テラーノベル
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朝早く、K-Tは妙な圧迫感で目を覚ました。
「……柔らかい……?」
まだ寝ぼけたまま、K-Tは目を開ける。
目の前には、メバルの顔があった。
昨夜の酔いが残っていたメバルは、隣のベッドから起き上がろうとしたらしい。しかし、足元がふらつき、そのままK-Tのベッドへ倒れかかるように寄りかかっていた。
布団の上から、メバルの上半身がK-Tへ覆いかぶさっている。
K-Tの顔は、メバルの胸元の衣服に押されていた。
「……」
K-Tは数秒、状況を理解できなかった。
それから、静かに手を上げる。
「メバル」
「ん……Kさん……?」
メバルは半分眠ったまま、K-Tの肩に手をついた。
「ぼく、まだ眠い……」
「起きろ」
「えー……あと五分……」
「柔らかい」
「……え?」
メバルの眠そうな目が開く。
自分がK-Tのベッドに倒れかかっていることに気づいた。
「えっ、待って!?」
メバルは慌てて体を起こそうとした。
しかし、寝ぼけた足が布団に絡まり、さらにK-Tへ体重を預けてしまう。
「メバル」
「ご、ごめん!」
K-Tは反射的にメバルの肩を支えた。
「動くな。落ちる」
「落ちるのは私じゃなくて、今の状況だよ!」
メバルは真っ赤になりながら、K-Tのベッドから離れようとする。
しかし、K-Tの腕に支えられたまま、しばらく動けなかった。
「Kさん、顔、近い……」
「そうだな」
「そうだなじゃないよ!」
メバルが慌てて後ろへ下がろうとすると、ベッドの端に足を取られた。
「危険」
K-Tがすぐに腕を伸ばし、メバルの体を引き戻す。
その結果、メバルは再びK-Tの胸元へ倒れ込んだ。
「わあっ!」
「動くな」
「でも!」
「落ちる」
「Kさん、さっきからそればっかり!」
騒ぎ声で、アオノが目を覚ました。
「起床時間」
「アオノちゃん、助けて!」
メバルが叫ぶ。
「状況を確認する」
アオノは二人を見た。
「メバルがK-Tのベッド上でバランスを崩している。K-Tが転落防止のため支えている」
「そう! だから早くどうにかして!」
「メバルは右足を布団から出せば自力で離脱可能」
「先に言って!」
メバルは言われた通り、右足を動かした。
今度こそ体勢が戻り、K-Tのベッドから離れる。
しかし、立ち上がった瞬間、頭がくらりとした。
「う……」
「下がれ」
K-Tがすぐに手を伸ばした。
「私は大丈夫……」
「ふらついている」
「昨日のお酒が残ってるだけだよ」
「それを大丈夫とは言わない」
K-Tはメバルをベッドの端へ座らせた。
メバルは毛布を抱え、顔を真っ赤にする。
「……今の、忘れて」
「無理だ」
「Kさん、そういうときだけはっきり言わないでよ!」
アオノが淡々と補足する。
「K-Tは起床直後、**『柔らかい』**と発言した」
「アオノちゃん、そこは記録しなくていい!」
「重要な発言だ」
「全然重要じゃないよ!」
その声で、マサカゲとカキも起きた。
「朝から何の騒ぎだ?」
マサカゲが聞く。
「メバルちゃんがK-Tのベッドに倒れかかっていた」
アオノが説明する。
「アオノちゃん!」
メバルが叫んだ。
カキはすぐに笑い出した。
「K-T、起きたらメバルちゃんが上にいたのか?」
「カキちゃん、言い方!」
「事実だろ?」
「事実でも言わないで!」
K-Tはベッドの上で、まだ少しぼんやりしていた。
「重かった」
「Kさん!」
「だが、怪我はない」
「そういう問題じゃないよ!」
メバルは両手で顔を覆った。
「私、昨日からずっと失敗してる……。Kさんに飲ませすぎるし、マサカゲちゃんとアオノちゃんに抱きつくし、朝はベッドに倒れ込むし……」
「昨日の記憶はあるのか?」
マサカゲが尋ねる。
「少しだけ……」
「なら、反省しているうちに水を飲め」
マサカゲがペットボトルを渡す。
メバルは受け取ったが、K-Tのほうをちらりと見る。
「Kさん、ごめんね」
「問題ない」
「またそれ……」
「本当に問題ない」
「でも、気まずいよね」
「気まずくない」
K-Tはそう言いながら、メバルと目を合わせなかった。
メバルはその様子に気づき、さらに赤くなる。
「気まずいじゃん!」
「気まずくない」
「絶対気まずいよ!」
カキが笑いながら、枕を抱えた。
「でもK-T、反射神経はすごかったぞ。メバルちゃんが倒れた瞬間に支えてた」
「寝起きなのに?」
マサカゲが驚く。
「寝起きでも、危険には反応する」
アオノが答えた。
「ただし、判断力は低下している可能性がある」
「Kさん、まだ酔ってるの?」
「少し」
K-Tは正直に答えた。
「だから、今日は無理に動かないでね」
「分かった」
「私も、もう勝手に立たない」
「それがいい」
メバルはK-Tのベッドから離れ、自分のベッドへ戻ろうとした。
しかし、三歩目でふらつく。
K-Tがまた手を伸ばした。
「危険」
「分かってるよ!」
「なら、ゆっくり歩け」
「はい……」
メバルは今度こそ自分のベッドへ戻った。
座り込んだあと、K-Tへ向かって小さく頭を下げる。
「今度から、寝る場所をちゃんと確認するね」
「頼む」
「それから、もう無理にお酒を勧めない」
「頼む」
「私も飲みすぎない」
「それも頼む」
メバルはしょんぼりとうなずいた。
その直後、カキがテーブルの上に残った缶を見つける。
「なあ、これ、まだ残ってるぞ」
「飲んじゃダメ!」
メバルとマサカゲが同時に叫んだ。
K-Tも缶へ視線を向けたが、すぐに水のペットボトルを手に取った。
「俺は水でいい」
メバルはほっと息を吐いた。
「うん。今日は全員、水ね」
ミステーが寝ぼけた声で言う。
「水の飲み会」
「それなら安全だね」
アオノがうなずく。
「水分補給会として実施する」
「名前まで変えなくていいよ」
メバルは笑った。
少し気まずく、少し恥ずかしい朝だった。
それでもK-Tは、メバルがまたふらつかないよう、しばらくベッドの端から様子を見ていた。
メバルはその視線に気づき、照れくさそうに笑う。
「Kさん」
「何だ」
「……今度は、ちゃんと自分のベッドで寝るからね」
「分かった」
「でも、もしまた倒れそうになったら――」
「支える」
K-Tは短く答えた。
メバルは一瞬目を丸くし、それから小さく笑った。
「うん。ありがとう、Kさん」
カキがすかさず口を挟む。
「じゃあ、次は最初からK-Tのベッドで――」
「おまっそれどういう意味か――」
「カキちゃん!」
メバルのツッコミが、ホテルの部屋いっぱいに響き渡った。
コメント
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めっちゃエモい朝の風景…!!😳💕 メバルちゃんの寝ぼけ倒れ込みから始まるドタバタ、全員のキャラが生きてる〜! 特にK-Tの「柔らかい」発言で一気に気まずくなる空気、そこからの「支える」ってクールに言うギャップに胸きゅんきた…💞 アオノちゃんの淡々記録係ポジもツボだし、カキちゃんの「最初からK-Tのベッドで」で笑いとツッコミまで完璧なバランスだったよ!! 次もこの騒がしい旅、めっちゃ楽しみにしてる〜!!⋆♡
K-Takasaka
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K-Takasaka
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