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#読み切り
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結局友達というのは、いつの間にか消えてしまうようで、物理的にも、精神的にも、
仲が良くてもクラスが変われば、案外仲良かったはずなのにすれ違っても言葉を交わさないようになったり、いつの間にか接点がなくなり連絡も取らない。というのも、
もちろんそれは僕も例外ではなく、友達が消えてしまったことがあるのだが。昔から今まで、仲良くしている唯一のともだちがいる。
まぁ所謂イマジナリーフレンドだ。
昔のことだが、肝試しで有名なトンネルがあった。そこによく遊びに行っていたのだ。大人は通らないし子供も怖がって近くにすら来ない。
そりゃそうだ、何も無いところに向かってずっと話しているんだから。
でも、僕は案外辛くなかっただって友達がいたんだから。
「僕、君と話しているだけなのに。病院によく連れていかれるし、話したら怒鳴られるし。」
「あのな、ずっと言ってるけど、俺はお前以外には見えないんだよ」
「でも、でも!」
君がいなかったら、本当に1人に、
僕はずっと、ずっと、消えない友達が欲しかった。クラスが変わるくらいで、学校が変わるくらいで、消えないような。
どこにだって一緒にいれるような、願えば直ぐに会えるような、友達に。
沢山のことを教えてもらった。
春の綺麗な花の色。
暑い暑い夏に吹く風の気持ちよさ。
秋の葉っぱの枯れる様
冬に見る星の綺麗さ、
でも、ひとつだけ教えて欲しくなかったことがあった。
友達の作り方だ。
友達ができて、あいつが必要なくなったら、消えてしまう気がして。怖くて、
僕が欲しかったのは消えない友達、優しい友達。
話が合うだけの薄っぺらい繋がりは、怖くて怖くてたまらないのだ。
そのまま成長した。
中学三年生、受験を目の前にしているというのに、友人、その上見えない友達にうつつを抜かしている。
今までは気味が悪いとか、近くに来て欲しくないとか、色々言われていた、でも、あいつがいたから辛くなかった。
「可哀想に、」
え?可哀想なの?僕は、可哀想だったのか?
どうして、どうして?こんなに充実してるのに?
「僕は、可愛そうなんかじゃ、ないよな?」
僕は可哀想と言われた日から、友達がいなくなった。