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我々が3XXX年〒/〠 19:30 23.12より観測、発見された《Courier》からのメッセージ.
※自創作 初心者 とても厨二病
___
本メッセージは、
既存のいかなる通信規格・言語体系・暗号理論にも適合しない。
音声ではない。
映像でもない。
数式とも断定できない。
受信者の脳内において意味として再構築される。
いずれも我々が「正しい進歩」と定義してきた結果であり、
そこに破綻や破壊の兆候は存在しない。
戦争はない。
貧困はない。
環境破壊もない。
それでもなお、
メッセージは明確に終末を示している。
であるならば、彼らが送ってきたのは何なのか。
本記録を読む者へ。
もし君が、
このメッセージを「回避可能な未来」だと考えたなら、
それは誤りである。
Courierが現れた時点で、
我々はすでに
到達条件を満たしている。
これは
我々人類の完成形の記録である。
 ̄
人間は、「理解できない物事」を
何かと理由をつけて安心する傾向があるという。
それは否定でも、受容でもない。
分類による思考停止だ。
現在、全人類はこの現象に陥っている。
Courierは
侵略者ではないと説明された。
意思疎通は不可能だが、敵意も確認されていない。
したがって、直ちに危険性は低い。
——そう結論づけられた。
だが、その判断は
恐怖が消えた結果ではない。
恐怖を処理した結果にすぎない。
それでもなお、
理解が進むほど
混乱は内部で増殖していく。
なぜなら、
このメッセージは問いかけない。
説明しているだけだからだ。
本記録は、
パニック発生前に作成された。
だが後年、
この文書は
「最初の混乱の記録」と再分類されることになるだろう。
その理由は明白である。
人類はまだ、
本当の混乱に到達していない。
この前置きを読んで、
「面白そうだ」「興味深い」といった
感情の高ぶりが生じた場合、
それは正常な反応ではない。
それは好奇心ではなく、
安全圏から恐怖を観測しているという錯覚だ。
人間は、
自分に直接影響しないと判断した恐怖を
娯楽として処理する能力を持つ。
理解不能なものを
「物語」「設定」「SF」という枠に押し込めることで、
それが現実である可能性を切り離す。
もし今、
あなたがこの記録を
落ち着いた場所で読んでいるならば、
もし今、
自分は観測者であり、
当事者ではないと感じているならば、
その安心感こそが、
最初に失われる前提条件である。
恐怖とは、
拒絶したときではなく、
受け入れたときに根を張る。
もしこの文章が
あなたの内側で
「続きが知りたい」という衝動を生んだのなら、
それは想像力の作用ではない。
あなたの根本的な部分が、
すでに恐怖によって
静かに満たされているという証左である。
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