのか不安になる時がある・・・どうか、こんな幸せが続きますように)
と、すまない先生は笑顔で息子達を迎えた。