物語「あの勇者はーーーーーだった。」
ガーノルド視点ーーーーーー
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昔々。
ここに同じような文化の同じような場所があったんだって。
その所ではみんなが仲良く歌を歌ったり、遊んだりして暮らしていた。
でも、そんな普通はすぐに終わりを告げた。
大地は荒れ狂い、空は血の色になり、仲間たちは同じ仲間を襲った。
まるで地獄。
そんな中、とある銀色の青年が立ち上がった。
その少年は持っていたひかりのちからで彼らを救った。
そして、その力を持っていた、青年はその日のうちに光となって消えた。
その次の日からは普通の、何事もなかったかのような生活がいつまでも続いた。
その青年は数年経った今でも「英雄」と呼ばれ、崇められている。
その青年の名前は
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そんなくだらない物語が綴ってある紙を軽く握る。
この紙はこの家系に伝わる預言の書みたいなもので、そこの最初のページにはこう書かれてある。
この家系は、その青年の幼馴染で、心を通わせる仲間の一人だった。
だからこの事も詳しく書かれている。らしい。
いわゆる胡散臭い話。
こんなもの信じたくない。
ガ「こんなもの、、、捨てて良いかな」
ク「いやダメだろ」
隣にいるのは俺の大好きなクルーカー。
ものすごい技術者で、俺の相棒。
いかにもめんどくさがりで、器用で、料理以外ならなんでもできる。
いわばスーパーマン。
まぁ、そういうところも好きなんだけど()
ガ「そうは言ったって、こんな紙切れになんの意味があんだよ?」
そういうとクルーカーは黙り込み、小さな声で、「意味は、、、ございません」と呟いた。
ガ「じゃあ、捨てるわ。俺の代でなんかあるとか描いてあったけど。」
そう言ったらクルーカーが「じゃあ捨てんなや」と、言わんばかりの表情で何かを言おうとした瞬間。
ドガガガガガカドガガカラガドンッ!!!!!
突如なった大きな音と、目に悪そうな光。
それが鳴り止んだ瞬間。
窓から見える景色にかなりの違和感を抱いた。
今は朝ら辺の時間のはず。
しかも、さっきまで草が生い茂っていたのに急に消えた。
俺は息を呑んだ。
あの紙に書いてあった事だった。
全てが。
隣にいたクルーカーは少し目を見開いた後、いつもの顔で「みんなを助けに行かなくちゃ」と言い出した。
明らかにおかしな景色に、怯え助けに行くどころじゃないおれを差し置いて彼はドアを開けた。
そして大きな一歩を踏み出す。
その後ろを震える足で着いて行った。
彼が歩いて行った先はみんなで集まっていた広場。
そこはもうすでに血に染まっているように見えた。
ガ「なんだ、、、これ」
足元には血に濡れた誰かの死体が。
ク「うわぁ、、見事にやられちゃってるね、、、」
そう言いながら物陰を探す。
そして、小さく丸まった灰色の何かを見つけた。
クルーカーはその塊の背中をトントンと叩く。
グ「ッ、、、クルーカー君、生きていたんだね」
そう言いながらグレーは立ち上がった。
ク「うん、何があったかは言えない?」
そうクルーカーが聞くと、グレーは少しもごもごとした口調で喋り出した。
グ「、、、みんなが遊んでいるのを物陰から見ていたら、急に黒い何かが横切って、、、」
明らかにグレーは何かに怯えながら話していた。
それは紛れもなく、さっきあった何かのことだろう。
過呼吸になりかけているグレーの背中を優しくさすりながら、話を聞く。
グ「横切って何があったのかな、とか思っていたら急にウェンダがナイフを取り出して、サイモンが化け物になっちゃって、みんなを襲ったんだ 」
そこまでクルーカーが聞くと「ありがとう」とだけ言い残し、奥の森へと歩を進めた。
俺もそれに続くように後ろを走った。
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ばーい
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