自傷少女(5)
「…」
言うとは言ったものの、どっから説明すればいいか分からない。そんな私をジェハはじっと見つめている。
「ど、どっから話せばいいかな?」
「んー、俺の知らないところから?」
「ど、どこ」
「ソンフンと○○の関係からかな」
それって1番最初じゃん…
「えっと、私はソンフンくんのことが好きだったの」
「うん、知ってる」
「え?」
「それから?」
今、知ってるって言ったよね?てか、普通な顔して無視しないで?!
「それで、私がソンフンくんにいくら話しても振り向いてくれなくて…ジェハが休んだ体育の時に私が突き指したんだけどその時に話してくれて」
「それで…自分の身体に傷をつけるようになって」
「その傷見せてよ」
「は?!」
こいつ、ばか?
「腕貸して〜」
そう言って普通に制服の袖を捲られる。
「あ、ちょ…」
「これ両腕?」
「う、うん」
「…1回ソンフンぶっ潰そうかな」
「腕痛いし怖いからやめて」
リスカしたところをぎゅっと掴まれてすごく痛い。やめていただきたい。
「それでそのことが皆にバレて噂されて嫌われたの。」
「それから…」
そうやって1つひとつをジェハに全て話した。
自分がしてしまった失敗も、されたことも全部。
ジェハは途中怖い表情をしていたことはあったが1つひとつ優しく最後まで聞いてくれた。
「これで分かったでしょ?私がどれだけ性格が悪くて最低なやつなのか」
「ごめんね、たくさん迷惑かけちゃって。優しいジェハには私の気持ちなんて分からないだろうけど、」
「俺、優しくなんかないよ」
急にジェハが低い声で話しはじめる。
「俺は○○だから優しくしてるし、ずっと一緒にいるんだ」
「○○さえいれば、他の人のことはどうでもいいと思ってる」
ジェハがそんなこと言うなんて思わなかったからびっくりした。だってジェハはイケメンだし性格もいいし非の打ち所がないのに。
「それに○○」
「ん?」
「○○は性格悪くなんかないよ」
「え?」
何言ってるの?私は誰がどう見ても性格悪いでしょ…
「誰がなんと言おうと、少なくとも俺よりは性格いいよ」
「ど、どうして?」
「○○は人のことをよく考えてる」
そんなことないでしょ、それはジェハの方が
「本当に性格が悪かったら自分を傷つけたりして、俺に気を遣おうなんてこと絶対にできない」
「俺に優しくしてくれた○○は性格悪くなんかないから。他の人にもし何か言われても気にしないでね?俺が認める」
そんなジェハだって、私に優しいくせに。
「ジェハだって性格いいよ」
「俺が?」
「うん、だって私に優しいもん」
「ふふっ、そう言って貰えて嬉しいな」
そう言って私の手を握ってくれる。
なんだかドキドキするな。
「○○」
「ん?」
「俺、○○のことが好き」
…え?ジェハが私のことを?
「○○は、まだソンフンのことが好き?」
「ううん、そんな訳ない」
でも、早すぎかな?急にジェハのこと好きになるなんて…
「○○、顔に出てるよ笑」
「へ?!」
「笑笑 俺は好きになる早さとか気にしないから大丈夫だよ。寧ろ俺にとって好都合じゃん?まあソンフンのこと好きだったってのはムカついたけど」
「な、」
「俺と付き合ってくれる?」
「うん、もちろん!」
私とジェハはその日から付き合うことになって、学校でも普通に話すようになった。
私はジェハと出会えて本当に良かったよ。ジェハ、ありがとう。
END
コメント
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ごめんジェハがジェイにしか見えなi おっと口が滑ってしまった めちゃくちゃ面白かったゼちょるちゃん!